2013.03.27
最速から最遅まで読書技術のABCを速度順に並べてみたー新入生におくるその3
リアルワールドで書物を手にする方法(というか習慣)について先に述べた。
ネットを使って学術情報にアクセスする最初の一歩は、例えばどのようであるかについても触れた。
当面必要なものはいま目の前にある、としよう。
次は読む話をしなくてはならない。
といっても今回取り上げるのは、いつもように、ささやかなものである。
一体に読書の巧者は様々な速度で読む。速くも読むし遅くも読む。
たとえば、そこに書いてあることの大半がすでに親しんだ知識であれば、自分が知っていることとどこかに違いはないかだけに注意するから、かなりの部分は読み飛ばしてよい。
今読もうとしているのが、自分を一旦壊して組立て直さなくてはならないような容易ならざる一冊であれば、当然に歩みは遅くなる。
読書の速度は(読みの深さその他と同様に)、読み手の能力によるのでなく、また書物の性質だけによるのでもなく、読み手と書物の関係で決まる。
だから1冊の中、1篇の中でも、読書の速度は変化する。
読書速度の変化は、大抵は無意識に行われるものだけれど、読むことをハードワークのように考える人は、少し意識的にやってもいい。
ママチャリではきつい坂道も、ギアチェンジできる自転車に乗り換えればいくらか楽に進めるだろう。
読書のギアチェンジにも、それに似たご利益がある。
具体的には、誰が何を読むかに応じて決まることだから、両極端や代表的な場面を例にして、最速の読みから最遅の読みまでどのような広がりがあるかを示すだけしかできないが、読書技術と呼ばれるものの大半はこの範囲に収まるはずである。
転読=flipping
転読は最高速の読書法である。大抵は1冊1分もかからない。
元々は、巻物仕立ての経を転がしながら目をとおすことから出た言葉だが、その後、折り本を用い、表裏の表紙を両方の手で支え、経巻を右または左に傾けながら本文の紙をぱらぱらと一方へ落とすやり方を言うようになった。
現代でも、大般若経600巻を転読する法要が禅宗や真言宗の寺院では毎年行われている。
我々が通常手にする書物は、竹簡に糸を通して束ねたものでも、パピルスの巻物(ロトゥルス)でもなく、紙を重ねて片方の端で綴じた冊子状のものである。これをコデックス(Codex)という。
コデックスについては、転がしても、ばらばら落としても、ページは進まないから、必然的にパラパラとページをめくることになる。
パラパラマンガをflip book(John Barnes Linnetが1868年に特許)ということから、コデックスに対する転読をflippingと呼ぶ。
読書の儀礼的効果に関心のない読書家には、転読はせいぜい(古書店の買取りの際になされるように)落丁やページの破れや汚れを発見することぐらいにしか利用価値がないように見える。
しかし我々が手にする綴じた本の場合は、別の意義が追加される。
転読は、その書物と出会った最初から、手元にある限り最後まで使用し続ける読書技術であり、また他すべての読書技術を下支えするものである。
なぜならページをめくらぬ限り、コデックス(綴じられた本)は1ページだって読むことができないからだ。
たとえば、その本を一旦読み終えた後、自分に必要な情報がその本の中にあることを思い出したとしよう。
本を手に取り必要なものを引き出そうとするとき、我々はほとんど意識することなく転読を使っている。
巻物などのより以前の形態に比べて、綴じた本(コデックス)は、任意の箇所を引き出しやすい、つまりランダムアクセス性が高い、といわれる※。
※ 現存する最古のコデックスは、ブリティッシュ・ライブラリーが所蔵するコプト語訳聖書(オンラインで読むことができる)だが、キリスト教が世界宗教として展開し得た一因は、ランダムアクセスできる書物を聖典として中心に据えたことにあるとも言われる。聖書は教会に、歴史的にも、存在論的にも先行する。聖書を持たない教会は教会ではないからだ。
神殿と国を破壊され、世界に散らばったユダヤ教徒は、口伝とすることで持ち運べ、再解釈することで変化する状況に適応する律法を信仰の中心に据えるしかなかった。
キリスト教は、ユダヤ教の伝統の中から、律法とそれが順序づける価値体系を組み替えることで生まれ、その革命を、書物として持ち運べ、ランダムアクセスできることで変化する状況に適応する、綴じた本(コデックス)としての聖典に定着することで完成した。
メディアに記憶された音楽や映像は、そこに流れる時間どおりにシーケンシャルに体験することしかできない。
ひとつの口から語られる言葉や物語もそうだ。言語の線状性に沿ってそれらを写し取るためだけなら、巻かれ広げられる巻子本でも、朗読の録音テープでも構わない。
綴じた本(コデックス)はしかし、それ以上のものである。順番に読むこともできるが、好きな箇所を好きな順に開き読むこともできる。
綴じた本(コデックス)の登場は、幾度か生じた書物における革命のひとつだった。
読書の対象側でランダムアクセスを担保するのが綴じた本(コーデックス)という形態だとすれば、読書主体=読み手の側でランダムアクセスを可能とするのが転読の技術である。
どれだけ念入りに再利用可能なように印をつけ、付箋を貼り、自家製の索引をつくり、必要箇所を抜書きした書物についても、やはり同様のことを行うことになる。以前に読んだときには見過ごしていた部分が必要になる場合があるからだ。
今のあなたは、以前その本を読んだ時のあなたではない。書物は変わらないが、読み手は(それを取り巻く世界は)変わる。だからこそ、書物を手元に置き、繰り返し読むことに価値がある。
目にもとまらぬ速さでページをめくっても、何も受け取ることはないように思えるが、それが真実だとしたら誰も以前読んだ箇所を探し出せないことになる。
手にしたばかりの本と、読み込んだ本とでは、転読から感じるものがわずかでも違っていることに気付くだろう。
だから最初に手にした後、そして何らかの読みを行った後に、くりかえし転読を行うべきである。
それは書物と読み手の関係が変化したかどうかを計るものでもある。
走読=scanning
転読の際に、後に残る印を残していけば、走読scanningがはじまる。
(1)まず小さな紙切れを5~10枚程度(増減してよいが、枚数は最初に決めておく)用意する。
速度の点からいうと、この段階ではポストイットでない方がいい。
(2)転読よりは速度を落としても構わないが、止まらずページをどんどんめくっていく。慣れないうちは見開き2ページあたり1~2秒でもよい。
(3)ページをめくりながら、気になったページや目を引いたページがあるかもしれない。
しかしこの段階ではそこで立ち止まらず、引続きページをめくっていく。
ただ、あとで戻ってこれるように紙切れを放り込んでおく。
貼り付ける時間が惜しいので、糊が着いていないものの方がよい。
(4)300ページの本だと見開き2ページあたり2秒かけたとして最大で5分ほどかかる
(5)最後まで行ったが、最初に用意した紙切れが残っている場合は、上記の作業を繰り返す。最初からはじめてもいいし、どこか気になる箇所からはじめてもいい。
いずれにしろ2度目は1度目ほどの時間はかからないだろう。
(5)手元に紙切れがなくなったら、紙切れを放り込んだページを開き、気になったところはどこだったのか、目がとまったのは何かを確かめるためだけに読み。
どこだか分かった場合はマーカーなどで印をつけるか、ポストイットなどを貼りこむ。
(6)紙切れを挟んだすべての箇所に印をつけたら、もう一度、それらのページを読む。理解できない場合は、前後を(特に前を)読む。
予読(下読)=Preview
これからどのような読み方をするにせよ、予読はあなたを助けるだろう。
というのも予読は、それ以降の読みを再読に近づけるからである。
誰しも、再読するときは、はじめて読む時よりも、速度は速く、理解も深い。
ネタバレが読書の楽しみを減じる物語を読む以外の場合には、できるだけ早く、再読の段階に進むのが望ましい。
しかし二度以上読むことは、一度だけ読むよりも、時間がかかる。
そこで一度目の読みを簡易化して、読書の合計時間を短くするために下見の読みが行われる。
抽象的に言えば、予読は、その書物について〈仮説〉をつくることである。
具体的には、目次を見て、序文その他を読み、索引があればこれも参考にして、書物の形式と概要をつかんでいく作業が主となる。
書物が扱う分野の知識にすでに親しんでいたり、同じ分野の書を読んだことがあれば、目次を一通り眺めるだけでも、少なくない手がかりを得るだろう。
すでに読んだ類書と比較して、どの部分が共通しどの部分が違っているか(構成はどうか?取り扱われるトピック?)に注意を向けるだけでも、これから読もうとする書物のどの部分をどのように読むかが違ってくる。当然、他の書物が扱っていないトピックを取り上げた部分は読み飛ばすべきではないだろうし、類書がそろって扱う部分にこの本独自のアプローチがなされていないかも確認すべきだろう。
予読(Preview)は技術というより習慣づけるべきものだ。
自分が取り組むテーマについて複数の文献に当たるのは普通のことだが、こうした状況では予読は特に役に立つ。
極端にいえば、予読しないと10の文献を読むのに単純に10倍の時間がかかる。予読すればその時間を2~3倍にまで圧縮できる。
しかし初めて触れる分野の場合、中身を読む前に目次を眺めても、それだけでは頭に残りにくい。
周辺情報がなく骨子だけ与えられても、理解も記憶も、うまく働かない。
結びつけるべき内容を未だ取り入れておらず、目次をそのように構成した理由も分からないことが多い。
まして、その分野になじみがなく、不明な専門用語が目次にいくつも登場する場合はなおさらである。
こうした場合は、情報を豊富化する方が効率がよい。
各章、各節の一部を目次の解説として利用する。
各章の書き出しは印象深く書かれている(はずだ)し、各章末はその章のまとめが行われていることが多い。
必要ならば、辞書をつかって目次に現れる不明語を確認したり、索引をつかって本文中に説明を与えている箇所をつまみ読みする。
この作業を丁寧に行うなら、章立てを問いに変換する作業を行う。
最低限、これらの問いに対する答えを得れば(スキャニング、アクティブ・リーディング)、その書物の概要をつかんだことになるだろう。
章立てを問いに変換することはまた、内容に関与した情報処理を行うことで、内容理解のための下慣らしとなり、自己関与を高めることで、理解にも記憶にもプラスに働く。
長大で複雑な構成をもつテキストを相手にしているときは、目次を抜書きして、変換後の問いも書き出すなど、面倒がらず外部記憶の助けを借りた方が、結局早く済む。
こうして書物についての〈仮説〉をつくる。
不可欠な問いは次のようなものになるだろう。
この書物は
(1)何について書かれたものであるか?(テーマ)
(2)テーマについてどういうことを主張するのか?
(3)主張を根拠付けるのにどういったやり方(アプローチ)をとっているのか?
慣れないうちは丁寧にやる必要があるから、(書き出すなどすると)平気で数十分かかる。
しかし自分の必要に照らして、この本のどこが本当に読むべき箇所かを知るためにも、この作業は必要となる。
最初から1ページずつ読むやり方しか知らず、最初の数十ページで挫折したり時間切れになってしまう人には特に必要だろう。
作業自体に慣れ(そのためにはそれほど時間がかからない)、また何度か同じジャンルの本を読んだ後なら、転読+αの時間で(すなわち数分で)できるようになる。
誰でも訓練なしにできる→スピードと理解度の両方を高める読書の方法 読書猿Classic: between / beyond readers

1冊を1枚にする技術 読書猿Classic: between / beyond readers

黙読 Silent Reading
書物は様々な速度で読むことができるし、また様々な速度で読むべきである、というのが今回の趣旨だが、その前提になる〈読書速度の自由〉が獲得されたのは、書物と読書の長い歴史の中でいえば、ごく近日の出来事である。
長い間、本を読むことは、音読することに他ならなかった※。
読むことは、声を出して他人にも自分にも聞かせる社会的行為だった。
私が何をどのように読んでいるかは、それに耳を傾ける周囲の人たちにオープンにされていた。秘して知らせない、孤独のうちに立てこもる読み方(黙読)には、非難の目が向けられた。
聞く人たちを置いてけぼりにするほど速く読むことはできず、まして拾い読みや飛ばし読みすることは不誠実な行為だった(古典音楽の演奏家たちが、楽曲を独自の解釈で演奏することはできるが、部分部分を切離し手前勝手に〈編集〉することは許されないように)。
書物は、グーテンベルグらによる活版印刷の普及発展の後も、私有することができるのは富裕な人々だけだった。何より普通教育が人口の大部分に及んで識字率を底上げしない限り、書物の市場も大幅な拡大は見込めなかった。
産業革命を背景に印刷の機械化が最も早く進んだイギリスでも、事態は遅々として進まなかった。
書籍が高額であることを前提に、貸本を中心にした流通が成立していた。19世紀に書かれたフィクションのうち8割は貸本のために書かれた。全国に店舗展開した大手貸本業者は、書籍市場出版社から見れば大口の購入者であり、出版と作家に大きな影響力を行使した。
ディケンズらが活躍した19世紀半ばでさえ、書物は家庭単位で借りるものであり、読書とは一家がそろって楽しむ家族的娯楽であった。
昭和に登場したラジオやテレビ放送を、お茶の間で一家がそろって楽しんだ時代を知る人なら、その様子が想像できるかもしれない。
家の主人や学校へ通う長男といった家庭内における識字者が朗読を受持ち、文字を読めない者(幼少の者から、若い頃学校へ通わなかった老年者まで)を含めて家族全員がそれに耳を済ませた。
家族朗読で消費されるのは、家族みんなで楽しめる物語であった。分かりやすく起伏に富んだ筋、勧善懲悪的な道徳性と予定調和的なハッピーエンドが幅を利かせた。
俗悪なリアリズムや、まず殺人ありきの推理小説(イギリスでは端的にクライムノベルといわれた)は、多くの人々が書物を私有でき、かつ共同体的紐帯から個人の解放が進む中、読書を一人で(Reading Alone)楽しむことができる時代を待たなければならなかった。
貸本の普及を前提にした書籍流通と値段設定のおかげで、読書を個人の孤独な楽しみに変えるような、書物の価格革命はなかなか生じなかった。
綴じた本(コデックス)がシーケンシャルな語りからランダムアクセスへの解放を内包していたように(無論、このランダムアクセスは読むことができる者=聖職者に独占された訳だが)、音読(Reading Aloud)に対する孤読(Reading Alone)もまた解放的契機を含んでいた。
音楽や動画を鑑賞する際、我々は今でも演奏の速度や動画が持つ時間の流れに沿わなくてはならない。
一人で声を出さずに読むのなら、朗読や他の鑑賞者(朗読に耳を傾けるもの)を待たず、発声器官の限界(300字~数百字/分)の限界に従う必要もなかった。
人はこうして、誰はばかりなく、思い思いの速度と順序と解釈でもって、書物と付き合うことができるようになったのである。
もちろん現在でも、読書の音読的呪縛は消え去った訳ではない。
多くの人々にとって物語を読むことが読書経験の大半を形成することから、語りの秩序に従順であることが正しい読み方であると信じられている。
読み飛ばしに罪悪感を感じ、1ページ目から順にしか読まない人は、あまりに多い。
黙読 Silent Readingという、読むことの静かな革命。
音読 Reading Aloud
黙読を引き立たせるために罵った音読の特徴はしかし、そのまま長所でもある。
声を出すことで側にいる者にも当人がどのように読んでいるかを知ることができること、そして他人が着いていけないほどのスピードが出せないことは、指導者(コーチ)によるフォローアップが容易なことにつながり、即座に矯正・指導することを可能とした。
たとえば日本の近世における学習・教育(武家の学校や漢学塾から寺子屋まで)で主たる教授法であった素読・白読は、書物の意味・内容の理解に先んじて、文字を音声化し、繰り返し音読させるものだった。
上記の教育機関では初歩の生徒のために素読席が設けられており、素読の個人指導を担当する教師役がいた。彼はテキスト(『論語』『孟子』『大学』『中庸』のいわゆる四書)を手本として読み上げて聞かせ、それを生徒に真似させ、繰り返し唱えさせて、やがて手本も外部記憶に頼ることなく暗唱させて、間違いがあれば訂正した。音読は、耳と口を用いてより多くの身体感覚を動員し、加えて社会的方略をも用いた学習法だった。
こうして幼若の初学者は、テキストの意味内容を深く考えることなく、ただ口調のおもしろさに応じて暗唱し、読了する。段階が進んで、やがてその内容が講じられる時には、テキストそのものが頭脳に、というより身体に刻み込まれているのである。
この方法は漢文だけでなく、たとえば緒方洪庵が大坂に開いた適々斎塾(適塾)では、オランダ文典2冊の素読および原書の写本・会読という教授法で、大村益次郎,橋本左内,福沢諭吉ら外国語運用能力を生かして活躍する多数の人材を輩出した。
さらに日本に特殊な方法ではなく、西欧においても19世紀なかばころまでの学校の授業形態は、もっぱら暗唱させることだった。キリスト教の教義問答、祈りの文句、聖書、ラテン語の名句や名演説などを暗唱させていた。
素読や暗唱法は、古典原典の文をその身につけて、いかなるときにでもこれを用いることができるようにする。こうして反射的・自動的に出力されるまでに植えつけられた大量のフレーズ・ストックが思考の実弾となるのであり、分野を問わず知的営為に加わる者の間でコミュニケーションの基底となる(漢文とラテン語が東西の知識人たちに与えた影響を想起せよ)。
教養は、ゆるい乱読の成れの果てではなく、何らかの身体的トレーニングを基礎したものなのである。
意味の理解抜きに記憶・暗唱するこうしたアプローチは、児童の〈発達〉に基礎を置いた(暗記に理解を、反復訓練に自発性を対峙させる)近代的な教育観(そして近代の学校)では基本的に否定されたが、実際には様々な場面で生き延びた(日本で誰しも経験するのは掛け算の九九だろう)。
暗記中心の同時代の学校を非難しスポーツでもさせた方がましだと断じたモンテーニュ(彼の教育思想はルソーを介して近代的な教育観に大きな影響を与えた)ですら、その主著『随想録』は自ら集めた名句の抜書きに加えたコメントから成長したものだった。
抜書きという習慣/人文学の形稽古 その4 読書猿Classic: between / beyond readers

読書猿Classic 叫ぶ英会話!音読が想像以上に凄い6つの理由 Read Aloud!!

判読 translating
我々の読書のデフォルトモードは、一語一語の意味にこだわらず読んでいく《流読》である。
このように流して読まないと1冊読むのにくたくたになってしまって、とても続けられない。
ベストセラーが生まれる、概ね1000円台で価格設定された書籍は薄利多売を前提としていて、中学2年レベルの日本語読解力があれば読めるようにチューニングされている。
こうした価格設定の書籍は、知識の流通過程でいえば、最下流に位置する。まだ何と言えばいいのか表現の定まらないところから始まって、何度も表現が試みられ、知識として定着し、普及し、まとめたり言い直したりを繰り返した後の、そのまた後で、わかりやすくまとめられたものとして、そうした書籍は登場する。
ここ数年内に新たに得られた(とされる)知見から、もう数千年間繰り返された思想までが仲良く書棚に並ぶ。
これらの書物が分かりやすいのは、著者や編集者やデザイナーが意を尽くして表現を噛み砕き、文字をゆったりと組み、図版やイラストをふんだんに差し込んでいるからではない。
あなたが既に知っていることしか書いてないからだ。
しかし絶望するのは早い。
世界には、あなたを読者と想定して書かれた書物だけが存在するのではない。
あなたが知らないことを知らせる書物、あなたが知らない何かにならなければ読めない書物は存在する。
それもたくさん、絶望的なまでにたくさんある。
そうした書物は恐ろしく読みにくい。
訳が分かるように解釈し続けなければ、前に進めない書物だ。
舗装された読書の周回コースを出て、走った者もあまりないオフロードを行くためには、《流読》という読書の自然状態(これもまた人工的に獲得された自然なのだが)を抜け出て、わかりにくい文字や言葉や文章を、前後左右の関係などから推し量り、他の書物とも付き合わせつつ解していく判読(translating)に進む必要がある。
旧式の語学学習法として指弾された文法訳読法は、元々は判読のためのトレーニングだった。古典語を対象に行われたものを(だから初等段階の音読・暗唱を前提にしている)、外国語に振り向けたのである。
いずれも母語のように自然には理解し得ない言葉に組み付き格闘するものだった。
一語一語の意味にこだわり、一文一文の意義を相互拘束的な関係から類推していく作業は疲れる。何より、進まない。
経験ある読書家も、まだ読まざる書物の多さを思うと心が千千乱れ、一句一節に拘泥する愚かさを呪う。
しかし我々は、たった一人で読んでいるのではない。
ページを繰る隣に誰もいなくても、その書物を読むのは、たいていの場合、あなただけではない(世界でたった一冊の書物は、あなたがその作者でもないかぎり手元にある確率は小さいから)。
同じ書物を読む人は遠くにいる。
同時代になくとも、過去にいる。
彼らのすべてではないにせよ、多くの読書家は読んだ跡を残している。
注釈書という形のこともあれば、原テキストに書き入れた者もある。
失われることも多いが、しかしその書物があなたの手元に来ることができたのは、すでに何人もの人がそれを読み継いできたからに他ならない。
書籍の編集や販売に携わる人から聞いた話では、注の多い書籍は「流れが損なわれる」などという、黙読以前的な理由から人気がないそうだ。
だが車輪の再発明をしないために、註釈を読み、そして自ら註釈を書け。
何よりも未来に、それを読み返すあなたのために。
時を隔てた自身は、他人であることを知るべきだ。
舗装された書物がほとんど存在しない時代には、読むことは言葉の原野を行くこととほとんど同義だった。
そして読書のハードランを経験した者には、あらゆる書物が胸襟をゆるめ歓迎する。
自分のために書かれた訳ではないテキストを攻略する読解の3ステップ 読書猿Classic: between / beyond readers

ネットを使って学術情報にアクセスする最初の一歩は、例えばどのようであるかについても触れた。
当面必要なものはいま目の前にある、としよう。
次は読む話をしなくてはならない。
といっても今回取り上げるのは、いつもように、ささやかなものである。
一体に読書の巧者は様々な速度で読む。速くも読むし遅くも読む。
たとえば、そこに書いてあることの大半がすでに親しんだ知識であれば、自分が知っていることとどこかに違いはないかだけに注意するから、かなりの部分は読み飛ばしてよい。
今読もうとしているのが、自分を一旦壊して組立て直さなくてはならないような容易ならざる一冊であれば、当然に歩みは遅くなる。
読書の速度は(読みの深さその他と同様に)、読み手の能力によるのでなく、また書物の性質だけによるのでもなく、読み手と書物の関係で決まる。
だから1冊の中、1篇の中でも、読書の速度は変化する。
読書速度の変化は、大抵は無意識に行われるものだけれど、読むことをハードワークのように考える人は、少し意識的にやってもいい。
ママチャリではきつい坂道も、ギアチェンジできる自転車に乗り換えればいくらか楽に進めるだろう。
読書のギアチェンジにも、それに似たご利益がある。
具体的には、誰が何を読むかに応じて決まることだから、両極端や代表的な場面を例にして、最速の読みから最遅の読みまでどのような広がりがあるかを示すだけしかできないが、読書技術と呼ばれるものの大半はこの範囲に収まるはずである。
転読=flipping
転読は最高速の読書法である。大抵は1冊1分もかからない。
元々は、巻物仕立ての経を転がしながら目をとおすことから出た言葉だが、その後、折り本を用い、表裏の表紙を両方の手で支え、経巻を右または左に傾けながら本文の紙をぱらぱらと一方へ落とすやり方を言うようになった。
現代でも、大般若経600巻を転読する法要が禅宗や真言宗の寺院では毎年行われている。
我々が通常手にする書物は、竹簡に糸を通して束ねたものでも、パピルスの巻物(ロトゥルス)でもなく、紙を重ねて片方の端で綴じた冊子状のものである。これをコデックス(Codex)という。
コデックスについては、転がしても、ばらばら落としても、ページは進まないから、必然的にパラパラとページをめくることになる。
パラパラマンガをflip book(John Barnes Linnetが1868年に特許)ということから、コデックスに対する転読をflippingと呼ぶ。
読書の儀礼的効果に関心のない読書家には、転読はせいぜい(古書店の買取りの際になされるように)落丁やページの破れや汚れを発見することぐらいにしか利用価値がないように見える。
しかし我々が手にする綴じた本の場合は、別の意義が追加される。
転読は、その書物と出会った最初から、手元にある限り最後まで使用し続ける読書技術であり、また他すべての読書技術を下支えするものである。
なぜならページをめくらぬ限り、コデックス(綴じられた本)は1ページだって読むことができないからだ。
たとえば、その本を一旦読み終えた後、自分に必要な情報がその本の中にあることを思い出したとしよう。
本を手に取り必要なものを引き出そうとするとき、我々はほとんど意識することなく転読を使っている。
巻物などのより以前の形態に比べて、綴じた本(コデックス)は、任意の箇所を引き出しやすい、つまりランダムアクセス性が高い、といわれる※。
※ 現存する最古のコデックスは、ブリティッシュ・ライブラリーが所蔵するコプト語訳聖書(オンラインで読むことができる)だが、キリスト教が世界宗教として展開し得た一因は、ランダムアクセスできる書物を聖典として中心に据えたことにあるとも言われる。聖書は教会に、歴史的にも、存在論的にも先行する。聖書を持たない教会は教会ではないからだ。
神殿と国を破壊され、世界に散らばったユダヤ教徒は、口伝とすることで持ち運べ、再解釈することで変化する状況に適応する律法を信仰の中心に据えるしかなかった。
キリスト教は、ユダヤ教の伝統の中から、律法とそれが順序づける価値体系を組み替えることで生まれ、その革命を、書物として持ち運べ、ランダムアクセスできることで変化する状況に適応する、綴じた本(コデックス)としての聖典に定着することで完成した。
メディアに記憶された音楽や映像は、そこに流れる時間どおりにシーケンシャルに体験することしかできない。
ひとつの口から語られる言葉や物語もそうだ。言語の線状性に沿ってそれらを写し取るためだけなら、巻かれ広げられる巻子本でも、朗読の録音テープでも構わない。
綴じた本(コデックス)はしかし、それ以上のものである。順番に読むこともできるが、好きな箇所を好きな順に開き読むこともできる。
綴じた本(コデックス)の登場は、幾度か生じた書物における革命のひとつだった。
読書の対象側でランダムアクセスを担保するのが綴じた本(コーデックス)という形態だとすれば、読書主体=読み手の側でランダムアクセスを可能とするのが転読の技術である。
どれだけ念入りに再利用可能なように印をつけ、付箋を貼り、自家製の索引をつくり、必要箇所を抜書きした書物についても、やはり同様のことを行うことになる。以前に読んだときには見過ごしていた部分が必要になる場合があるからだ。
今のあなたは、以前その本を読んだ時のあなたではない。書物は変わらないが、読み手は(それを取り巻く世界は)変わる。だからこそ、書物を手元に置き、繰り返し読むことに価値がある。
目にもとまらぬ速さでページをめくっても、何も受け取ることはないように思えるが、それが真実だとしたら誰も以前読んだ箇所を探し出せないことになる。
手にしたばかりの本と、読み込んだ本とでは、転読から感じるものがわずかでも違っていることに気付くだろう。
だから最初に手にした後、そして何らかの読みを行った後に、くりかえし転読を行うべきである。
それは書物と読み手の関係が変化したかどうかを計るものでもある。
走読=scanning
転読の際に、後に残る印を残していけば、走読scanningがはじまる。
(1)まず小さな紙切れを5~10枚程度(増減してよいが、枚数は最初に決めておく)用意する。
速度の点からいうと、この段階ではポストイットでない方がいい。
(2)転読よりは速度を落としても構わないが、止まらずページをどんどんめくっていく。慣れないうちは見開き2ページあたり1~2秒でもよい。
(3)ページをめくりながら、気になったページや目を引いたページがあるかもしれない。
しかしこの段階ではそこで立ち止まらず、引続きページをめくっていく。
ただ、あとで戻ってこれるように紙切れを放り込んでおく。
貼り付ける時間が惜しいので、糊が着いていないものの方がよい。
(4)300ページの本だと見開き2ページあたり2秒かけたとして最大で5分ほどかかる
(5)最後まで行ったが、最初に用意した紙切れが残っている場合は、上記の作業を繰り返す。最初からはじめてもいいし、どこか気になる箇所からはじめてもいい。
いずれにしろ2度目は1度目ほどの時間はかからないだろう。
(5)手元に紙切れがなくなったら、紙切れを放り込んだページを開き、気になったところはどこだったのか、目がとまったのは何かを確かめるためだけに読み。
どこだか分かった場合はマーカーなどで印をつけるか、ポストイットなどを貼りこむ。
(6)紙切れを挟んだすべての箇所に印をつけたら、もう一度、それらのページを読む。理解できない場合は、前後を(特に前を)読む。
予読(下読)=Preview
これからどのような読み方をするにせよ、予読はあなたを助けるだろう。
というのも予読は、それ以降の読みを再読に近づけるからである。
誰しも、再読するときは、はじめて読む時よりも、速度は速く、理解も深い。
ネタバレが読書の楽しみを減じる物語を読む以外の場合には、できるだけ早く、再読の段階に進むのが望ましい。
しかし二度以上読むことは、一度だけ読むよりも、時間がかかる。
そこで一度目の読みを簡易化して、読書の合計時間を短くするために下見の読みが行われる。
抽象的に言えば、予読は、その書物について〈仮説〉をつくることである。
具体的には、目次を見て、序文その他を読み、索引があればこれも参考にして、書物の形式と概要をつかんでいく作業が主となる。
書物が扱う分野の知識にすでに親しんでいたり、同じ分野の書を読んだことがあれば、目次を一通り眺めるだけでも、少なくない手がかりを得るだろう。
すでに読んだ類書と比較して、どの部分が共通しどの部分が違っているか(構成はどうか?取り扱われるトピック?)に注意を向けるだけでも、これから読もうとする書物のどの部分をどのように読むかが違ってくる。当然、他の書物が扱っていないトピックを取り上げた部分は読み飛ばすべきではないだろうし、類書がそろって扱う部分にこの本独自のアプローチがなされていないかも確認すべきだろう。
予読(Preview)は技術というより習慣づけるべきものだ。
自分が取り組むテーマについて複数の文献に当たるのは普通のことだが、こうした状況では予読は特に役に立つ。
極端にいえば、予読しないと10の文献を読むのに単純に10倍の時間がかかる。予読すればその時間を2~3倍にまで圧縮できる。
しかし初めて触れる分野の場合、中身を読む前に目次を眺めても、それだけでは頭に残りにくい。
周辺情報がなく骨子だけ与えられても、理解も記憶も、うまく働かない。
結びつけるべき内容を未だ取り入れておらず、目次をそのように構成した理由も分からないことが多い。
まして、その分野になじみがなく、不明な専門用語が目次にいくつも登場する場合はなおさらである。
こうした場合は、情報を豊富化する方が効率がよい。
各章、各節の一部を目次の解説として利用する。
各章の書き出しは印象深く書かれている(はずだ)し、各章末はその章のまとめが行われていることが多い。
必要ならば、辞書をつかって目次に現れる不明語を確認したり、索引をつかって本文中に説明を与えている箇所をつまみ読みする。
この作業を丁寧に行うなら、章立てを問いに変換する作業を行う。
最低限、これらの問いに対する答えを得れば(スキャニング、アクティブ・リーディング)、その書物の概要をつかんだことになるだろう。
章立てを問いに変換することはまた、内容に関与した情報処理を行うことで、内容理解のための下慣らしとなり、自己関与を高めることで、理解にも記憶にもプラスに働く。
長大で複雑な構成をもつテキストを相手にしているときは、目次を抜書きして、変換後の問いも書き出すなど、面倒がらず外部記憶の助けを借りた方が、結局早く済む。
こうして書物についての〈仮説〉をつくる。
不可欠な問いは次のようなものになるだろう。
この書物は
(1)何について書かれたものであるか?(テーマ)
(2)テーマについてどういうことを主張するのか?
(3)主張を根拠付けるのにどういったやり方(アプローチ)をとっているのか?
慣れないうちは丁寧にやる必要があるから、(書き出すなどすると)平気で数十分かかる。
しかし自分の必要に照らして、この本のどこが本当に読むべき箇所かを知るためにも、この作業は必要となる。
最初から1ページずつ読むやり方しか知らず、最初の数十ページで挫折したり時間切れになってしまう人には特に必要だろう。
作業自体に慣れ(そのためにはそれほど時間がかからない)、また何度か同じジャンルの本を読んだ後なら、転読+αの時間で(すなわち数分で)できるようになる。
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誰でも訓練なしにできる→スピードと理解度の両方を高める読書の方法 読書猿Classic: between / beyond readers

1冊を1枚にする技術 読書猿Classic: between / beyond readers

黙読 Silent Reading
書物は様々な速度で読むことができるし、また様々な速度で読むべきである、というのが今回の趣旨だが、その前提になる〈読書速度の自由〉が獲得されたのは、書物と読書の長い歴史の中でいえば、ごく近日の出来事である。
長い間、本を読むことは、音読することに他ならなかった※。
読むことは、声を出して他人にも自分にも聞かせる社会的行為だった。
私が何をどのように読んでいるかは、それに耳を傾ける周囲の人たちにオープンにされていた。秘して知らせない、孤独のうちに立てこもる読み方(黙読)には、非難の目が向けられた。
聞く人たちを置いてけぼりにするほど速く読むことはできず、まして拾い読みや飛ばし読みすることは不誠実な行為だった(古典音楽の演奏家たちが、楽曲を独自の解釈で演奏することはできるが、部分部分を切離し手前勝手に〈編集〉することは許されないように)。
書物は、グーテンベルグらによる活版印刷の普及発展の後も、私有することができるのは富裕な人々だけだった。何より普通教育が人口の大部分に及んで識字率を底上げしない限り、書物の市場も大幅な拡大は見込めなかった。
産業革命を背景に印刷の機械化が最も早く進んだイギリスでも、事態は遅々として進まなかった。
書籍が高額であることを前提に、貸本を中心にした流通が成立していた。19世紀に書かれたフィクションのうち8割は貸本のために書かれた。全国に店舗展開した大手貸本業者は、書籍市場出版社から見れば大口の購入者であり、出版と作家に大きな影響力を行使した。
ディケンズらが活躍した19世紀半ばでさえ、書物は家庭単位で借りるものであり、読書とは一家がそろって楽しむ家族的娯楽であった。
昭和に登場したラジオやテレビ放送を、お茶の間で一家がそろって楽しんだ時代を知る人なら、その様子が想像できるかもしれない。
家の主人や学校へ通う長男といった家庭内における識字者が朗読を受持ち、文字を読めない者(幼少の者から、若い頃学校へ通わなかった老年者まで)を含めて家族全員がそれに耳を済ませた。
家族朗読で消費されるのは、家族みんなで楽しめる物語であった。分かりやすく起伏に富んだ筋、勧善懲悪的な道徳性と予定調和的なハッピーエンドが幅を利かせた。
俗悪なリアリズムや、まず殺人ありきの推理小説(イギリスでは端的にクライムノベルといわれた)は、多くの人々が書物を私有でき、かつ共同体的紐帯から個人の解放が進む中、読書を一人で(Reading Alone)楽しむことができる時代を待たなければならなかった。
貸本の普及を前提にした書籍流通と値段設定のおかげで、読書を個人の孤独な楽しみに変えるような、書物の価格革命はなかなか生じなかった。
綴じた本(コデックス)がシーケンシャルな語りからランダムアクセスへの解放を内包していたように(無論、このランダムアクセスは読むことができる者=聖職者に独占された訳だが)、音読(Reading Aloud)に対する孤読(Reading Alone)もまた解放的契機を含んでいた。
音楽や動画を鑑賞する際、我々は今でも演奏の速度や動画が持つ時間の流れに沿わなくてはならない。
一人で声を出さずに読むのなら、朗読や他の鑑賞者(朗読に耳を傾けるもの)を待たず、発声器官の限界(300字~数百字/分)の限界に従う必要もなかった。
人はこうして、誰はばかりなく、思い思いの速度と順序と解釈でもって、書物と付き合うことができるようになったのである。
もちろん現在でも、読書の音読的呪縛は消え去った訳ではない。
多くの人々にとって物語を読むことが読書経験の大半を形成することから、語りの秩序に従順であることが正しい読み方であると信じられている。
読み飛ばしに罪悪感を感じ、1ページ目から順にしか読まない人は、あまりに多い。
黙読 Silent Readingという、読むことの静かな革命。
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音読 Reading Aloud
黙読を引き立たせるために罵った音読の特徴はしかし、そのまま長所でもある。
声を出すことで側にいる者にも当人がどのように読んでいるかを知ることができること、そして他人が着いていけないほどのスピードが出せないことは、指導者(コーチ)によるフォローアップが容易なことにつながり、即座に矯正・指導することを可能とした。
たとえば日本の近世における学習・教育(武家の学校や漢学塾から寺子屋まで)で主たる教授法であった素読・白読は、書物の意味・内容の理解に先んじて、文字を音声化し、繰り返し音読させるものだった。
上記の教育機関では初歩の生徒のために素読席が設けられており、素読の個人指導を担当する教師役がいた。彼はテキスト(『論語』『孟子』『大学』『中庸』のいわゆる四書)を手本として読み上げて聞かせ、それを生徒に真似させ、繰り返し唱えさせて、やがて手本も外部記憶に頼ることなく暗唱させて、間違いがあれば訂正した。音読は、耳と口を用いてより多くの身体感覚を動員し、加えて社会的方略をも用いた学習法だった。
こうして幼若の初学者は、テキストの意味内容を深く考えることなく、ただ口調のおもしろさに応じて暗唱し、読了する。段階が進んで、やがてその内容が講じられる時には、テキストそのものが頭脳に、というより身体に刻み込まれているのである。
この方法は漢文だけでなく、たとえば緒方洪庵が大坂に開いた適々斎塾(適塾)では、オランダ文典2冊の素読および原書の写本・会読という教授法で、大村益次郎,橋本左内,福沢諭吉ら外国語運用能力を生かして活躍する多数の人材を輩出した。
さらに日本に特殊な方法ではなく、西欧においても19世紀なかばころまでの学校の授業形態は、もっぱら暗唱させることだった。キリスト教の教義問答、祈りの文句、聖書、ラテン語の名句や名演説などを暗唱させていた。
素読や暗唱法は、古典原典の文をその身につけて、いかなるときにでもこれを用いることができるようにする。こうして反射的・自動的に出力されるまでに植えつけられた大量のフレーズ・ストックが思考の実弾となるのであり、分野を問わず知的営為に加わる者の間でコミュニケーションの基底となる(漢文とラテン語が東西の知識人たちに与えた影響を想起せよ)。
教養は、ゆるい乱読の成れの果てではなく、何らかの身体的トレーニングを基礎したものなのである。
意味の理解抜きに記憶・暗唱するこうしたアプローチは、児童の〈発達〉に基礎を置いた(暗記に理解を、反復訓練に自発性を対峙させる)近代的な教育観(そして近代の学校)では基本的に否定されたが、実際には様々な場面で生き延びた(日本で誰しも経験するのは掛け算の九九だろう)。
暗記中心の同時代の学校を非難しスポーツでもさせた方がましだと断じたモンテーニュ(彼の教育思想はルソーを介して近代的な教育観に大きな影響を与えた)ですら、その主著『随想録』は自ら集めた名句の抜書きに加えたコメントから成長したものだった。
抜書きという習慣/人文学の形稽古 その4 読書猿Classic: between / beyond readers

読書猿Classic 叫ぶ英会話!音読が想像以上に凄い6つの理由 Read Aloud!!

判読 translating
我々の読書のデフォルトモードは、一語一語の意味にこだわらず読んでいく《流読》である。
このように流して読まないと1冊読むのにくたくたになってしまって、とても続けられない。
ベストセラーが生まれる、概ね1000円台で価格設定された書籍は薄利多売を前提としていて、中学2年レベルの日本語読解力があれば読めるようにチューニングされている。
こうした価格設定の書籍は、知識の流通過程でいえば、最下流に位置する。まだ何と言えばいいのか表現の定まらないところから始まって、何度も表現が試みられ、知識として定着し、普及し、まとめたり言い直したりを繰り返した後の、そのまた後で、わかりやすくまとめられたものとして、そうした書籍は登場する。
ここ数年内に新たに得られた(とされる)知見から、もう数千年間繰り返された思想までが仲良く書棚に並ぶ。
これらの書物が分かりやすいのは、著者や編集者やデザイナーが意を尽くして表現を噛み砕き、文字をゆったりと組み、図版やイラストをふんだんに差し込んでいるからではない。
あなたが既に知っていることしか書いてないからだ。
しかし絶望するのは早い。
世界には、あなたを読者と想定して書かれた書物だけが存在するのではない。
あなたが知らないことを知らせる書物、あなたが知らない何かにならなければ読めない書物は存在する。
それもたくさん、絶望的なまでにたくさんある。
そうした書物は恐ろしく読みにくい。
訳が分かるように解釈し続けなければ、前に進めない書物だ。
舗装された読書の周回コースを出て、走った者もあまりないオフロードを行くためには、《流読》という読書の自然状態(これもまた人工的に獲得された自然なのだが)を抜け出て、わかりにくい文字や言葉や文章を、前後左右の関係などから推し量り、他の書物とも付き合わせつつ解していく判読(translating)に進む必要がある。
旧式の語学学習法として指弾された文法訳読法は、元々は判読のためのトレーニングだった。古典語を対象に行われたものを(だから初等段階の音読・暗唱を前提にしている)、外国語に振り向けたのである。
いずれも母語のように自然には理解し得ない言葉に組み付き格闘するものだった。
一語一語の意味にこだわり、一文一文の意義を相互拘束的な関係から類推していく作業は疲れる。何より、進まない。
経験ある読書家も、まだ読まざる書物の多さを思うと心が千千乱れ、一句一節に拘泥する愚かさを呪う。
しかし我々は、たった一人で読んでいるのではない。
ページを繰る隣に誰もいなくても、その書物を読むのは、たいていの場合、あなただけではない(世界でたった一冊の書物は、あなたがその作者でもないかぎり手元にある確率は小さいから)。
同じ書物を読む人は遠くにいる。
同時代になくとも、過去にいる。
彼らのすべてではないにせよ、多くの読書家は読んだ跡を残している。
注釈書という形のこともあれば、原テキストに書き入れた者もある。
失われることも多いが、しかしその書物があなたの手元に来ることができたのは、すでに何人もの人がそれを読み継いできたからに他ならない。
書籍の編集や販売に携わる人から聞いた話では、注の多い書籍は「流れが損なわれる」などという、黙読以前的な理由から人気がないそうだ。
だが車輪の再発明をしないために、註釈を読み、そして自ら註釈を書け。
何よりも未来に、それを読み返すあなたのために。
時を隔てた自身は、他人であることを知るべきだ。
舗装された書物がほとんど存在しない時代には、読むことは言葉の原野を行くこととほとんど同義だった。
そして読書のハードランを経験した者には、あらゆる書物が胸襟をゆるめ歓迎する。
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自分のために書かれた訳ではないテキストを攻略する読解の3ステップ 読書猿Classic: between / beyond readers

引き続き、新入生向けを口実にする。
前回はオフラインでの探し方の話をしたので、今回はオンラインでの(ネットをつかった)探しものについて。
ごくごく基礎的な話は、
googleで賢く探すために最低知っておくべき5つのこと 読書猿Classic: between / beyond readers

あたりにまかせて、今回は足がかりになりそうなものをつくってみた。
こうしたリンク集は、検索エンジンが今ほど便利でなかった/ソーシャル・ブックマークが存在しなかった時代にはよくつくられたが、ネットではどれだけ有益なサイトでもあっという間に(つまり本屋や古本屋よりもはやく)消えてしまったりするので、大規模なリンク集ほどメンテナンスが大変で、あまり望まれなくなった。
自分でも、なんだか久しぶりにつくってみた気がするが、個人的にはネットの定点観測的な意味合いがある。
つまり、つくってみることで、ネットの情報の在り処や具合を体に教えるような、そんな感じがするのだ。
NDC(日本十進分類)順にしたのは、もうひとつの知識の配置についての体感が、図書館での探索でつくられているからだ。
つまりどちらかに慣れると、もう一方にも馴染んでくるようになっている。
知りたいことを思い浮かべただけで、そっちの書棚に足が向くようになるのと同じように、このページのどの当たりから始めればいいかが考えなくても手が動くようになると思う。
000 【総記】
100 【哲学】 200 【歴史】 300 【社会科学】
400 【自然科学】 500 【工学】 600 【産業】
700 【芸術】 800 【言語】 900 【文学】
000 【総記】
・レファレンス協同データベース (http://crd.ndl.go.jp/)
全国の図書館で行われた質問回答サービスの記録約3万件、調べ方マニュアル、特別コレクション、参加館プロファイルを提供する
・レファレンス事例データベース (https://catalog.library.metro.tokyo.jp/winj/reference/search.do)
東京都立図書館に寄せられた質問(しらべま専科)がカテゴリやキーワードで検索可能である。レファレンス事例100やGive Up事例あり (リンク切れ訂正しました)
・大阪府立図書館レファレンス事例DB検索 (http://www.library.pref.osaka.jp/reference.html)
同図書館に寄せられた質問400件以上を、キーワード、NDC8、テーマから検索が可能である
・レファレンスクラブ参考図書情報 (http://www.reference-net.jp/)
1990年以降に発売された参考図書が検索可能
・参考図書紹介 (rhttp://efsys.ndl.go.jp/biblio.nsf/)
国立国会図書館。1995年4月以降に2万4千冊検索可能
010 【図書館】
・カーリル(http://calil.jp/)
地区を設定し図書館から書籍所蔵と貸出状況を横断検索
・所蔵図書館マップ(http://myrmecoleon.sytes.net/map/)
全国の所蔵機関をグーグルマップ上に一挙表示。
・都道府県別図書館総合目録(http://www.jla.or.jp/link/link/tabid/167/Default.aspx#sougou)
・WorldCat(http://www.worldcat.org/)
Online Computer Library Center (OCLC) に参加する90カ国以上の71,000館を越える図書館の蔵書を目録化した総合目録。
・Libraries in the World 世界の図書館(http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/other/other_libs.html)
筑波大学附属図書館による世界の図書館へのリンク集
・専門図書館ガイド(http://metro.tokyo.opac.jp/tml/trui/)
東京都都立図書館が提供する、約 450 館の東京都内及び近県にある専門図書館等(特定分野の資料を所蔵する資料室や図書館の専門情報機関)を、分野(分類)から検索できる。
020 【書誌・図書学】
・国立国会図書館サーチ(http://iss.ndl.go.jp/)
・Webcat Plus(http://webcatplus.nii.ac.jp/)
連想検索(関連書検索)、一致検索、人物から検索
・CiNii(NII学術論文ナビゲータ)(http://ci.nii.ac.jp/)
1948~現在の雑誌記事検索
・明治・大正・昭和前期雑誌記事索引集成(皓星社)(http://www.libro-koseisha.co.jp/top01/top01.html#data_zat)
・JSTOR(http://www.jstor.org/action/showAdvancedSearch)
1800年代~現在の欧文論文検索
・Refdoc(http://www.refdoc.fr/)
フランスInist-Cnrs(国立科学研究センター/国立科学技術情報研究所)が提供。無料で、15万件以上の、1847年から現在までの、Science, Technology, Medicine, Humanities and Social Sciencesの各分野の articles, books, reports, conference proceedings が検索できる。
・Ingenta connect(http://www.ingentaconnect.com/search/advanced)
1988~現在の欧文論文検索、入手
・British Library Direct(http://direct.bl.uk/bld/Home.do)
1993~現在の欧文論文検索、入手
031 【百科事典】
・小学館日本大百科全書 (http://100.yahoo.co.jp/)
・平凡社世界大百科事典 (http://www.kn-concierge.com/netencyhome/)
・Wikipedia (http://ja.wikipedia.org/)
・マイぺディア (kotobank.jp/dictionary/mypedia/)
・学習百科事典+キッズネットサーチ (http://kids.gakken.co.jp/jiten/)
・Weblio (www.weblio.jp/)
日本語の百科事典、専門事典、辞書類を横断検索
・辞典横断検索Metapedia (metapedia.jp/)
日本語の551サイトの辞書・辞典・用語集を一括検索
・Encyclopedia.com (http://www.encyclopedia.com/)
英語の、100以上の百科事典、辞書を横断検索
・Encyclopaedia Universalis(http://www.universalis.fr/)
フランス語百科事典
・ENZYKLO online Enzyklopädie(http://www.enzyklo.de/)
ドイツ語百科事典
・Treccani.it(http://www.treccani.it/)
イタリア語百科事典
050 【逐次刊行物、雑誌】
・日本のメディア (http://www.md-navi.jp/)
都道府県別+キーワードまたはジャンルから雑誌と新聞を検索
・JBOOK雑誌 (http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/magazine/)
雑誌500誌の約1年分の記事を検索
・Global Magazines (http://www.global-magazines.com/)
世界の雑誌25万誌を検索
・AllYouCanRead (http://www.allyoucanread.com/)
オンラインで読める200ヶ国2万8千紙誌へのリンクを集成
060 【学術・博物館】
・学術コンテンツポータル(http://ge.nii.ac.jp/genii/jsp/index.jsp)
・日本の博物館美術館ガイド(http://e-museum.jp/)
・博物図譜データベース(http://dbs.tnm.jp/db/kaken/zufu.html)
070 【ジャーナリズム、新聞】
・47NEWS(http://www.47news.jp/)
全国47都道府県・52参加新聞社と共同通信の内外ニュース
・新聞記事文庫 (www.lib.kobe-u.ac.jp/sinbun/)
神戸大学経済経営研究所によって作成された明治末から昭和45年までの新聞切抜資料
・ABYZ Newslinks(http://www.abyznewslinks.com/)
全世界の16,400の新聞その他ニュースソースへのリンク集
・NewsLibrary (http://nl.newsbank.com/)
アメリカの地方紙の新聞記事検索
・Pressedd (http://www.pressedd.com/)
フランスの新聞・雑誌記事検索
・Genios (http://www.genios.de/)
ドイツ語圏の新聞・雑誌記事検索
100 【哲学】
・Guide to Philosophy on the Internet(http://legacy.earlham.edu/~peters/philinks.htm)
・Stanford Encyclopedia of Philosophy(http://plato.stanford.edu/)
・Internet Encyclopedia of Philosophy(http://www.iep.utm.edu/)
・A Dictionary of Philosophical Terms and Names(http://www.philosophypages.com/dy/)
・哲学・倫理学用語集(http://plaza.umin.ac.jp/~kodama/ethics/wordbook/)
120 【東洋哲学】
・日本思想史学関係研究文献要目(http://www.sal.tohoku.ac.jp/dojih/)
・中國思想研究者のためのインターネット資源簡介(http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~dokisha/resources.html)
130 【西洋哲学】
・Philosophy Research Base(http://www.erraticimpact.com/)
140 【心理学】
・APA PsycNET(http://psycnet.apa.org/)
・PSYCLINE(http://www.psycline.org/)
・心理尺度データベース(http://www.minamis.net/scale_search/mpsbmain.html)
150 【倫理学】
・Applied Ethics Resources on WWW(http://www.ethicsweb.ca/resources/index.html)
・倫理学関係リンク集[日本倫理学会](http://jse.trustyweb.jp/2007/02/post_6.html)
160 【宗教】
・宗教情報リサーチセンター(http://www.rirc.or.jp/xoops/)
教団データベース、宗教記事年表(国内外)など提供
・Comparative Religion(http://guides.lib.washington.edu/religion)
164.2 【イスラム教】
・イスラム事典 検索ページ(http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~islam2/search.shtml)
『イスラム事典』(平凡社、1982年)を元に東京大学東洋文化研究所が提供。
170 【神道】
・Encyclopedia of Shinto(http://eos.kokugakuin.ac.jp/modules/xwords/)
國學院大學作成。英文の神道百科事典。
180 【仏教】
・仏教書総目録(http://www.bukkyosho.gr.jp/)
・SAT大正新脩大藏經テキストデータベース(http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT/)
190 【キリスト教】
・聖書検索DTWorks(http://dtime.jp/)
新改訳、口語訳、新共同訳、文語訳、英語、ギリシャ語、ヘブル語聖書の並列表示、注解書&釈義ツール、グーグルマップ上での聖書地図表示、音読までするハイパー聖書。
・The Catholic Encyclopedia(http://www.newadvent.org/cathen/)
200 【歴史】
・Hyper History OnLine(http://www.hyperhistory.com/online_n2/History_n2/a.html)
・History On-Line(http://www.history.ac.uk/history-online/)
・Internet History Sourcebooks Project(http://www.fordham.edu/halsall/)
ネットでアクセスできるパブリックドメインになっている史料のポータル・サイト
・歴史データベース on the Web(http://macao.softvision.co.jp/dbpwww)
210 【日本史】
・東京大学史料編纂所データベース(http://wwwap.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/db.html)
大日本史料総合データベースを始めとする膨大な日本史史料のデータベースを提供
・国立歴史民俗博物館(http://www.rekihaku.ac.jp/)
館蔵資料画像データベースその他多くのデータベースを提供
・国文学研究資料館 / 史料館(http://history.nijl.ac.jp/dhdidx-j.htm)
史料所在情報・検索システム、史料情報共有化データベ-ス、史料館収蔵史料データベースなど
・奈良国立文化財研究所(http://www.nabunken.go.jp/)
木簡データベース、全国遺跡データベースを提供
・国立公文書館(http://www.archives.go.jp/)
政府各府省庁から移管された公文書、古書・古文書をデジタルアーカイブ・システムで提供
・地方史研究雑誌データベース(http://www.iwata-shoin.co.jp/local/index.html)
全国各地で発行されている地方史研究雑誌の発行団体・連絡先などを、都道府県別に収録
220 【東洋史】
・東京大学東洋文化研究所(http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/index.html)
東洋文化研究所所蔵朝鮮半島族譜データベース、インド・イスラーム史跡(所蔵写真資料データベース)、アジア研究情報ゲートウェイなど
・アジア歴史資料センター(http://www.jacar.go.jp/)
国立公文書館、外務省外交史料館、防衛庁防衛研究所図書館の所蔵する明治期以降の原史料を提供
・東洋学文献類目(http://www.kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/db/)
東洋学(主に中国)関係の雑誌論文、単行本の書誌事項を年度別に収録した索引
・東洋学古典電子テキスト検索(http://wagang.econ.hc.keio.ac.jp/~jaet/kanhoo/txt/home.html)
・南アジア文献検索データベース(http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/database/sadb/front.html)
・中東・イスラーム研究文献索引データベース(http://61.197.194.9/Database/CA_ISLM_QueryInput.html)
1980年代までの日本における中東研究文献を検索
・日本における中東研究文献データベース(http://www.james1985.org/database/database.html)
1989年〜現在の日本における中東研究文献を検索
・中央アジア研究文献目録(http://www.toyo-bunko.or.jp/OnlineSearch/CentralAsia.html)
230 【西洋史】
・EuroDocs: Online Sources for European History (http://eudocs.lib.byu.edu/index.php/Main_Page)
ヨーロッパ史の一次資料のポータル・サイト
240 【アフリカ史】
・African History on the Internet(http://www-sul.stanford.edu/depts/ssrg/africa/history.html)
・Internet African History Sourcebook(http://www.fordham.edu/halsall/africa/africasbook.asp)
250 【北米史】
・American Memory(http://memory.loc.gov/ammem/amhome.html)
アメリカ史の一次資料へのゲートウェイ・サイト
・Making of America(http://www.hti.umich.edu/m/moagrp/)
アメリカ史の一次資料のデジタル・アーカイブ
260 【南米史】
・Handbook of Latin American Studies ONLINE(http://lcweb2.loc.gov/hlas/hlashome.html)
280 【伝記】
・日本人物情報大系(http://www.libro-koseisha.co.jp/top01/main01.html#data_jin)
皓星社刊行『日本人物情報大系』(全100巻) の被伝記者索引を検索
・Oxford Dictionary of National Biography(http://www.oxforddnb.com/)
290 【地理】
・国土地理院(http://www.gsi.go.jp/)
地図閲覧サービス、都市圏の空中写真閲覧サービス、地理情報クリアリングハウスなどを提供
・電子国土ポータル(http://portal.cyberjapan.jp/)
・FGDC Geospatial Data Clearinghouse Activity(http://fgdc.er.usgs.gov/clearinghouse/clearinghouse.html)
・Geosource(http://www.library.uu.nl/geosource/)
人文地理・自然地理学関係ポータルサイト
・Maps & Geography(http://maps.nationalgeographic.com/maps/index/)
National Geographicが提供する地図・統計・地誌資料サイト
・
300 【社会科学】
・SOSIG: Social Science Information Gateway(http://www.ariadne.ac.uk/issue2/sosig)
・INFOMINE - Social Sciences & Humanities(http://infomine.ucr.edu/cgi-bin/search?category=liberal)
・SSJデータアーカイブ(http://ssjda.iss.u-tokyo.ac.jp/)
統計/社会調査の個票データと調査に関する情報を収集、保存し、二次分析のために提供
310 【政治】
・政治・法律・行政 関連サイト集(http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/link-3.php)
国立国会図書館リサーチ・ナビ内の政治・法律・行政についての調査ポータル
・国会会議録(http://kokkai.ndl.go.jp/)
第1回国会(昭和22年5月)からの国会会議録のフルテキストデータベース
・UNBISnet - UN Bibliographic Information System(http://unbisnet.un.org/)
1979年以降の国連図書館所蔵図書・文書、投票記録、スピーチ記録を検索
320 【法律】
・法令データ提供システム(http://law.e-gov.go.jp/)
現行の法令の条文を検索
・日本法令索引(http://hourei.ndl.go.jp/SearchSys/)
明治19年以降の現行法令、廃止法令、制定法令を検索
・Find Law - Constitutions of the World (http://www.findlaw.com/01topics/06constitutional/03forconst/index.html)
各国憲法のリンク集
330 【経済】
・経済学文献索引データベース(http://dbr.nii.ac.jp/infolib/meta_pub/G0000013KEIZAI)
1956-2000年の間に我が国の経済学関係の主要な学術雑誌1000誌に掲載され、「経済学文献季報」に収録された文献を検索。
・ENhancing Gateway of Economic Library [Engel](http://www.lib.e.u-tokyo.ac.jp/_old/engel/outline.html)
・経済学史・経済思想史データベース(http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/jshetdb/)
・日本の景気・経済情報快速ネットワーク「電猫」(http://www.flyboar.com/neco/index.htm)
・WebEc - WWW Resources in Economics(http://www.helsinki.fi/WebEc/index.html)
350 【統計】
・e-Stat 政府統計の総合窓口(http://www.e-stat.go.jp/)
・総務省統計局 五十音別一覧(http://www.stat.go.jp/data/guide/2.htm)
・SourceOECD(http://oberon.sourceoecd.org/)
経済協力開発機構の提供資料
・The World Wide Web Virtual Library: Statistics(http://www.stat.ufl.edu/vlib/statistics.html)
・Statistical Reference Datasets StRD(http://www.itl.nist.gov/div898/strd/)
360 【社会学】
・社会学文献情報データベース(http://www.gakkai.ne.jp/jss/db/)
・社会・意識調査データベース(http://sord-svr.sgu.ac.jp/)
・社会・労働関係論文データベース(http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/kensaku/ronbun.html)
・労働政策研究・研修機構データベース(http://db.jil.go.jp/jiltop1.htm)
・女性情報横断検索システム・データベースWinetCASS(http://winet.nwec.jp/hbs/)
370 【教育】
・ERIC Education Resources Information Center(http://www.eric.ed.gov/)
アメリカ教育省・国立教育学図書館が提供する教育学関係文献データベース
・教育研究情報データベース(http://www.nier.go.jp/database/)
国立教育政策研究所が提供
・学校検索 Knowledge Station(http://www.gakkou.net/)
380 【民俗学】
・国立歴史民俗博物館(http://www.rekihaku.ac.jp/)
日本民俗学文献目録データベース、民俗語彙データベース、俗信データベースを始めとする膨大なデータベースを提供
・『文化人類学』『民族學研究』データベース(http://www.jasca.org/database/jjca/index.html)
・Anthropology Resources on the Internet(http://www.aaanet.org/resources/)
・The Anthropology Review Database(http://wings.buffalo.edu/anthropology/ARD/)
400 【自然科学】
・J-STAGE[科学技術情報発信・流通総合システム](https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja)
・Scirus(http://www.scirus.com/)
エルゼビア社提供の科学情報専用検索エンジン
・NTIS National Technical Information Service (http://www.ntis.gov/)
米国政府の助成により作成されたテクニカルレポートの抄録が検索
410 【数学】
・MathSciNet(http://www.ams.org/mathscinet)
1940年以降の数学関係論文を検索
・Zentralblatt MATH(http://www.emis.de/ZMATH/)
300万件(150年分)の数学関係論文を検索できるデータベース。
・MathWorld(http://mathworld.wolfram.com)
数式処理ソフトMathemathicaの販売元ウルフラム・リサーチ社が運営している数学百科事典。
420 【物理】
・arXiv.org e-Print archive(http://arxiv.org/)
物理学、他に数学、計算機科学、量的生物学などの、プレプリントを含む様々な論文が保存・公開されているウェブサイト。
・「日本物理学会誌」総索引(http://w3.jps.or.jp/jps-master/jps/butsuri/50index/)
・SPIN Web [American Institute of Physics] (http://www.aip.org/)
430 【化学】
・日化辞Web [科学技術振興機構](http://nikkajiweb.jst.go.jp/)
240万件の有機化合物が収録されているデータベース。物質名・分子式の他、化学構造からも検索可。化学構造、分子式、CAS(Chemical Abstracts Service)番号等を検索するのに役立つ。
・Chemical Physics Preprint Database(http://www.chem.brown.edu/chem-ph.html)
化学物理関連のプレプリントを収録したデータベース。
・Chemical Abstracts Service 日本語サイト(http://www.cas-japan.jp/)
・化学物質の情報検索 [国立医薬品食品衛生研究所](http://www.nihs.go.jp/hse/link/)
webguide.html)
・化学物質データベース(http://w-chemdb.nies.go.jp/)
440 【天文学】
・国立天文台(http://www.nao.ac.jp/)
・The Smithsonian/NASA Astrophysics Data System(http://adsabs.harvard.edu/abstract_service.html)
astronomy and astrophysics 等に収録の1975年以降の書誌事項、抄録を検索
・NASA [National Aeronautics and Space Administration](http://www.nasa.gov/)
・Astro links from MIT's Kavli Institute(http://space.mit.edu/astro_resources.html)
MITのカヴィル研究所が提供する天体物理学と宇宙研究の膨大なリンク集
450 【地学】
・地球科学データベース(http://www.aist.go.jp/RIODB/earthsci/welcomej.html)
・GEOLIS+, GEOLIS-JP日本地質文献データベース(http://www.aist.go.jp/RIODB/cgi-db011/DB011_jpn_menu.cgi)
・Geo-Guide [Subject Gateway for Earth Sciences](http://www.geo-guide.de/index.html)
460 【生物学】
・Jabion-日本語バイオポータルサイト(http://www.bioportal.jp/)
・Bio-Crawler(http://bio-crawler.dna.affrc.go.jp/about.html)
・UMIN電子図書館(http://endai.umin.ac.jp/endai/fulltext)/
・BiologyBrowser(http://www.biologybrowser.org/)
・自然史情報検索システム(http://www.science-net.kahaku.go.jp/specimen/collection/)
・Entrez(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/gquery)
PubMed・ヌクレオチドシークエンスデータベース・タンパク質シークエンスデータベース・ゲノムシークエンスデータベース・3D高分子構造データベース等、30以上もの生物学関連データベースを一度に引くことができる。
470 【植物学】
・International Plant Name Index(http://www.ipni.org/index.html)
植物の学名から、発見者名や初出文献を検索可
・Flora of Japan(http://foj.c.u-tokyo.ac.jp/gbif/)
日本の植物についての分類学的情報を提供する「Flora of Japan(日本植物誌)」を公開。
・日本産樹木検索(http://taxa.soken.ac.jp/JUMOKU/)
・森林動態データベース(http://fddb.ffpri-108.affrc.go.jp/)
480 【動物学】
・FishBase(http://www.fishbase.org/)
魚類に関する総合データベース。学名や文献情報の検索可。
・AnimalBase(http://www.animalbase.org/)
動物に関する総合データベース。
・ ZooBank(http://www.zoobank.org)
動物の学名のデータベース。属名や種名から検索可。
・昆虫学データベース(http://konchudb.agr.agr.kyushu-u.ac.jp/index-j.html)
490 【医学】
・PubMed(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?holding=ijpyumlib)
医学系基本データベースMEDLINEの無料版。
・MedBioWorld : Medical journals and associations and bioscience resources(http://www.medbioworld.com/index.html)
・メルクマニュアル(http://www.banyu.co.jp/merck/)
世界で最も広く利用されている医学書の一つであるメルクマニュアルのWeb版
・医薬品情報データベース(http://database.japic.or.jp/)
500 【工学】
・特許電子図書館(http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl)
・RIO-DB 研究情報公開データベース(http://riodb.ibase.aist.go.jp/)
・EEVL : the internet guide to engineering, mathematics and computing(http://www.eevl.ac.uk/)
510 【土木】
・土木学会付属土木図書館(http://www.jsce.or.jp/library/)
目録/書誌検索、デジタルアーカイブスなど
・ASCEアメリカ土木学会(http://www.asce.org/)
・Cyburbia(http://www.cyburbia.org/)
都市工学、都市プランナーのためのポータル・サイト
520 【建築】
・歴史的建築総目録データベース(http://glohb-ue.eng.hokudai.ac.jp/)
・建築作品データベース(http://kenchikuka.com/)
530 【機械工学】
・日本機械学会(http://www.jsme.or.jp/)
・ASME,The American Society of Mechanical Engineers(http://www.asme.org/)
540 【電気】
・情報処理学会(http://www.ipsj.or.jp/)
・IEEE Computer Society(http://www.computer.org/)
・The Collection of Computer Science Bibliographies(http://liinwww.ira.uka.de/bibliography/index.html)
570 【化学工業】
・化学製品情報データベース(http://www.jcia-net.or.jp/)
590 【家政学】
・食品成分データベース(http://fooddb.jp/)
・年表 近代日本の身装文化(http://htq.minpaku.ac.jp/databases/mcd/nenpyou/index.html)
1868年(明治元年)〜1945年(昭和20年)の日本を対象とした身装関連の年表。「事件」と「現況」、「各年の画像」、「回顧」で構成。
・身装文献データベース(http://htq.minpaku.ac.jp/databases/mcd/publications.html)
1868(明治元)年以降に刊行された日本語一般図書に含まれる身装に関する記述の索引情報や1967年以降(約70,000件)と1880―1945年(約7,900件)の身装関連雑誌記事などを検索できる。
600 【産業】
610 【農業】
・農学情報資源システム Agropedia(http://www.agropedia.affrc.go.jp/top)
・農林水産統計情報総合データベース(http://www.maff.go.jp/www/info/)
・AGRICOLAアメリカ農務省農学図書館(http://agricola.nal.usda.gov/)
・AGRIS/CARIS
FAO(国連食糧農業機関)の農林水産関係の文献検索(http://www.fao.org/)
620 【園芸・造園】
・日本造園学会 発表論文検索システム(http://kadomatsu.shinshu-u.ac.jp/search/jila.html)
650 【林業】
・林業・林産関係国内文献データベース(http://www2.ffpri.affrc.go.jp/folis21/folis-hp-j.html)
660 【水産業】
・水産海洋データベース(http://jfodb.dc.affrc.go.jp/kaiyodb_pub/)
670 【商業】
・国民生活センター相談事例と解決結果(http://www.kokusen.go.jp/jirei/info.html)
・消費者問題文献情報システム(国民生活センター)(http://opac.kokusen.go.jp/opac/index.html0
消費者問題に関する雑誌記事を検索可
680 【交通・運輸】
・文献情報検索サービス - 交通工学研究会(http://www.jste.or.jp/Search/index.html)
690 【通信】
・総務省:情報通信統計データベース(http://www.johotsusintokei.soumu.go.jp/)
700 【芸術】
・独立行政法人国立美術館所蔵作品総合目録検索システム(http://search.artmuseums.go.jp/)
東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、 国立西洋美術館、 国立国際美術館 の収蔵品目録を作家名・作品名・ジャンルなどから検索できるデータベース。
・研究資料データベース検索システム-東京文化財研究所(http://archives.tobunken.go.jp/index.html)
美術関係図書データベース、伝統芸能関係図書データベース(雑誌・上演資料・台本・譜本などの貴重書も含)、保存修復関係図書データベース、展覧会カタログデータベース、文献検索では伝統芸能関係三雑誌所載文献データベースなど。
・e国宝(http://www.emuseum.jp/)
・日本と世界の博物館、美術館、天文台へのリンク集(http://www.pp.iij4u.or.jp/~murai/)
・Art History Resources on the Web(http://witcombe.sbc.edu/ARTHLinks.html)
・Web Gallery of Art(http://www.wga.hu/index1.html)
760 【音楽・舞踊】
・音楽の森 Music Forest(http://www.minc.gr.jp/db/index.html)
楽曲名、アルバムタイトル、アーティスト、著作者名などから、各曲の作詞・作曲者、収録されているアルバムタイトルや そのアルバムのアーティスト・演奏家などの情報が検索可。
・IRCAM ONLINE RESOURCES(http://www.ircam.fr/ressources_en_ligne.html?&L=1)
音楽制作と科学研究に特化した公的研究機関としては世界最大の組織である Institut de Recherche et Coordination Acoustique/Musiqueフランス国立音響音楽研究所)が提供するのオンライン・リソース。
・IMSLP / Petrucci Music Library(http://imslp.org/)
国際楽譜ライブラリープロジェクト(International Music Score Library Project)。パブリックドメインになった楽譜を中心に、無料で使用できる楽譜(楽曲数64,000曲、楽譜総数230,000)を提供する。
・Choral Public Domain Library (http://www.cpdl.org/)
パブリックドメインもしくは自由利用できる印刷物や演奏(著作権保有者の許可を受けた)からの合唱や声楽曲を主にした楽譜のアーカイブ
770 【演劇・映画】
・文化デジタルライブラリー(http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/)
日本の伝統芸能関連(歌舞伎、新派、文楽、舞踊・邦楽、能・狂言)に公演記録)や、収蔵資料(芝居絵を中心とする錦絵や、戦前活躍した歌舞伎俳優のブロマイドや絵葉書など)の情報を提供。
・日本古典演劇・近世文献目録データベース(http://www.sonoda-u.ac.jp/chikamatsu/websearch/top.html)
・早稲田大学演劇博物館(http://www.waseda.jp/enpaku/index.html)
・東京国立近代美術館フィルム・センター(http://www.momat.go.jp/fc.html)
・The Internet Movie Database IMDb(http://us.imdb.com/)
・allcinema ONLINE(http://www.allcinema.net/)
・キネマ旬報 全映画作品データベース(http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/)
・テレビドラマデータベース(http://www.tvdrama-db.com/)
1940年代からの日本のテレビドラマ(実写、アニメともに)を番組名、キャスト、スタッフ、解説、原作等多様な検索項目から検索可。
800 【言語】
・SIL: Summer Institute of Linguistics(http://www.sil.org/)
・LINGUIST List - International Linguistics Community Online(http://linguistlist.org/)
・国内言語学関連研究機関WWWページリスト(http://www.sal.tohoku.ac.jp/~gothit/kanren.html)
810 【日本語】
・国立国語研究所データベース・データ集(http://www.ninjal.ac.jp/database/)
現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)、外国人学習者の日本語誤用例集「寺村誤用例集データベース」、日本語研究・日本語教育文献データベース、雑誌『国語学』全文データベース他、多くのデータベースを公開。
840 【ドイツ語】
・germanistik.net (http://www.germanistik.net/)
ゲルマニストのためのインターネットリソース集
・Grimms deutsches Wörterbuch(http://dwb.uni-trier.de/de/)
グリム兄弟による、OEDに匹敵するドイツ語辞典のオンライン版
900 【文学】
910 【日本文学】
・国文学研究資料館(http://www.nijl.ac.jp/index.html)
国書基本データベース、古典籍総合目録データベース、国文学論文目録データベース他、多数のデータベースを公開。
・国際日本文化研究センター(http://www.nichibun.ac.jp/)
連歌データベース、和歌データベース、俳句データベース、季語検索など、多数のデータベースを公開。
・青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)
主として日本の近代以降の著作権が消滅した作品を公開。
・Japanese Text Initiative(http://etext.virginia.edu/japanese/index.euc.html)
日本の古典文学(著作権が失効したテキスト)を公開。英訳付き。
920 【東洋文学】
・東京大学東洋文化研究所附属東洋学研究情報センター(http://ricas.ioc.u-tokyo.ac.jp/)
漢籍目録データベース、中国近現代文学関係雑誌 記事データベースなど、多数のデータベースを公開。
・全國漢籍データベース(http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/kanseki?detail)
・中国思想史研究室の書庫(http://hyena.human.niigata-u.ac.jp/files/textdb/cndbhome.html)
930 【英米文学】
・Voice of the Shuttle: English Literature (http://vos.ucsb.edu/browse.asp?id=3)
940 【独文学】
・Voice of Shuttle - German Literature(http://vos.ucsb.edu/browse.asp?id=2719#id1226)
950 【仏文学】
・Gallica (http://gallica.bnf.fr/)
フランス国立図書館のオンラインテキストデータベース
・Poésie française (http://poesie.webnet.fr/)
フランス語の詩(中世から二十世紀にいたる六千篇以上)の検索サイト
960 【スペイン文学】
・BUBL LINK - Spanish and Portuguese literature(http://bubl.ac.uk/link/linkbrowse.cfm?menuid=10960)
970 【イタリア文学】
・BUBL LINK - Italian literature(http://bubl.ac.uk/link/linkbrowse.cfm?menuid=10959)
980 【ロシア文学】
・現代ロシア文学-北大スラブ研究センター(http://src-home.slav.hokudai.ac.jp/literature/literature-list.html)
990 【その他の諸国文学】
・Project Runeberg(http://www.lysator.liu.se/runeberg/)
北欧文学
前回はオフラインでの探し方の話をしたので、今回はオンラインでの(ネットをつかった)探しものについて。
ごくごく基礎的な話は、
googleで賢く探すために最低知っておくべき5つのこと 読書猿Classic: between / beyond readers

あたりにまかせて、今回は足がかりになりそうなものをつくってみた。
こうしたリンク集は、検索エンジンが今ほど便利でなかった/ソーシャル・ブックマークが存在しなかった時代にはよくつくられたが、ネットではどれだけ有益なサイトでもあっという間に(つまり本屋や古本屋よりもはやく)消えてしまったりするので、大規模なリンク集ほどメンテナンスが大変で、あまり望まれなくなった。
自分でも、なんだか久しぶりにつくってみた気がするが、個人的にはネットの定点観測的な意味合いがある。
つまり、つくってみることで、ネットの情報の在り処や具合を体に教えるような、そんな感じがするのだ。
NDC(日本十進分類)順にしたのは、もうひとつの知識の配置についての体感が、図書館での探索でつくられているからだ。
つまりどちらかに慣れると、もう一方にも馴染んでくるようになっている。
知りたいことを思い浮かべただけで、そっちの書棚に足が向くようになるのと同じように、このページのどの当たりから始めればいいかが考えなくても手が動くようになると思う。
000 【総記】
100 【哲学】 200 【歴史】 300 【社会科学】
400 【自然科学】 500 【工学】 600 【産業】
700 【芸術】 800 【言語】 900 【文学】
000 【総記】
・レファレンス協同データベース (http://crd.ndl.go.jp/)
全国の図書館で行われた質問回答サービスの記録約3万件、調べ方マニュアル、特別コレクション、参加館プロファイルを提供する
・レファレンス事例データベース (https://catalog.library.metro.tokyo.jp/winj/reference/search.do)
東京都立図書館に寄せられた質問(しらべま専科)がカテゴリやキーワードで検索可能である。レファレンス事例100やGive Up事例あり (リンク切れ訂正しました)
・大阪府立図書館レファレンス事例DB検索 (http://www.library.pref.osaka.jp/reference.html)
同図書館に寄せられた質問400件以上を、キーワード、NDC8、テーマから検索が可能である
・レファレンスクラブ参考図書情報 (http://www.reference-net.jp/)
1990年以降に発売された参考図書が検索可能
・参考図書紹介 (rhttp://efsys.ndl.go.jp/biblio.nsf/)
国立国会図書館。1995年4月以降に2万4千冊検索可能
010 【図書館】
・カーリル(http://calil.jp/)
地区を設定し図書館から書籍所蔵と貸出状況を横断検索
・所蔵図書館マップ(http://myrmecoleon.sytes.net/map/)
全国の所蔵機関をグーグルマップ上に一挙表示。
・都道府県別図書館総合目録(http://www.jla.or.jp/link/link/tabid/167/Default.aspx#sougou)
・WorldCat(http://www.worldcat.org/)
Online Computer Library Center (OCLC) に参加する90カ国以上の71,000館を越える図書館の蔵書を目録化した総合目録。
・Libraries in the World 世界の図書館(http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/other/other_libs.html)
筑波大学附属図書館による世界の図書館へのリンク集
・専門図書館ガイド(http://metro.tokyo.opac.jp/tml/trui/)
東京都都立図書館が提供する、約 450 館の東京都内及び近県にある専門図書館等(特定分野の資料を所蔵する資料室や図書館の専門情報機関)を、分野(分類)から検索できる。
020 【書誌・図書学】
・国立国会図書館サーチ(http://iss.ndl.go.jp/)
・Webcat Plus(http://webcatplus.nii.ac.jp/)
連想検索(関連書検索)、一致検索、人物から検索
・CiNii(NII学術論文ナビゲータ)(http://ci.nii.ac.jp/)
1948~現在の雑誌記事検索
・明治・大正・昭和前期雑誌記事索引集成(皓星社)(http://www.libro-koseisha.co.jp/top01/top01.html#data_zat)
・JSTOR(http://www.jstor.org/action/showAdvancedSearch)
1800年代~現在の欧文論文検索
・Refdoc(http://www.refdoc.fr/)
フランスInist-Cnrs(国立科学研究センター/国立科学技術情報研究所)が提供。無料で、15万件以上の、1847年から現在までの、Science, Technology, Medicine, Humanities and Social Sciencesの各分野の articles, books, reports, conference proceedings が検索できる。
・Ingenta connect(http://www.ingentaconnect.com/search/advanced)
1988~現在の欧文論文検索、入手
・British Library Direct(http://direct.bl.uk/bld/Home.do)
1993~現在の欧文論文検索、入手
031 【百科事典】
・小学館日本大百科全書 (http://100.yahoo.co.jp/)
・平凡社世界大百科事典 (http://www.kn-concierge.com/netencyhome/)
・Wikipedia (http://ja.wikipedia.org/)
・マイぺディア (kotobank.jp/dictionary/mypedia/)
・学習百科事典+キッズネットサーチ (http://kids.gakken.co.jp/jiten/)
・Weblio (www.weblio.jp/)
日本語の百科事典、専門事典、辞書類を横断検索
・辞典横断検索Metapedia (metapedia.jp/)
日本語の551サイトの辞書・辞典・用語集を一括検索
・Encyclopedia.com (http://www.encyclopedia.com/)
英語の、100以上の百科事典、辞書を横断検索
・Encyclopaedia Universalis(http://www.universalis.fr/)
フランス語百科事典
・ENZYKLO online Enzyklopädie(http://www.enzyklo.de/)
ドイツ語百科事典
・Treccani.it(http://www.treccani.it/)
イタリア語百科事典
050 【逐次刊行物、雑誌】
・日本のメディア (http://www.md-navi.jp/)
都道府県別+キーワードまたはジャンルから雑誌と新聞を検索
・JBOOK雑誌 (http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/magazine/)
雑誌500誌の約1年分の記事を検索
・Global Magazines (http://www.global-magazines.com/)
世界の雑誌25万誌を検索
・AllYouCanRead (http://www.allyoucanread.com/)
オンラインで読める200ヶ国2万8千紙誌へのリンクを集成
060 【学術・博物館】
・学術コンテンツポータル(http://ge.nii.ac.jp/genii/jsp/index.jsp)
・日本の博物館美術館ガイド(http://e-museum.jp/)
・博物図譜データベース(http://dbs.tnm.jp/db/kaken/zufu.html)
070 【ジャーナリズム、新聞】
・47NEWS(http://www.47news.jp/)
全国47都道府県・52参加新聞社と共同通信の内外ニュース
・新聞記事文庫 (www.lib.kobe-u.ac.jp/sinbun/)
神戸大学経済経営研究所によって作成された明治末から昭和45年までの新聞切抜資料
・ABYZ Newslinks(http://www.abyznewslinks.com/)
全世界の16,400の新聞その他ニュースソースへのリンク集
・NewsLibrary (http://nl.newsbank.com/)
アメリカの地方紙の新聞記事検索
・Pressedd (http://www.pressedd.com/)
フランスの新聞・雑誌記事検索
・Genios (http://www.genios.de/)
ドイツ語圏の新聞・雑誌記事検索
100 【哲学】
・Guide to Philosophy on the Internet(http://legacy.earlham.edu/~peters/philinks.htm)
・Stanford Encyclopedia of Philosophy(http://plato.stanford.edu/)
・Internet Encyclopedia of Philosophy(http://www.iep.utm.edu/)
・A Dictionary of Philosophical Terms and Names(http://www.philosophypages.com/dy/)
・哲学・倫理学用語集(http://plaza.umin.ac.jp/~kodama/ethics/wordbook/)
120 【東洋哲学】
・日本思想史学関係研究文献要目(http://www.sal.tohoku.ac.jp/dojih/)
・中國思想研究者のためのインターネット資源簡介(http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~dokisha/resources.html)
130 【西洋哲学】
・Philosophy Research Base(http://www.erraticimpact.com/)
140 【心理学】
・APA PsycNET(http://psycnet.apa.org/)
・PSYCLINE(http://www.psycline.org/)
・心理尺度データベース(http://www.minamis.net/scale_search/mpsbmain.html)
150 【倫理学】
・Applied Ethics Resources on WWW(http://www.ethicsweb.ca/resources/index.html)
・倫理学関係リンク集[日本倫理学会](http://jse.trustyweb.jp/2007/02/post_6.html)
160 【宗教】
・宗教情報リサーチセンター(http://www.rirc.or.jp/xoops/)
教団データベース、宗教記事年表(国内外)など提供
・Comparative Religion(http://guides.lib.washington.edu/religion)
164.2 【イスラム教】
・イスラム事典 検索ページ(http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~islam2/search.shtml)
『イスラム事典』(平凡社、1982年)を元に東京大学東洋文化研究所が提供。
170 【神道】
・Encyclopedia of Shinto(http://eos.kokugakuin.ac.jp/modules/xwords/)
國學院大學作成。英文の神道百科事典。
180 【仏教】
・仏教書総目録(http://www.bukkyosho.gr.jp/)
・SAT大正新脩大藏經テキストデータベース(http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT/)
190 【キリスト教】
・聖書検索DTWorks(http://dtime.jp/)
新改訳、口語訳、新共同訳、文語訳、英語、ギリシャ語、ヘブル語聖書の並列表示、注解書&釈義ツール、グーグルマップ上での聖書地図表示、音読までするハイパー聖書。
・The Catholic Encyclopedia(http://www.newadvent.org/cathen/)
200 【歴史】
・Hyper History OnLine(http://www.hyperhistory.com/online_n2/History_n2/a.html)
・History On-Line(http://www.history.ac.uk/history-online/)
・Internet History Sourcebooks Project(http://www.fordham.edu/halsall/)
ネットでアクセスできるパブリックドメインになっている史料のポータル・サイト
・歴史データベース on the Web(http://macao.softvision.co.jp/dbpwww)
210 【日本史】
・東京大学史料編纂所データベース(http://wwwap.hi.u-tokyo.ac.jp/ships/db.html)
大日本史料総合データベースを始めとする膨大な日本史史料のデータベースを提供
・国立歴史民俗博物館(http://www.rekihaku.ac.jp/)
館蔵資料画像データベースその他多くのデータベースを提供
・国文学研究資料館 / 史料館(http://history.nijl.ac.jp/dhdidx-j.htm)
史料所在情報・検索システム、史料情報共有化データベ-ス、史料館収蔵史料データベースなど
・奈良国立文化財研究所(http://www.nabunken.go.jp/)
木簡データベース、全国遺跡データベースを提供
・国立公文書館(http://www.archives.go.jp/)
政府各府省庁から移管された公文書、古書・古文書をデジタルアーカイブ・システムで提供
・地方史研究雑誌データベース(http://www.iwata-shoin.co.jp/local/index.html)
全国各地で発行されている地方史研究雑誌の発行団体・連絡先などを、都道府県別に収録
220 【東洋史】
・東京大学東洋文化研究所(http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/index.html)
東洋文化研究所所蔵朝鮮半島族譜データベース、インド・イスラーム史跡(所蔵写真資料データベース)、アジア研究情報ゲートウェイなど
・アジア歴史資料センター(http://www.jacar.go.jp/)
国立公文書館、外務省外交史料館、防衛庁防衛研究所図書館の所蔵する明治期以降の原史料を提供
・東洋学文献類目(http://www.kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/db/)
東洋学(主に中国)関係の雑誌論文、単行本の書誌事項を年度別に収録した索引
・東洋学古典電子テキスト検索(http://wagang.econ.hc.keio.ac.jp/~jaet/kanhoo/txt/home.html)
・南アジア文献検索データベース(http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/database/sadb/front.html)
・中東・イスラーム研究文献索引データベース(http://61.197.194.9/Database/CA_ISLM_QueryInput.html)
1980年代までの日本における中東研究文献を検索
・日本における中東研究文献データベース(http://www.james1985.org/database/database.html)
1989年〜現在の日本における中東研究文献を検索
・中央アジア研究文献目録(http://www.toyo-bunko.or.jp/OnlineSearch/CentralAsia.html)
230 【西洋史】
・EuroDocs: Online Sources for European History (http://eudocs.lib.byu.edu/index.php/Main_Page)
ヨーロッパ史の一次資料のポータル・サイト
240 【アフリカ史】
・African History on the Internet(http://www-sul.stanford.edu/depts/ssrg/africa/history.html)
・Internet African History Sourcebook(http://www.fordham.edu/halsall/africa/africasbook.asp)
250 【北米史】
・American Memory(http://memory.loc.gov/ammem/amhome.html)
アメリカ史の一次資料へのゲートウェイ・サイト
・Making of America(http://www.hti.umich.edu/m/moagrp/)
アメリカ史の一次資料のデジタル・アーカイブ
260 【南米史】
・Handbook of Latin American Studies ONLINE(http://lcweb2.loc.gov/hlas/hlashome.html)
280 【伝記】
・日本人物情報大系(http://www.libro-koseisha.co.jp/top01/main01.html#data_jin)
皓星社刊行『日本人物情報大系』(全100巻) の被伝記者索引を検索
・Oxford Dictionary of National Biography(http://www.oxforddnb.com/)
290 【地理】
・国土地理院(http://www.gsi.go.jp/)
地図閲覧サービス、都市圏の空中写真閲覧サービス、地理情報クリアリングハウスなどを提供
・電子国土ポータル(http://portal.cyberjapan.jp/)
・FGDC Geospatial Data Clearinghouse Activity(http://fgdc.er.usgs.gov/clearinghouse/clearinghouse.html)
・Geosource(http://www.library.uu.nl/geosource/)
人文地理・自然地理学関係ポータルサイト
・Maps & Geography(http://maps.nationalgeographic.com/maps/index/)
National Geographicが提供する地図・統計・地誌資料サイト
・
300 【社会科学】
・SOSIG: Social Science Information Gateway(http://www.ariadne.ac.uk/issue2/sosig)
・INFOMINE - Social Sciences & Humanities(http://infomine.ucr.edu/cgi-bin/search?category=liberal)
・SSJデータアーカイブ(http://ssjda.iss.u-tokyo.ac.jp/)
統計/社会調査の個票データと調査に関する情報を収集、保存し、二次分析のために提供
310 【政治】
・政治・法律・行政 関連サイト集(http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/link-3.php)
国立国会図書館リサーチ・ナビ内の政治・法律・行政についての調査ポータル
・国会会議録(http://kokkai.ndl.go.jp/)
第1回国会(昭和22年5月)からの国会会議録のフルテキストデータベース
・UNBISnet - UN Bibliographic Information System(http://unbisnet.un.org/)
1979年以降の国連図書館所蔵図書・文書、投票記録、スピーチ記録を検索
320 【法律】
・法令データ提供システム(http://law.e-gov.go.jp/)
現行の法令の条文を検索
・日本法令索引(http://hourei.ndl.go.jp/SearchSys/)
明治19年以降の現行法令、廃止法令、制定法令を検索
・Find Law - Constitutions of the World (http://www.findlaw.com/01topics/06constitutional/03forconst/index.html)
各国憲法のリンク集
330 【経済】
・経済学文献索引データベース(http://dbr.nii.ac.jp/infolib/meta_pub/G0000013KEIZAI)
1956-2000年の間に我が国の経済学関係の主要な学術雑誌1000誌に掲載され、「経済学文献季報」に収録された文献を検索。
・ENhancing Gateway of Economic Library [Engel](http://www.lib.e.u-tokyo.ac.jp/_old/engel/outline.html)
・経済学史・経済思想史データベース(http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/jshetdb/)
・日本の景気・経済情報快速ネットワーク「電猫」(http://www.flyboar.com/neco/index.htm)
・WebEc - WWW Resources in Economics(http://www.helsinki.fi/WebEc/index.html)
350 【統計】
・e-Stat 政府統計の総合窓口(http://www.e-stat.go.jp/)
・総務省統計局 五十音別一覧(http://www.stat.go.jp/data/guide/2.htm)
・SourceOECD(http://oberon.sourceoecd.org/)
経済協力開発機構の提供資料
・The World Wide Web Virtual Library: Statistics(http://www.stat.ufl.edu/vlib/statistics.html)
・Statistical Reference Datasets StRD(http://www.itl.nist.gov/div898/strd/)
360 【社会学】
・社会学文献情報データベース(http://www.gakkai.ne.jp/jss/db/)
・社会・意識調査データベース(http://sord-svr.sgu.ac.jp/)
・社会・労働関係論文データベース(http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/kensaku/ronbun.html)
・労働政策研究・研修機構データベース(http://db.jil.go.jp/jiltop1.htm)
・女性情報横断検索システム・データベースWinetCASS(http://winet.nwec.jp/hbs/)
370 【教育】
・ERIC Education Resources Information Center(http://www.eric.ed.gov/)
アメリカ教育省・国立教育学図書館が提供する教育学関係文献データベース
・教育研究情報データベース(http://www.nier.go.jp/database/)
国立教育政策研究所が提供
・学校検索 Knowledge Station(http://www.gakkou.net/)
380 【民俗学】
・国立歴史民俗博物館(http://www.rekihaku.ac.jp/)
日本民俗学文献目録データベース、民俗語彙データベース、俗信データベースを始めとする膨大なデータベースを提供
・『文化人類学』『民族學研究』データベース(http://www.jasca.org/database/jjca/index.html)
・Anthropology Resources on the Internet(http://www.aaanet.org/resources/)
・The Anthropology Review Database(http://wings.buffalo.edu/anthropology/ARD/)
400 【自然科学】
・J-STAGE[科学技術情報発信・流通総合システム](https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja)
・Scirus(http://www.scirus.com/)
エルゼビア社提供の科学情報専用検索エンジン
・NTIS National Technical Information Service (http://www.ntis.gov/)
米国政府の助成により作成されたテクニカルレポートの抄録が検索
410 【数学】
・MathSciNet(http://www.ams.org/mathscinet)
1940年以降の数学関係論文を検索
・Zentralblatt MATH(http://www.emis.de/ZMATH/)
300万件(150年分)の数学関係論文を検索できるデータベース。
・MathWorld(http://mathworld.wolfram.com)
数式処理ソフトMathemathicaの販売元ウルフラム・リサーチ社が運営している数学百科事典。
420 【物理】
・arXiv.org e-Print archive(http://arxiv.org/)
物理学、他に数学、計算機科学、量的生物学などの、プレプリントを含む様々な論文が保存・公開されているウェブサイト。
・「日本物理学会誌」総索引(http://w3.jps.or.jp/jps-master/jps/butsuri/50index/)
・SPIN Web [American Institute of Physics] (http://www.aip.org/)
430 【化学】
・日化辞Web [科学技術振興機構](http://nikkajiweb.jst.go.jp/)
240万件の有機化合物が収録されているデータベース。物質名・分子式の他、化学構造からも検索可。化学構造、分子式、CAS(Chemical Abstracts Service)番号等を検索するのに役立つ。
・Chemical Physics Preprint Database(http://www.chem.brown.edu/chem-ph.html)
化学物理関連のプレプリントを収録したデータベース。
・Chemical Abstracts Service 日本語サイト(http://www.cas-japan.jp/)
・化学物質の情報検索 [国立医薬品食品衛生研究所](http://www.nihs.go.jp/hse/link/)
webguide.html)
・化学物質データベース(http://w-chemdb.nies.go.jp/)
440 【天文学】
・国立天文台(http://www.nao.ac.jp/)
・The Smithsonian/NASA Astrophysics Data System(http://adsabs.harvard.edu/abstract_service.html)
astronomy and astrophysics 等に収録の1975年以降の書誌事項、抄録を検索
・NASA [National Aeronautics and Space Administration](http://www.nasa.gov/)
・Astro links from MIT's Kavli Institute(http://space.mit.edu/astro_resources.html)
MITのカヴィル研究所が提供する天体物理学と宇宙研究の膨大なリンク集
450 【地学】
・地球科学データベース(http://www.aist.go.jp/RIODB/earthsci/welcomej.html)
・GEOLIS+, GEOLIS-JP日本地質文献データベース(http://www.aist.go.jp/RIODB/cgi-db011/DB011_jpn_menu.cgi)
・Geo-Guide [Subject Gateway for Earth Sciences](http://www.geo-guide.de/index.html)
460 【生物学】
・Jabion-日本語バイオポータルサイト(http://www.bioportal.jp/)
・Bio-Crawler(http://bio-crawler.dna.affrc.go.jp/about.html)
・UMIN電子図書館(http://endai.umin.ac.jp/endai/fulltext)/
・BiologyBrowser(http://www.biologybrowser.org/)
・自然史情報検索システム(http://www.science-net.kahaku.go.jp/specimen/collection/)
・Entrez(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/gquery)
PubMed・ヌクレオチドシークエンスデータベース・タンパク質シークエンスデータベース・ゲノムシークエンスデータベース・3D高分子構造データベース等、30以上もの生物学関連データベースを一度に引くことができる。
470 【植物学】
・International Plant Name Index(http://www.ipni.org/index.html)
植物の学名から、発見者名や初出文献を検索可
・Flora of Japan(http://foj.c.u-tokyo.ac.jp/gbif/)
日本の植物についての分類学的情報を提供する「Flora of Japan(日本植物誌)」を公開。
・日本産樹木検索(http://taxa.soken.ac.jp/JUMOKU/)
・森林動態データベース(http://fddb.ffpri-108.affrc.go.jp/)
480 【動物学】
・FishBase(http://www.fishbase.org/)
魚類に関する総合データベース。学名や文献情報の検索可。
・AnimalBase(http://www.animalbase.org/)
動物に関する総合データベース。
・ ZooBank(http://www.zoobank.org)
動物の学名のデータベース。属名や種名から検索可。
・昆虫学データベース(http://konchudb.agr.agr.kyushu-u.ac.jp/index-j.html)
490 【医学】
・PubMed(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?holding=ijpyumlib)
医学系基本データベースMEDLINEの無料版。
・MedBioWorld : Medical journals and associations and bioscience resources(http://www.medbioworld.com/index.html)
・メルクマニュアル(http://www.banyu.co.jp/merck/)
世界で最も広く利用されている医学書の一つであるメルクマニュアルのWeb版
・医薬品情報データベース(http://database.japic.or.jp/)
500 【工学】
・特許電子図書館(http://www.ipdl.inpit.go.jp/homepg.ipdl)
・RIO-DB 研究情報公開データベース(http://riodb.ibase.aist.go.jp/)
・EEVL : the internet guide to engineering, mathematics and computing(http://www.eevl.ac.uk/)
510 【土木】
・土木学会付属土木図書館(http://www.jsce.or.jp/library/)
目録/書誌検索、デジタルアーカイブスなど
・ASCEアメリカ土木学会(http://www.asce.org/)
・Cyburbia(http://www.cyburbia.org/)
都市工学、都市プランナーのためのポータル・サイト
520 【建築】
・歴史的建築総目録データベース(http://glohb-ue.eng.hokudai.ac.jp/)
・建築作品データベース(http://kenchikuka.com/)
530 【機械工学】
・日本機械学会(http://www.jsme.or.jp/)
・ASME,The American Society of Mechanical Engineers(http://www.asme.org/)
540 【電気】
・情報処理学会(http://www.ipsj.or.jp/)
・IEEE Computer Society(http://www.computer.org/)
・The Collection of Computer Science Bibliographies(http://liinwww.ira.uka.de/bibliography/index.html)
570 【化学工業】
・化学製品情報データベース(http://www.jcia-net.or.jp/)
590 【家政学】
・食品成分データベース(http://fooddb.jp/)
・年表 近代日本の身装文化(http://htq.minpaku.ac.jp/databases/mcd/nenpyou/index.html)
1868年(明治元年)〜1945年(昭和20年)の日本を対象とした身装関連の年表。「事件」と「現況」、「各年の画像」、「回顧」で構成。
・身装文献データベース(http://htq.minpaku.ac.jp/databases/mcd/publications.html)
1868(明治元)年以降に刊行された日本語一般図書に含まれる身装に関する記述の索引情報や1967年以降(約70,000件)と1880―1945年(約7,900件)の身装関連雑誌記事などを検索できる。
600 【産業】
610 【農業】
・農学情報資源システム Agropedia(http://www.agropedia.affrc.go.jp/top)
・農林水産統計情報総合データベース(http://www.maff.go.jp/www/info/)
・AGRICOLAアメリカ農務省農学図書館(http://agricola.nal.usda.gov/)
・AGRIS/CARIS
FAO(国連食糧農業機関)の農林水産関係の文献検索(http://www.fao.org/)
620 【園芸・造園】
・日本造園学会 発表論文検索システム(http://kadomatsu.shinshu-u.ac.jp/search/jila.html)
650 【林業】
・林業・林産関係国内文献データベース(http://www2.ffpri.affrc.go.jp/folis21/folis-hp-j.html)
660 【水産業】
・水産海洋データベース(http://jfodb.dc.affrc.go.jp/kaiyodb_pub/)
670 【商業】
・国民生活センター相談事例と解決結果(http://www.kokusen.go.jp/jirei/info.html)
・消費者問題文献情報システム(国民生活センター)(http://opac.kokusen.go.jp/opac/index.html0
消費者問題に関する雑誌記事を検索可
680 【交通・運輸】
・文献情報検索サービス - 交通工学研究会(http://www.jste.or.jp/Search/index.html)
690 【通信】
・総務省:情報通信統計データベース(http://www.johotsusintokei.soumu.go.jp/)
700 【芸術】
・独立行政法人国立美術館所蔵作品総合目録検索システム(http://search.artmuseums.go.jp/)
東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、 国立西洋美術館、 国立国際美術館 の収蔵品目録を作家名・作品名・ジャンルなどから検索できるデータベース。
・研究資料データベース検索システム-東京文化財研究所(http://archives.tobunken.go.jp/index.html)
美術関係図書データベース、伝統芸能関係図書データベース(雑誌・上演資料・台本・譜本などの貴重書も含)、保存修復関係図書データベース、展覧会カタログデータベース、文献検索では伝統芸能関係三雑誌所載文献データベースなど。
・e国宝(http://www.emuseum.jp/)
・日本と世界の博物館、美術館、天文台へのリンク集(http://www.pp.iij4u.or.jp/~murai/)
・Art History Resources on the Web(http://witcombe.sbc.edu/ARTHLinks.html)
・Web Gallery of Art(http://www.wga.hu/index1.html)
760 【音楽・舞踊】
・音楽の森 Music Forest(http://www.minc.gr.jp/db/index.html)
楽曲名、アルバムタイトル、アーティスト、著作者名などから、各曲の作詞・作曲者、収録されているアルバムタイトルや そのアルバムのアーティスト・演奏家などの情報が検索可。
・IRCAM ONLINE RESOURCES(http://www.ircam.fr/ressources_en_ligne.html?&L=1)
音楽制作と科学研究に特化した公的研究機関としては世界最大の組織である Institut de Recherche et Coordination Acoustique/Musiqueフランス国立音響音楽研究所)が提供するのオンライン・リソース。
・IMSLP / Petrucci Music Library(http://imslp.org/)
国際楽譜ライブラリープロジェクト(International Music Score Library Project)。パブリックドメインになった楽譜を中心に、無料で使用できる楽譜(楽曲数64,000曲、楽譜総数230,000)を提供する。
・Choral Public Domain Library (http://www.cpdl.org/)
パブリックドメインもしくは自由利用できる印刷物や演奏(著作権保有者の許可を受けた)からの合唱や声楽曲を主にした楽譜のアーカイブ
770 【演劇・映画】
・文化デジタルライブラリー(http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/)
日本の伝統芸能関連(歌舞伎、新派、文楽、舞踊・邦楽、能・狂言)に公演記録)や、収蔵資料(芝居絵を中心とする錦絵や、戦前活躍した歌舞伎俳優のブロマイドや絵葉書など)の情報を提供。
・日本古典演劇・近世文献目録データベース(http://www.sonoda-u.ac.jp/chikamatsu/websearch/top.html)
・早稲田大学演劇博物館(http://www.waseda.jp/enpaku/index.html)
・東京国立近代美術館フィルム・センター(http://www.momat.go.jp/fc.html)
・The Internet Movie Database IMDb(http://us.imdb.com/)
・allcinema ONLINE(http://www.allcinema.net/)
・キネマ旬報 全映画作品データベース(http://www.walkerplus.com/movie/kinejun/)
・テレビドラマデータベース(http://www.tvdrama-db.com/)
1940年代からの日本のテレビドラマ(実写、アニメともに)を番組名、キャスト、スタッフ、解説、原作等多様な検索項目から検索可。
800 【言語】
・SIL: Summer Institute of Linguistics(http://www.sil.org/)
・LINGUIST List - International Linguistics Community Online(http://linguistlist.org/)
・国内言語学関連研究機関WWWページリスト(http://www.sal.tohoku.ac.jp/~gothit/kanren.html)
810 【日本語】
・国立国語研究所データベース・データ集(http://www.ninjal.ac.jp/database/)
現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)、外国人学習者の日本語誤用例集「寺村誤用例集データベース」、日本語研究・日本語教育文献データベース、雑誌『国語学』全文データベース他、多くのデータベースを公開。
840 【ドイツ語】
・germanistik.net (http://www.germanistik.net/)
ゲルマニストのためのインターネットリソース集
・Grimms deutsches Wörterbuch(http://dwb.uni-trier.de/de/)
グリム兄弟による、OEDに匹敵するドイツ語辞典のオンライン版
900 【文学】
910 【日本文学】
・国文学研究資料館(http://www.nijl.ac.jp/index.html)
国書基本データベース、古典籍総合目録データベース、国文学論文目録データベース他、多数のデータベースを公開。
・国際日本文化研究センター(http://www.nichibun.ac.jp/)
連歌データベース、和歌データベース、俳句データベース、季語検索など、多数のデータベースを公開。
・青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)
主として日本の近代以降の著作権が消滅した作品を公開。
・Japanese Text Initiative(http://etext.virginia.edu/japanese/index.euc.html)
日本の古典文学(著作権が失効したテキスト)を公開。英訳付き。
920 【東洋文学】
・東京大学東洋文化研究所附属東洋学研究情報センター(http://ricas.ioc.u-tokyo.ac.jp/)
漢籍目録データベース、中国近現代文学関係雑誌 記事データベースなど、多数のデータベースを公開。
・全國漢籍データベース(http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/kanseki?detail)
・中国思想史研究室の書庫(http://hyena.human.niigata-u.ac.jp/files/textdb/cndbhome.html)
930 【英米文学】
・Voice of the Shuttle: English Literature (http://vos.ucsb.edu/browse.asp?id=3)
940 【独文学】
・Voice of Shuttle - German Literature(http://vos.ucsb.edu/browse.asp?id=2719#id1226)
950 【仏文学】
・Gallica (http://gallica.bnf.fr/)
フランス国立図書館のオンラインテキストデータベース
・Poésie française (http://poesie.webnet.fr/)
フランス語の詩(中世から二十世紀にいたる六千篇以上)の検索サイト
960 【スペイン文学】
・BUBL LINK - Spanish and Portuguese literature(http://bubl.ac.uk/link/linkbrowse.cfm?menuid=10960)
970 【イタリア文学】
・BUBL LINK - Italian literature(http://bubl.ac.uk/link/linkbrowse.cfm?menuid=10959)
980 【ロシア文学】
・現代ロシア文学-北大スラブ研究センター(http://src-home.slav.hokudai.ac.jp/literature/literature-list.html)
990 【その他の諸国文学】
・Project Runeberg(http://www.lysator.liu.se/runeberg/)
北欧文学
2013.03.17
ネットでは逢えない書物に会いに行くー新入生におくるリアルワールドでの本の探し方
去年はまとめ記事
(保存版)新入生のためのスタディ・スキルまとめ 読書猿Classic: between / beyond readers

でごまかしたので、今年は項目を分けて、新入生向けのサバイバル記事を書く。
最初は、本の入手の仕方について。
ネットで買う話は今更だし別の機会に譲って、リアルワールドで足を運んで手に入れる方法や考え方を今回は取り上げる。
このテーマを選んだ理由は次のとおりである。
(1)どの本が良いとか、どのように読むか、みたいな話は、みんな本が手に入ってからの話。手に入れることができることが大前提なので。
(2)それなのに各自でなんとかしておけと放置されることが多い(本の買い方借り方なんて当たり前の話は、誰もわざわざしてくれない)ので。
(3)加えて、「これを読んでおけ」と指示された書物を手に入れるという最初の一歩に何度かつまずくと、学問とか知的っぽい色んなものに《門前払い》をくらったような疎外感を胸に深く刻んで、手に届かないブドウは酸っぱいというイソップのキツネ状態をこじらせることも少なくないので。
(4)知らない街で暮らすことになって、図書館どころか本屋の位置さえ分からなくても、読まなくてはならない事態は容赦なくやってくるので。
自分が学生だった頃を思い出しても、大学の先生が薦める本は、なぜか必ず絶版か品切れだった。
当時の大学図書館は教員と連携しておらず、課題図書について別に複数冊キープしたり、貸出し期間を短く設定したりなんてことはしなかった。つまり課題図書を手に入れるのには、ほとんど役に立たなかった。
そういう逆境(?)に置かれた故に何らかのノウハウを身につけたとか開発したとかいう、うるわしい話は残念ながら全くない。
偶然にも、京阪神の古書街ツアーを組んでくれる先輩や、「いま○○書店で×××が***円で出てるけど、買っておこうか?」と気の利いた連絡をくれる友人に恵まれたのである。
これは僥倖であって、方法ではない。
そして、こういう場合は、ラッキーのおすそ分けをするのが吉である。古人はこれを「分福」という。
以下の雑文を書き残す次第である。
リアル書店を泳ぎ切る
◯本屋に本がない理由を知る
最低限知っておくべき事実の確認からはじめよう。
ひとつの書籍あたりの発行部数が減り、それを補うかために、より多くの書籍を発刊しなければならない(増え続ける発行点数)という悪循環の中に、長らくこの国の出版流通は置かれていた。
多くの新刊書は、初版でせいぜい数千部しか発刊されない。
しかし日本全国に本屋は(すごい勢いで減り続けているとはいえ)2012年で1万5千軒ある。
当然、新刊はすべての本屋に並ぶはずがない。
加えて返品制度がある。
詳細は省くが、書籍は多くの出版社からごく少数の取次会社(書籍の問屋)を経て、多数ある全国の書店に入荷する。
多数の小さな本屋と、寡占状態の取次では当然、取次ぎのほうが強い。
書店への入荷を配本と言うが、配本される本の種類・部数などは、取次側が決定するのが基本である(パターン配本)。
配本された本は書店で陳列され販売されるが、一定期間を過ぎても売れ残った本は取次を経由して出版社に返却される。
これを返本という。
出版社と取次の間では、書籍が取次に渡った段階で代金が出版社に支払われ、取次から書店へ配本される。書店から取次へと返本されて来た本は出版社へ戻されると、出版社から取次へその分の代金は返還されなくてはならない。資金繰りのためには、その分を相殺すべく、別の新しい書籍を出版して、取次に引き渡す。ひとつの書籍あたりの発行部数が少なくなれば、ますます別の書籍を出版しなくてはならない。
取次と書店との間では、新刊配本分についても(売れていない商品についても)、書店の注文品同様に配本当月の請求になる。
加えて書店にはどんどん新刊配本が回ってくる。
このため、資金繰りの上からも、店舗効率からも、ますます早い目に見切りをつけて返本し、次々と入れ替えざるを得なくなる。
書店にとどまる期間が短くなれば平均すれば売れる部数も減り、出版社はますます新しい書籍を出すように駆られて、ますます多くの書籍が出版されて……という悪循環。
こうして売れ続けるごく一部の本以外は、書店から速やかに消え去ることになる。
つまり新刊書店は、川(流れ)であって、海ではない。
流れの速さはますます速くなり、書籍はほんのつかの間その棚にとどまり、去っていく。
もちろん、すべての新刊書店がパターン配本に甘んじている訳ではない。
店を支える客筋を持ち、自己責任で独自の品揃えができる小規模書店は存在する。
読み手から見るならば、個性的な品揃えの書店は、その品揃えの魅力だけでなく、自分の責任で仕入れていることが多いが故に、他の新刊書店で見つからなくなった書籍が返本されず残っている可能性がある。
そうした書店は、あなたが時間をかけて探し、通うだけの理由がある。
また一時増えた、大きな床面積の巨大書店は、幅が広い川である。
つまり流れをいくらかゆるやかにすることができる。
他の本屋から流れ去ってしまった本を見つける可能性がいくらか高いことになる。
ネット書店からの配達が待てないほど切羽詰まったときは(必ずやってくる)、近隣で最も大きな書店に電話して在庫を確認し、自分の足で走るのが(特に地方都市の場合は)ベストである。
◯新刊書店を越えていく
あなたが時代の流れに敏感なネオマニー(新しがり)ならば、刻々と変わる流れを知るために、定期的に(たとえば毎日)新刊書店を訪ねる必要があるだろう。
逆に、カーライルの黄金則(刊行後1年未満の本は買わない)に従うオールド・タイプの読書人ならば、新刊書店はほとんど用のないところとなる。
しかし、いずれにせよ「本屋に行く」しか書物を手に入れる方法を知らない、読書の幼年期に幕を引くことになるだろう。
何故なら、知識の世界に足を踏み入れるならば、それを成り立たせる関係は、当然ながら新刊書流通とは別の原理で組み上がっているからだ。
このブログでは繰り返し触れていることだが、知識も、当然に書物も、スタンドアローンでは存在しない。
知識は他の知識と、書物は他の書物と、影響し合い参照し合う関係を、互いに網の目のように広げている。
1冊の書は、そのひとつの結び目に過ぎない。
しかしこの結び目は、驚くほど多くの、近くのそして遠くの結び目と結びついている。
そのことに気付き、今手にしている書物が外へと伸ばす結びつきを追いかけようとすれば、たとえばある箇所で言及されている別の書物は、当然ながらその書物が著された以前に生まれた書物であって、高い確率で新刊書店には存在しない。
書店では手に入らない書物の存在を、あなたは次から次へと知ることになるだろう(そして古本屋や図書館で積んだ経験が、新刊書店でも生きることをやがて知るだろう)。
次へ向かう時が来たようだ。
(文献案内)
かつてあった『ブックマップ』などの書店・図書館を合わせた案内書はいまはない。
こうした本は鮮度が肝心なので嘆かわしいところだが、比較的最近のものとしては次のものがある。
リアル古書店にアクセスする
古本業界には、寡占的な取次(問屋)は存在しない。
すべての書籍を自分の責任で仕入れる。つまり、そのほとんどが、新刊書店のところで述べた〈個性的な品揃えの書店〉にならざるを得ない※。
※誤解を招く言い方をすれば、クライエントーサーバ型の新刊書流通に対し、ピア・トゥ・ピア型の古書流通というのだが(いやクライエントが要求しない本が配本されるじゃないか、という批判がある)、古書では、仕入れてきた書籍を出品して古書店同士が互いに売買する市場が取引の中心になっている。
新刊書店に書物は留まらないという構造がある以上、新聞の書評で紹介された本だけを読み続けるなら別だが、まっとうな読書生活を防衛するためには、古書店に向かわざるを得ない。
手元の資料だと、古書店は全国に2千と数百軒あまり。
当然、自分の生活圏内に存在せず、周囲に古書店を利用している人もおらず、モデリングによって学ぶことのできない人も少なくないだろう。
しかし、大学は本を読む人間をあるエリアに集中させる(はず)から、その周辺には古書店がある可能性は小さくない(はず)。
大学デビューが最後の機会だと知って、足を運ぶべきである。
知的好奇心に火がつきだした者にとっては、古書店の棚は宝の山に見える。
自分が欲しい本を手に入れるのにいくらかでも苦労したことがある者なら、なぜもっと早くこの店に来なかったのかと地団駄を踏むだろう。
図書館でもスペースの関係から、刊行年の古い本は書庫に入っていて、直接書架から手に取れる機会は少ない(だから書庫に入れるなら、その機会を逃すべきではない)。
古書店の棚は、ある分野の書物が、生まれた時期の別によらず一堂に会する数少ない場所でもある。
今日では、ある書物の存在を知れば、検索することは容易である。
検索できるならば、自宅にいながらにして、新刊書と古書を問わず、また国内外を問わず、ネットを通じて購入ができる。
それどころかGoogle Mapの「おみせフォト」(Google Business Photos;ストリートビューの店内版)を使えば、いくつかの古書店では、店内をバーチャルに歩いて回ることすら可能である。
例として、以下に二つの書店をあげて、リンクを貼った。
赤尾照文堂
京都市中京区河原町通六角

Bauman Rare Books
535 Madison Ave, New York

問題は、プラトンが対話篇『メノン』の中で告げた、探索のパラドクスにまで戻る。
すなわち、あらかじめ知っていなければ探すことはできない(偶然受け取っても、それが探していたものであることが分からない)。しかし、あらかじめ知っているのであれば、もはや探す必要がないではないか。
いかにして自分がまだ知らない何かがあることを知るのか?
そして探しているものが、実はどのようなものであるかを、いかにして知るのか?
去年の記事
(保存版)新入生のためのスタディ・スキルまとめ 読書猿Classic: between / beyond readers

に、こう書いた。
学校は、あなたの知らない何かではなく、あなたが何を知らないかを教えるところである。
無知に気付く機会を与えるまでが学校の仕事だ。
それを引受け,コンテンツを充填し無知を埋めるのは,あなた自身がやらなくてはならない。
知りたいと思うことなら,人はいくらでも独力で学ぶ。また独力で学べないと結局何も身につかない。
しかし,そんな分野や知識が存在することをそもそも知らなければ,知りたいと思うこともできない。
自分が〈知っていること〉と〈考え得ること〉の限界を越えて,まだあることも知らない何かに人を気付かせるのは,他者からの不意打ちである。
そうして人は、書架を(時には目録や索引を)ブラウズすることによっても、不意打ちを受けることができる。
◯古書店街へ行こう
神田や本郷や早稲田の古書店街のように、古本屋が軒を連ねる場所がある。
古くから大学のある街には、これほどでなくても、何軒かの古書店が並ぶ場所がある。
まずはこうしたところへ行くのが手っ取り早い。
東京の3大古書店街はサイトを持っている。
・BOOK TOWN じんぼうー神田古書店街(東京都千代田区神田神保町)
・文京の古本屋ー本郷古書店街(東京都文京区本郷)
・早稲田古本ネットー早稲田古書店街(東京都新宿区西早稲田)…2012年の夏あたりで消えているのでアーカイブから。
関西の古書店街については、以下のまとめサイトがある(すばらしい)。
・nekokitiのページ:電脳Nマガジン 関西 古本屋マップ
◯古本まつりへ行こう
古本屋に足を運ばなくても、古本屋の方からあなたに会いに来る機会がある。
「古本まつり」として、複数の古書店が参加するイベントが、全国各地で開かれている。
数日間であるが、地理的にちらばった古本屋が一堂に会する機会であり、ビギナーには特にオススメである。
ここでお気に入りの古書店が見つかれば、あなたの古本屋ライフも、始まったのも同然である。
(文献案内)
こちらも、かつて『全国古本屋地図』という繰り返し出版されてきた定番本があったのだが、今は無き。この世界を知るためには、古いものでも読む価値はある。
日本古書通信社から出た、後継を期待されたのが次の書だが(表紙の写真も歴代の『全国古本屋地図』たちである。制作の顛末はこちら)、名簿であって地図ではなくなっている。
古書の世界についての書は山のようにあるが、今回はビギナー向けの記事だから、最近に出た読みやすいものを(ディープ編は別の機会に)。
リアル図書館をアクティベート(使えるように)する
◯大学図書館のガイダンスは必ず参加
数えきれないほどの図書館がこの星には存在するが、わざわざ使い方を向こうから教えてくれる図書館は、世界中を探しても、大学初学年の大学図書館しかない。
この機会を逃しては、自分で努力して機会をつくらないかぎり(お膳立てされた機会を見過ごす者が自ら機会を作るだろうか?)、一生涯学ぶことはないだろう。
全員が参加するガイダンスは、最低限のものだろう。オプションのガイダンスや、大学図書館が定期的に開いている様々な講座(データベースの使い方からレポート・論文作成まで)も残らず参加しよう。講座の感想をいい、質の向上に貢献しよう。図書館員とのコミュニケーションの種を蒔いておこう。
大学で身につくことは自分で調べ考えたことだけである。だから、ここが大学の中心である。ふさわしい優先順位をつけること。
◯図書館では点ではなく面で探す
あまりに基本的すぎて、ガイダンスでも触れられない事項を少し。以降は公共の図書館を利用する場合にも当てはまる事項である
手に入れたい本が決まっていて図書館へ足を運んでも、その本だけを書架から手に取るのでは、図書館の価値は十分の一もない。ある本を借りるためだけに行くのでは、図書館は無料貸本屋にすぎない。
図書館では、内容別に組織立って、書物は並べられている(そのために訓練を受けた専門家が、積み上げると膨大な時間を費やしている)。
図書館へ行く意義の半分は、その分類の成果をブラウズできること(そしてすぐさま手に取り内容にアクセスできること)である。
言い換えれば、ある特定の本=点から、その周辺へ知的視野を広げるために、わざわざ図書館に足を運んでいるのだ。
教員が並べた課題図書、書評サイトが勧める一冊を探しに出掛けるのはよし。しかし周りに(ことによると隣に)今のあなたにとって、もっとよい書物が待っているかもしれない。
手にとった左右5冊ずつくらいは、せめて目次に目を通すように、と指導している人もいるくらいである。
そしてあらゆる書物を所蔵する図書館は存在しない。
所蔵していても、誰かが先に借り出していて、今は書架に残っていないかもしれない。
しかしすべての書物は互いに参照し合いながら、部分的に内容を共有し合っていることを理解するならば、目指す一冊が無くても(完全な代替は不可能でも)、適当な(いい加減な、という意味ではない)数冊を選び出すことができるようになる。
一冊の本の固有性を神聖視する立場からは火をつけられそうだが(汝の著作権に安らぎあれ)、古典と呼ばれるテクストは、無数の書物の中に散らばったものを、そうして再び結わえ直したところに成立したものが少なくない。
そして、我々がものを書くこともまた、結び目をつくる行為なのである。
◯返却本コーナーを見る
知的周辺視を鍛える、簡易な方法がこれである。
理想的には、図書館の全ての棚を見て歩くことだが、それは過大な要求だろう。
かわりに、全書架からのサンプリングとして返却本コーナーを利用する。
その日に返却された書物が一時置きされる、あのスペースのことである。
図書館全体の本をくまなく見るのは不可能でも、「今日の返却本」は大した数ではない。
それでいていろんな分野の本が集まっているので、自分の知識と関心からは思いもつかない本に出会える機会となる。
誰かが何かの欲求/必要から貸し出されていた本だから、ハズレである確率もいくらか低い。
図書館へ行くたびに返却本コーナーをのぞくことを習慣にすると、知的周辺視と読書の幅がぐんぐん広がる。
馬力のある人なら図書館へ行くたびに、返却本コーナーから強制的に何か一冊借りることを自分ルールにしておくとよい。
(以下はビギナーのための図書館サバイバル・ガイド、他ではあまり書いてないけど大切なこと 読書猿Classic: between / beyond readers
の再編集である)
◯記録(ログ)をとる
老若男女を問わず、ビギナーほどメモをとらない。
メモをとらないと勿論、書名や請求記号の記憶も不正確になる。
知ったばかりの日本十進分類コードは、無味乾燥な数字に過ぎない。
本棚までたどり着いて、その本の並びを眺め、本を何冊か引きぬいて見て、ようやく覚えるに足りる何かが手に入る。
覚えておく方が無理なのだ。
だからメモれ。
特に数字や固有名詞は必ずメモれ。
あるはずものがないのは、半分は固有名詞の記憶の不正確さのせいだ。
人間は、他人が書いたもののタイトルや発表年など、必ず間違える動物だと知れ。
論文の後ろについた参考文献リストも信用出来ない。ケアレス・ミスの宝庫だ。
信じ切ってると痛い目にあうから、データベースその他で確認することを怠るな。
このことを知っておくだけで、文献調査難民になるケースが1/4は減る。
それから書いた日時を書き留めることも忘れるな。
メモしておけば、数日後にも数ヵ月後にも数年後にも、正確に思いだすことができる。
調査の経験が(どれだけわすかなものであっても)、財産になる。
◯既知を書きだし未知を知る
公立だろうと学校のだろうと、今時の図書館はネットでも蔵書検索ができる。
出かける前に調べておかないのは怠慢だ。というより時間がもったいない。
何の本を見ればいいか分からないのだ、だから図書館へ行くのだ、という声があがるかもしれない。
そうだとしても、次の項目は書きだしておくべきだ。
(1)何のために探しものしているのか?(目的)
(2)今の時点で分かっていること/すでに調べたことは何か?(既知のこと)
さらに、次の2つの項目を加えておくと、この後の作業が便利だ。
(3)見つけたいもの/知りたいことの種類(文献、言葉の情報、事象・事件の情報、人物の情報、歴史・日時の情報、地理・地名の情報)
(4)どこで探すか?(ネット、公立図書館、学校の図書館、……)
書き出すのは、自分にとって明確にする意味がある。
それから誰かと共有することが可能となる。
既知のことを書き込むことで、何が未知なのか、どうすればその「穴=未知」が埋まるのか、何が知りたいのか、それには何を調べるべきなのかが、少しずつ明らかになっていく。
◯レファレンス・カウンターを使う

レファレンス・カウンターは大いに利用していい。
使えば使うほど、あなたの探しものの経験値は高まる。レベル・アップもはやくなる。
図書館には、レファレンス・カウンターという探しものを支援してくれる専門の係がいるところがある。
レファレンス・カウンターには、ぜひさっきの表を持ち込もう。
当然だが、相手用と自分用の2つを用意すること。
「何が知りたいのか?」「目的は何なのか?」「どこまで分かっているのか?」という調査の三大前提をモレとダブリなしに伝えるのは結構手間がかかる。
ビギナーはこいつを甘く見てる。伝わって当然だと思ってる。
だからうまく伝わらないとなると、すぐにイライラする。
しかし口頭だけで説明しようとすると、慣れた人間でもないかぎり、はじめて留守番電話に不意打ちされた人類のように、あわあわと伝えるべきことの半分も言い終えられない。
自分で表を埋めてみると、調べものを手伝ってもらえるよう誰かに伝えることの面倒くささが実感できる。
そして作った表は、相手に伝える格好の説明資料になる。
表がうまくできてなくても、心意気は伝わる。これは大切なところだ。
丁寧に自分の意向を伝え(そのために自分ができる努力を惜しまず)、
そして相手が差し出してくれたものをきちんと受け取る(メモを忘れるな)、
そうした人間は味方を得る。少なくともその確率は高まる。
コミュニケーションとは、こういうことをいう。
(文献案内)
大学図書館の利用法については、このブログでは既に定番の次のものが参考になる。
大学に入る人にはマストアイテムだと言ってよい。
街の図書館を使いこなすための本が欠けているが、新書になっているものは次のものがある。
学生でなくても、大学図書館が使えることについても説明している。
実際に図書館に足を運ぶためのガイドとしては、『ブックマップ』なき後、比較的新しいものとしては次の2冊がある。
公立図書館だけでなく、各種の専門図書館も扱っている。
このブログでは「図書館ビギナーズマニュアル」のカテゴリーに図書館の使い方に関する記事がある。参考になるかもしれない。
(保存版)新入生のためのスタディ・スキルまとめ 読書猿Classic: between / beyond readers

でごまかしたので、今年は項目を分けて、新入生向けのサバイバル記事を書く。
最初は、本の入手の仕方について。
ネットで買う話は今更だし別の機会に譲って、リアルワールドで足を運んで手に入れる方法や考え方を今回は取り上げる。
このテーマを選んだ理由は次のとおりである。
(1)どの本が良いとか、どのように読むか、みたいな話は、みんな本が手に入ってからの話。手に入れることができることが大前提なので。
(2)それなのに各自でなんとかしておけと放置されることが多い(本の買い方借り方なんて当たり前の話は、誰もわざわざしてくれない)ので。
(3)加えて、「これを読んでおけ」と指示された書物を手に入れるという最初の一歩に何度かつまずくと、学問とか知的っぽい色んなものに《門前払い》をくらったような疎外感を胸に深く刻んで、手に届かないブドウは酸っぱいというイソップのキツネ状態をこじらせることも少なくないので。
(4)知らない街で暮らすことになって、図書館どころか本屋の位置さえ分からなくても、読まなくてはならない事態は容赦なくやってくるので。
自分が学生だった頃を思い出しても、大学の先生が薦める本は、なぜか必ず絶版か品切れだった。
当時の大学図書館は教員と連携しておらず、課題図書について別に複数冊キープしたり、貸出し期間を短く設定したりなんてことはしなかった。つまり課題図書を手に入れるのには、ほとんど役に立たなかった。
そういう逆境(?)に置かれた故に何らかのノウハウを身につけたとか開発したとかいう、うるわしい話は残念ながら全くない。
偶然にも、京阪神の古書街ツアーを組んでくれる先輩や、「いま○○書店で×××が***円で出てるけど、買っておこうか?」と気の利いた連絡をくれる友人に恵まれたのである。
これは僥倖であって、方法ではない。
そして、こういう場合は、ラッキーのおすそ分けをするのが吉である。古人はこれを「分福」という。
以下の雑文を書き残す次第である。
リアル書店を泳ぎ切る
◯本屋に本がない理由を知る
最低限知っておくべき事実の確認からはじめよう。
ひとつの書籍あたりの発行部数が減り、それを補うかために、より多くの書籍を発刊しなければならない(増え続ける発行点数)という悪循環の中に、長らくこの国の出版流通は置かれていた。
多くの新刊書は、初版でせいぜい数千部しか発刊されない。
しかし日本全国に本屋は(すごい勢いで減り続けているとはいえ)2012年で1万5千軒ある。
当然、新刊はすべての本屋に並ぶはずがない。
加えて返品制度がある。
詳細は省くが、書籍は多くの出版社からごく少数の取次会社(書籍の問屋)を経て、多数ある全国の書店に入荷する。
多数の小さな本屋と、寡占状態の取次では当然、取次ぎのほうが強い。
書店への入荷を配本と言うが、配本される本の種類・部数などは、取次側が決定するのが基本である(パターン配本)。
配本された本は書店で陳列され販売されるが、一定期間を過ぎても売れ残った本は取次を経由して出版社に返却される。
これを返本という。
出版社と取次の間では、書籍が取次に渡った段階で代金が出版社に支払われ、取次から書店へ配本される。書店から取次へと返本されて来た本は出版社へ戻されると、出版社から取次へその分の代金は返還されなくてはならない。資金繰りのためには、その分を相殺すべく、別の新しい書籍を出版して、取次に引き渡す。ひとつの書籍あたりの発行部数が少なくなれば、ますます別の書籍を出版しなくてはならない。
取次と書店との間では、新刊配本分についても(売れていない商品についても)、書店の注文品同様に配本当月の請求になる。
加えて書店にはどんどん新刊配本が回ってくる。
このため、資金繰りの上からも、店舗効率からも、ますます早い目に見切りをつけて返本し、次々と入れ替えざるを得なくなる。
書店にとどまる期間が短くなれば平均すれば売れる部数も減り、出版社はますます新しい書籍を出すように駆られて、ますます多くの書籍が出版されて……という悪循環。
こうして売れ続けるごく一部の本以外は、書店から速やかに消え去ることになる。
つまり新刊書店は、川(流れ)であって、海ではない。
流れの速さはますます速くなり、書籍はほんのつかの間その棚にとどまり、去っていく。
もちろん、すべての新刊書店がパターン配本に甘んじている訳ではない。
店を支える客筋を持ち、自己責任で独自の品揃えができる小規模書店は存在する。
読み手から見るならば、個性的な品揃えの書店は、その品揃えの魅力だけでなく、自分の責任で仕入れていることが多いが故に、他の新刊書店で見つからなくなった書籍が返本されず残っている可能性がある。
そうした書店は、あなたが時間をかけて探し、通うだけの理由がある。
また一時増えた、大きな床面積の巨大書店は、幅が広い川である。
つまり流れをいくらかゆるやかにすることができる。
他の本屋から流れ去ってしまった本を見つける可能性がいくらか高いことになる。
ネット書店からの配達が待てないほど切羽詰まったときは(必ずやってくる)、近隣で最も大きな書店に電話して在庫を確認し、自分の足で走るのが(特に地方都市の場合は)ベストである。
◯新刊書店を越えていく
あなたが時代の流れに敏感なネオマニー(新しがり)ならば、刻々と変わる流れを知るために、定期的に(たとえば毎日)新刊書店を訪ねる必要があるだろう。
逆に、カーライルの黄金則(刊行後1年未満の本は買わない)に従うオールド・タイプの読書人ならば、新刊書店はほとんど用のないところとなる。
しかし、いずれにせよ「本屋に行く」しか書物を手に入れる方法を知らない、読書の幼年期に幕を引くことになるだろう。
何故なら、知識の世界に足を踏み入れるならば、それを成り立たせる関係は、当然ながら新刊書流通とは別の原理で組み上がっているからだ。
このブログでは繰り返し触れていることだが、知識も、当然に書物も、スタンドアローンでは存在しない。
知識は他の知識と、書物は他の書物と、影響し合い参照し合う関係を、互いに網の目のように広げている。
1冊の書は、そのひとつの結び目に過ぎない。
しかしこの結び目は、驚くほど多くの、近くのそして遠くの結び目と結びついている。
そのことに気付き、今手にしている書物が外へと伸ばす結びつきを追いかけようとすれば、たとえばある箇所で言及されている別の書物は、当然ながらその書物が著された以前に生まれた書物であって、高い確率で新刊書店には存在しない。
書店では手に入らない書物の存在を、あなたは次から次へと知ることになるだろう(そして古本屋や図書館で積んだ経験が、新刊書店でも生きることをやがて知るだろう)。
次へ向かう時が来たようだ。
(文献案内)
かつてあった『ブックマップ』などの書店・図書館を合わせた案内書はいまはない。
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こうした本は鮮度が肝心なので嘆かわしいところだが、比較的最近のものとしては次のものがある。
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リアル古書店にアクセスする
古本業界には、寡占的な取次(問屋)は存在しない。
すべての書籍を自分の責任で仕入れる。つまり、そのほとんどが、新刊書店のところで述べた〈個性的な品揃えの書店〉にならざるを得ない※。
※誤解を招く言い方をすれば、クライエントーサーバ型の新刊書流通に対し、ピア・トゥ・ピア型の古書流通というのだが(いやクライエントが要求しない本が配本されるじゃないか、という批判がある)、古書では、仕入れてきた書籍を出品して古書店同士が互いに売買する市場が取引の中心になっている。
新刊書店に書物は留まらないという構造がある以上、新聞の書評で紹介された本だけを読み続けるなら別だが、まっとうな読書生活を防衛するためには、古書店に向かわざるを得ない。
手元の資料だと、古書店は全国に2千と数百軒あまり。
当然、自分の生活圏内に存在せず、周囲に古書店を利用している人もおらず、モデリングによって学ぶことのできない人も少なくないだろう。
しかし、大学は本を読む人間をあるエリアに集中させる(はず)から、その周辺には古書店がある可能性は小さくない(はず)。
大学デビューが最後の機会だと知って、足を運ぶべきである。
知的好奇心に火がつきだした者にとっては、古書店の棚は宝の山に見える。
自分が欲しい本を手に入れるのにいくらかでも苦労したことがある者なら、なぜもっと早くこの店に来なかったのかと地団駄を踏むだろう。
図書館でもスペースの関係から、刊行年の古い本は書庫に入っていて、直接書架から手に取れる機会は少ない(だから書庫に入れるなら、その機会を逃すべきではない)。
古書店の棚は、ある分野の書物が、生まれた時期の別によらず一堂に会する数少ない場所でもある。
今日では、ある書物の存在を知れば、検索することは容易である。
検索できるならば、自宅にいながらにして、新刊書と古書を問わず、また国内外を問わず、ネットを通じて購入ができる。
それどころかGoogle Mapの「おみせフォト」(Google Business Photos;ストリートビューの店内版)を使えば、いくつかの古書店では、店内をバーチャルに歩いて回ることすら可能である。
例として、以下に二つの書店をあげて、リンクを貼った。
赤尾照文堂
京都市中京区河原町通六角

Bauman Rare Books
535 Madison Ave, New York

問題は、プラトンが対話篇『メノン』の中で告げた、探索のパラドクスにまで戻る。
すなわち、あらかじめ知っていなければ探すことはできない(偶然受け取っても、それが探していたものであることが分からない)。しかし、あらかじめ知っているのであれば、もはや探す必要がないではないか。
いかにして自分がまだ知らない何かがあることを知るのか?
そして探しているものが、実はどのようなものであるかを、いかにして知るのか?
去年の記事
(保存版)新入生のためのスタディ・スキルまとめ 読書猿Classic: between / beyond readers

に、こう書いた。
学校は、あなたの知らない何かではなく、あなたが何を知らないかを教えるところである。
無知に気付く機会を与えるまでが学校の仕事だ。
それを引受け,コンテンツを充填し無知を埋めるのは,あなた自身がやらなくてはならない。
知りたいと思うことなら,人はいくらでも独力で学ぶ。また独力で学べないと結局何も身につかない。
しかし,そんな分野や知識が存在することをそもそも知らなければ,知りたいと思うこともできない。
自分が〈知っていること〉と〈考え得ること〉の限界を越えて,まだあることも知らない何かに人を気付かせるのは,他者からの不意打ちである。
そうして人は、書架を(時には目録や索引を)ブラウズすることによっても、不意打ちを受けることができる。
◯古書店街へ行こう
神田や本郷や早稲田の古書店街のように、古本屋が軒を連ねる場所がある。
古くから大学のある街には、これほどでなくても、何軒かの古書店が並ぶ場所がある。
まずはこうしたところへ行くのが手っ取り早い。
東京の3大古書店街はサイトを持っている。
・BOOK TOWN じんぼうー神田古書店街(東京都千代田区神田神保町)
・文京の古本屋ー本郷古書店街(東京都文京区本郷)
・早稲田古本ネットー早稲田古書店街(東京都新宿区西早稲田)…2012年の夏あたりで消えているのでアーカイブから。
関西の古書店街については、以下のまとめサイトがある(すばらしい)。
・nekokitiのページ:電脳Nマガジン 関西 古本屋マップ
◯古本まつりへ行こう
古本屋に足を運ばなくても、古本屋の方からあなたに会いに来る機会がある。
「古本まつり」として、複数の古書店が参加するイベントが、全国各地で開かれている。
数日間であるが、地理的にちらばった古本屋が一堂に会する機会であり、ビギナーには特にオススメである。
ここでお気に入りの古書店が見つかれば、あなたの古本屋ライフも、始まったのも同然である。
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リアル図書館をアクティベート(使えるように)する
◯大学図書館のガイダンスは必ず参加
数えきれないほどの図書館がこの星には存在するが、わざわざ使い方を向こうから教えてくれる図書館は、世界中を探しても、大学初学年の大学図書館しかない。
この機会を逃しては、自分で努力して機会をつくらないかぎり(お膳立てされた機会を見過ごす者が自ら機会を作るだろうか?)、一生涯学ぶことはないだろう。
全員が参加するガイダンスは、最低限のものだろう。オプションのガイダンスや、大学図書館が定期的に開いている様々な講座(データベースの使い方からレポート・論文作成まで)も残らず参加しよう。講座の感想をいい、質の向上に貢献しよう。図書館員とのコミュニケーションの種を蒔いておこう。
大学で身につくことは自分で調べ考えたことだけである。だから、ここが大学の中心である。ふさわしい優先順位をつけること。
◯図書館では点ではなく面で探す
あまりに基本的すぎて、ガイダンスでも触れられない事項を少し。以降は公共の図書館を利用する場合にも当てはまる事項である
手に入れたい本が決まっていて図書館へ足を運んでも、その本だけを書架から手に取るのでは、図書館の価値は十分の一もない。ある本を借りるためだけに行くのでは、図書館は無料貸本屋にすぎない。
図書館では、内容別に組織立って、書物は並べられている(そのために訓練を受けた専門家が、積み上げると膨大な時間を費やしている)。
図書館へ行く意義の半分は、その分類の成果をブラウズできること(そしてすぐさま手に取り内容にアクセスできること)である。
言い換えれば、ある特定の本=点から、その周辺へ知的視野を広げるために、わざわざ図書館に足を運んでいるのだ。
教員が並べた課題図書、書評サイトが勧める一冊を探しに出掛けるのはよし。しかし周りに(ことによると隣に)今のあなたにとって、もっとよい書物が待っているかもしれない。
手にとった左右5冊ずつくらいは、せめて目次に目を通すように、と指導している人もいるくらいである。
そしてあらゆる書物を所蔵する図書館は存在しない。
所蔵していても、誰かが先に借り出していて、今は書架に残っていないかもしれない。
しかしすべての書物は互いに参照し合いながら、部分的に内容を共有し合っていることを理解するならば、目指す一冊が無くても(完全な代替は不可能でも)、適当な(いい加減な、という意味ではない)数冊を選び出すことができるようになる。
一冊の本の固有性を神聖視する立場からは火をつけられそうだが(汝の著作権に安らぎあれ)、古典と呼ばれるテクストは、無数の書物の中に散らばったものを、そうして再び結わえ直したところに成立したものが少なくない。
そして、我々がものを書くこともまた、結び目をつくる行為なのである。
◯返却本コーナーを見る
知的周辺視を鍛える、簡易な方法がこれである。
理想的には、図書館の全ての棚を見て歩くことだが、それは過大な要求だろう。
かわりに、全書架からのサンプリングとして返却本コーナーを利用する。
その日に返却された書物が一時置きされる、あのスペースのことである。
図書館全体の本をくまなく見るのは不可能でも、「今日の返却本」は大した数ではない。
それでいていろんな分野の本が集まっているので、自分の知識と関心からは思いもつかない本に出会える機会となる。
誰かが何かの欲求/必要から貸し出されていた本だから、ハズレである確率もいくらか低い。
図書館へ行くたびに返却本コーナーをのぞくことを習慣にすると、知的周辺視と読書の幅がぐんぐん広がる。
馬力のある人なら図書館へ行くたびに、返却本コーナーから強制的に何か一冊借りることを自分ルールにしておくとよい。
(以下はビギナーのための図書館サバイバル・ガイド、他ではあまり書いてないけど大切なこと 読書猿Classic: between / beyond readers

◯記録(ログ)をとる
老若男女を問わず、ビギナーほどメモをとらない。
メモをとらないと勿論、書名や請求記号の記憶も不正確になる。
知ったばかりの日本十進分類コードは、無味乾燥な数字に過ぎない。
本棚までたどり着いて、その本の並びを眺め、本を何冊か引きぬいて見て、ようやく覚えるに足りる何かが手に入る。
覚えておく方が無理なのだ。
だからメモれ。
特に数字や固有名詞は必ずメモれ。
あるはずものがないのは、半分は固有名詞の記憶の不正確さのせいだ。
人間は、他人が書いたもののタイトルや発表年など、必ず間違える動物だと知れ。
論文の後ろについた参考文献リストも信用出来ない。ケアレス・ミスの宝庫だ。
信じ切ってると痛い目にあうから、データベースその他で確認することを怠るな。
このことを知っておくだけで、文献調査難民になるケースが1/4は減る。
それから書いた日時を書き留めることも忘れるな。
メモしておけば、数日後にも数ヵ月後にも数年後にも、正確に思いだすことができる。
調査の経験が(どれだけわすかなものであっても)、財産になる。
◯既知を書きだし未知を知る
公立だろうと学校のだろうと、今時の図書館はネットでも蔵書検索ができる。
出かける前に調べておかないのは怠慢だ。というより時間がもったいない。
何の本を見ればいいか分からないのだ、だから図書館へ行くのだ、という声があがるかもしれない。
そうだとしても、次の項目は書きだしておくべきだ。
(1)何のために探しものしているのか?(目的)
(2)今の時点で分かっていること/すでに調べたことは何か?(既知のこと)
さらに、次の2つの項目を加えておくと、この後の作業が便利だ。
(3)見つけたいもの/知りたいことの種類(文献、言葉の情報、事象・事件の情報、人物の情報、歴史・日時の情報、地理・地名の情報)
(4)どこで探すか?(ネット、公立図書館、学校の図書館、……)
書き出すのは、自分にとって明確にする意味がある。
それから誰かと共有することが可能となる。
既知のことを書き込むことで、何が未知なのか、どうすればその「穴=未知」が埋まるのか、何が知りたいのか、それには何を調べるべきなのかが、少しずつ明らかになっていく。
◯レファレンス・カウンターを使う

レファレンス・カウンターは大いに利用していい。
使えば使うほど、あなたの探しものの経験値は高まる。レベル・アップもはやくなる。
図書館には、レファレンス・カウンターという探しものを支援してくれる専門の係がいるところがある。
レファレンス・カウンターには、ぜひさっきの表を持ち込もう。
当然だが、相手用と自分用の2つを用意すること。
「何が知りたいのか?」「目的は何なのか?」「どこまで分かっているのか?」という調査の三大前提をモレとダブリなしに伝えるのは結構手間がかかる。
ビギナーはこいつを甘く見てる。伝わって当然だと思ってる。
だからうまく伝わらないとなると、すぐにイライラする。
しかし口頭だけで説明しようとすると、慣れた人間でもないかぎり、はじめて留守番電話に不意打ちされた人類のように、あわあわと伝えるべきことの半分も言い終えられない。
自分で表を埋めてみると、調べものを手伝ってもらえるよう誰かに伝えることの面倒くささが実感できる。
そして作った表は、相手に伝える格好の説明資料になる。
表がうまくできてなくても、心意気は伝わる。これは大切なところだ。
丁寧に自分の意向を伝え(そのために自分ができる努力を惜しまず)、
そして相手が差し出してくれたものをきちんと受け取る(メモを忘れるな)、
そうした人間は味方を得る。少なくともその確率は高まる。
コミュニケーションとは、こういうことをいう。
(文献案内)
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このブログでは「図書館ビギナーズマニュアル」のカテゴリーに図書館の使い方に関する記事がある。参考になるかもしれない。