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     『少年ジャンプ』(創刊時は月2回(第2・第4木曜日)発売、1969年(昭和44年)10月から週刊化)に、1968年夏の創刊から今までに掲載された632の連載作品をすべて表示すると、極端に一望性と視認性が失われるので、連載期間2年以上の「長期連載作品」を抽出しクロノロジカル・チャートにしてみた。



    jump2020.png
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     連載開始時には無論その作品が長期に続くか不明であるが、こうして並べてみると、「長期連載」となる作品がしばらく出てこない〈断絶期〉のようなものがあることに気付く。

     たとえば
    (1)「ハレンチ学園」と「あらし!三匹」の間(1969年~1970年)
    (2)「包丁人味平」と「サーキットの狼」の間(1974年頃)、
    (3)「Dr.スランプ」と「キャプテン翼」の間(1980年頃)、
    (4)「ハイスクール!奇面組」と「北斗の拳」の間(1983年~1984年)、
    (5)「アウターゾーン」と「BØY-ボーイ」の間(1991年~1993年)、
    (6)「みどりのマキバオー」と「封神演義」の間(1995年~1996年)、
    最近では
    (7)「アイシールド21」と「銀魂」の間(2002年~2004年)、
    (8)「めだかボックス」と「ニセコイ」の間(2010年〜2012年)
    などである。


    (1)は、創刊後、後発の少年漫画誌として人気漫画家を確保できない苦境の時期を(1970年だけで33の連載が終了している)、
    (2)は、その苦境期を支えた「ハレンチ学園」「男一匹ガキ大将」の両連載が終了する中、専属契約の新人たちが台頭し「週刊少年マガジン」を抜いて発行部数で首位に立った時期を、
    (3)は、70年代ジャンプを牽引した諸連載(「サーキットの狼」「東大一直線」「ドーベルマン刑事」「悪たれ巨人」「すすめ!!パイレーツ」「リングにかけろ」等)が終了し、女性キャラを主軸とする「Dr.スランプ」「ストップ!! ひばりくん!」・「キャッツ♥アイ」へと移る以降期に、
    (4)「Dr.スランプ」「キャッツ・アイ」「コブラ」「ブラック・エンジェルズ」が終わり、「北斗の拳」「ドラゴンボール」が始まる時期に、
    (5)「聖闘士星矢」・「県立海空高校野球部員山下たろーくん」「魁!!男塾」「シティーハンター」など80年代後半を牽引した連載が終わる時期に、
    (6)「ドラゴンボール」「SLAM DUNK」が終わり、最大650万を超えた発行部数が激減へ向かう転換期に、
    (7)漫画業界全体の発行部数が落ち込む中、『週刊少年マガジン』を抜いて再び漫画誌の発行部数の首位に返り咲く時期に
    それぞれ対応している。

    (追記)
    その後の間隙としては
    (9)「ワールドトリガー」と「磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜」の間(2013年)
    (10)「僕のヒーローアカデミア」と「ブラッククローバー」の間(2014〜2015年)
    (11)「ブラッククローバー」と「ゆらぎ荘の幽奈さん」の間(2015年)
    (12)「約束のネバーランド」と「ぼくたちは勉強ができない」の間(2016〜2017年)
    (13)「Dr.STONE」から「アクタージュ act-age」の間(2017〜2018年)
    (14)「呪術廻戦」から「チェンソーマン」の間(2018〜2019年)