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     12歳の少年から、読書猿ブログを読むのにどこから読み始めたら良いか?と質問されたので、「これは子供の時に知りたかった!」と言われた記事を集めてみた。

     「子供の時に知りたかったこと」と大人が思うことは、「現役の子どもが今知りたいこと」や「現役の大人が今子供に教えたいこと」と必ずしも一致しない。
     それどころか、時には正反対のものが混じるけれど、あえて内部規制は働かせなかった。

     今までの記事にないものは、身も蓋もない「こうすれば~できる/おさるのサマースクール」のシリーズでしばらく書いていく予定。



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    (急いでいる人のための要約)
    1.目次をよく読む、繰り返し参照する。
    2,目次の章のタイトルや見出しを、問いの形に変換する。
    3,該当箇所を開いて、本文から問いの答えを探す。



    (スモール・ステップス)

    1. 本を手に取ります
    2. 表紙と(ついているなら)本の帯をながめます
    3. タイトルとサブタイトルと著者名を3回つぶやきます
    4. 得心がいったら表紙と(ついているなら)本の帯をむしり取ります
    5. 深呼吸


    6. 目次を開きます
    7. 目次が何ページ続くか、ページをめくって確かめます
    8. 目次の最初に戻って、各章のタイトルだけを目次の最後まで読んでいきます
    9. 目次の最初に戻って、目次を大見出しも含めて最後まで読んでいきます
    10. 目次の最初に戻って、目次を小見出しも含めて最後まで読んでいきます
    11. 得心がいったら次へ進みましょう
    12. 深呼吸


    13. 序文を開きます
    14. 序文が何ページ続くか、ページをめくって確かめます
    15. 序文をだらだら読みます
    16. 序文には、この本にどんなことが書いてあるかが説明してあります
    17. 「どんなことが書いてあるか」について読んだら、それがこの本のどこ(どの章)に書いてあるか、さっき見た目次を思い出して想像します
    18. 目次を思い出せなかったり、思い出してもうまく想像できない場合は、もう一度目次を見ます
    19. こうして序文と目次の間をしばらく行ったり来たりします
    20. この本をすべて読んだらどれだけの知識が得られるかを想像してニマニマします
    21. どれだけのものが得られるか考えても、あまりうれしくならない本なら、ここでさよならします
    22. 得心がいったら次へ進みましょう
    23. 深呼吸


    24. メモを取る用意をして、もう一度目次を開きます
    25. 本のタイトルと目次と見出しをメモに写します
    26. ネットに目次データが落ちていればそれをコピペします
    27. 書き写した(もしくはコピペした)タイトル、目次、見出しを質問の形に変換します
    28. (タイトル)『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』というタイトルなら「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神に、何の関係があんの?」という問いに変換します
    29. (章立て)「第4章 熱伝導方程式の導出」という章立てなら、「熱伝導方程式の導出ってどうやるの?」という問いに変換します
    30. (見出し)「マルサスの罠」という見出しがあれば、「マルサスの罠って何?」という問いに変換します
    31. 前から順に出なくても、自分が一番興味が持てるところからはじめてもかまいません
    32. 得心がいったら/飽きてきたら(すべてを変換し終わってなくても)次へ進みましょう
    33. 深呼吸


    34. 本文を開きます
    35. ページをめくって、各章がどのページから始まるか確かめます
    36. 各章の始まりにポストイットを貼っておきます
    37. さっき作った質問の中から一番気になるものを選んで、質問の答えを本文から探します
    38. 「マルサスの罠って何?」という問いならば、「マルサスの罠」という章立て/見出しの後の文中から「マルサスの罠」という言葉を探し出せば、その直後に「技術進歩をつうじて実現した短期的な所得の増大は、人口の増大によって必ず相殺されること」なんてことが書いてあるのが見つかるでしょう
    39. 索引がついている(日本では数少ない)まともな本ならば、もちろん索引も活用します/使い倒します
    40. すべての問いについて答えが見つかったら、さらに問いをつくって繰り返すか、問いから離れてだらだら本文を読み通すか、次の本に向かうか、好きにしましょう






     特別な場合に計算が簡単になる方法はいくつもあるが、たくさん覚えても出番が限られているから実用性は低い。

     二桁の九九を覚えるのは確かに有効だが、準備に時間と労力がかかるので、敬遠されがちである。

     結局、適用範囲の広さと習得の容易さのトレードオフから「普通の方法」が浮上してくる。

     筆算は、紙を外部記憶として活用することで、計算中の作動記憶の消費を抑え、計算プロセスに割くことのできる認知資源を確保する。
     計算が速く確実になるばかりか、計算プロセスの「みえる化」はミスの発見や、計算のさらなる改善へ向けた気づきにもつながる。

     実際のところ、計算の遅い人は、しばしば手を止めて、頭に汗をかいて無理をして計算している。
     本当は、頭で無理をするかわりに、そこで手を動かすべきなのだ。
     その方が労は少なくて計算速度は上がる。なによりも無理をすることによる計算ミスが激減する。

     人々を筆算においてつまずかせるものは、筆算に最後に残った暗算領域「繰り上がり」である。
     これは人の作動記憶を浪費させ、計算速度を落としミスを頻繁させる、計算のボトルネックだが、これを可能な限り回避する工夫にはまだ余地がある。
     この改良可能性こそ、筆算のすぐれた点なのだ。


     4桁の数9637に3を掛ける掛け算を例にその手順を説明しよう。

    renga1.png


     この筆算は、一桁の数の掛け算は、二桁におさまることを利用している。

     繰り上がりを頭の中でやらないことに加えて、
     書くスペースを圧縮することで今ひとつの計算ミス要因である、視点の「飛び」をも防いでいる。

     実際、筆記具で書いているその脇にきき手でない方の手を添えるだけでも、計算ミスが減ることが分かっている。


     2桁の数を掛けるのも同様である。
     9637×73を計算する例を示す。

    renga2.png


     念には念を入れて、桁上がりの暗算を避けるなら、最後に合計するところでもレンガ筆算は使える。
     例として9637×73の最後の合計をレンガ筆算してみる。

    renga3.png


    (おまけ)3桁×3桁

    renga4.png


    (補記)
     普通の(繰り上がりの数を右肩に小さく書く)筆算による掛け算については、面倒がって(誰もが知ってるだろうと思って)説明するのを省いたのだけれど、どこが違うのか比較しにくいという声があったので、普通の筆算とレンガ筆算の違いをまとめておく。
     
    普通の筆算レンガ筆算
    ・各桁の掛け算ごとに繰り上がり処理を行う
    (これだけでm桁の数とn桁の数の掛け算なら最大でm×n回繰り上がり処理が必要。
    加えて最後に合計する際にも繰り上がり処理が必要)


    ・各桁の掛け算の答えに繰り上がりの数を加えたものを記入する。

    ・繰り上がりの数を加えることで、さらに上の桁へ繰り上がりが生じることがある
    (この処理は頭の中だけで行われるため、作動記憶を浪費し、計算間違いが最も多く生じる箇所である)。

    ・各桁の掛け算と切り離し、繰り上がり処理は最後にまとめて行う
    (m桁の数とn桁の数の掛け算なら最大でm+n回の繰り上がり処理だけで済む。
    ついでにいうと足し算はまとめて行なった方が、切りの良い数字になるペアが見つかったりして、楽になることが多い)。

    ・各桁の掛け算の答えをそのまま記入する
    (計算過程を振り返りやすい)。

    ・繰り上がりは最後にまとめて処理するので、左のようなことは生じない。
    (繰り上がり処理についてもレンガ筆算を使えば、繰り返し処理を頭の中だけで処理する必要がない)



    (普通の筆算の例)
    renga5.png

    1. 683の一の位の数7と296の一の位の数6をかける→18→18の一の位の数はそのまま書く。十の位の数1はくり上がりとして一つ上の桁の右肩に小さく書く。
    2. 683の十の位の数8と296の一の位の数6をかける→48→48の一の位の数8と下からのくり上がりの数1と加えて9を書く。十の位の数4はくり上がりとして一つ上の桁の右肩に小さく書く。
    3. 683の百の位の数6と296の一の位の数6をかける→36→36の一の位の数6と下からのくり上がりの数4と加えて10。その一の位の数0を書き、十の位の数1を繰り上げる。十の位の数3と繰り上がりの数1を加えて4を書く。

      =>4098

    4. 683の一の位の数3と296の十の位の数9をかける→27→27の一の位の数はそのまま書く。十の位の数2はくり上がりとして一つ上の桁の右肩に小さく書く。
    5. 683の十の位の数8と296の十の位の数9をかける→72→72の一の位の数2と下からのくり上がりの数2と加えて4を書く。十の位の数7はくり上がりとして一つ上の桁の右肩に小さく書く。
    6. 683の百の位の数6と296の十の位の数9をかける→54→54の一の位の数4と下からのくり上がりの数7と加えて11。その一の位の数1を書き、十の位の数5を繰り上げる。十の位の数5にくり上がりと繰り上がりの数1を加えて6を書く。
      =>6147

    7. 683の一の位の数3と296の百の位の数2をかける→6→6はそのまま書く。くり上がりなし。
    8. 683の十の位の数8と296の百の位の数2をかける→16→16の一の位の数6を書く。十の位の数1はくり上がりとして一つ上の桁の右肩に小さく書く。
    9. 683の百の位の数6と296の百の位の数2をかける→12→12の一の位の数2と下からのくり上がりの数1と加えて3、その数を書く。これ以上の繰り上がりはなし。十の位の数1を書く。
      =>1366

    10. それぞれの計算で出た答えを足し合わせる。
      =>202168




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