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    『独学大全』という本を書きました。
    紙の本は2020年9月29日刊後2週間で3刷3万部となりました。
    電子書籍は10月21日配信予定です。

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    タイトル:独学大全 絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法
    著  者:読書猿
    発  行:ダイヤモンド社
    判  型:A5変型判
    分  量:788ページ
    価  格:2,800円+税
    ISBN:9784478108536
    発売予定:2020年9月29日(書籍)
         2020年10月21日(電子書籍)



    今回は、刊行後、『独学大全』について寄せられたご質問その他にお答えしたいと思います。


    A.買えません

    0.『独学大全』はなぜこんなに品切ればかりなのですか?

    提供する側の想定や意思決定を上回るスピードで本が売れているから(ありがとうございます)、というしかありません。

    通常、版元は、どれだけ売れても店頭からその書籍がなくならないように細心の注意を払い、最大の努力をします。というのも、書店に並んでいること自体が書籍にとって大きな宣伝効果があり、しかもその宣伝は(何しろ現物が目の前にあるので)購入機会と隣接しています。せっかく売れているのに品切れになってしまうと、これらのメリットをごっそり失うことになるからです。

    品切れとなることを防ぐために、版元は売れ行きを注視ながら(具体的には書店のPOSデータを参考にしながら)、早めに早めに増刷の決定をします。「消化率30%で増刷決定」というフォークロアがあるくらいです。10冊仕入れて3冊売れれば消化率30%ですから、70%も売れ残っている段階で動く訳です。これは印刷から配本まで少なからぬ日数がかかるために早めに意思決定する必要があるからですが、それくらい版元は売り切れという事態を避けようとします。
    こうした先手先手を打った供給により、書籍は(増刷が見込めない場合に品切れになることはあって)売り切れになることはまずありません。読者=買い手は普通、増刷がいつか、ほとんど意識することはないと思います。

    今回『独学大全』では、発売日当日に増刷を決定したにも関わらず、結果から言えば、ほぼ全てのネット書店で売り切れとなり、多くの大型書店でもほぼ全国的に消化率100%に達しました(とりわけ後者は、上記に説明から分かるように、かなりの異常事態です)。大型チェーン書店なら、特定の店で品切れになっても、他の店から回してもらって短期間に在庫を回復することができる訳ですが、それもできなくなるところまで行きました。

    結果的に、我々供給サイドは現実に追いつけてない訳ですが、想定が必ずしも甘かったわけではないと言い訳するために、具体的な数字を使って説明します。
    『独学大全』は当初、初版6000部で計画されていました。これはダイヤモンド社ではじめて著書を出す著者の場合、標準的なものです。
    その後、書誌データベースに登録された直後からネット書店に予約が殺到したため(表紙はおろか副題やページ数ですら仮であったのにAmazonで総合22位くらいに)、初版部数は9000部に変更されました。
    実は9/29の発売日より前に、一部ネット書店(具体的にはAmazon)がフライング的に(当初の表示よりも更に早く)配送を開始しました。発売日になると逆に「予約受付中」の表示が出て、さらに「配送予定日は10月19日」となりました。これは発売日前にAmazonへの注文が初版からAmazonに回る数を上回ったためと思われます。
    発売日の9/29には第二刷11000部の追加が決定されました。さらに10/7には第三刷、さらに10000部の追加が決定されています。
    現在、第二刷が配本されたにも関わらずAmazonでは新品の配送日が10/27となっているのも、同様に、第二刷からAmazonに回る部数よりもAmazonへの注文が上回ったためと思われます。



    1.大型書店を回ったのですが、どこも売り切れでした

    申し訳ありません。
    10月13日に第二刷が納品となり、第三刷もすでに取り掛かっております(10/21納品予定)。第二刷は10/15頃から都市部の大型書店から順に到着し、在庫状況も順次改善しているところです。売り切れとなった書店にも在庫が復活している(そういうお店は発注をかけておられる)と思いますので、ぜひお問い合わせください。

    また書店様からの再入荷情報や、店頭で見かけた、または購入したというツイートを次のツイートにスレッド化してまとめています(書店様から上がってくる「再入荷しました」ツイートはどれも熱いです)。最寄りのリアル書店が登場していれば、参考になるかもしれません。また再入荷や目撃情報をお寄せいただけると幸いです。


    2.地方在住ですが書店に入りません。予約も断られました

    私も地方在住なので心中お察しします。
    書籍の流通については私もまだ学び始めたばかりで、よく分からないところも多いのですが、お客さんが注文して書店さんが発注しても、必ずしも発注通りには配本されないことがあると聞きます。こうしたことが起こると、当然ながらお客さんは失望し書店さんは信用を失うこととなり、だったら最初から注文を受けない、という対応になってしまうということかもしれません。

    地元の書店に頼れないとすると、ネット書店を選択することになります。
    ネット書店の中には、配送先について自宅等以外に、リアル書店を選択できるところがあります。e-honのように、受け取りをしたリアル書店で購入したのと同じように、書店に利益が渡るものもあります。ネット書店とリアル書店の良いところを使うやり方のひとつかもしれません。ご検討を。


    3.ネット書店で注文したのにキャンセルされてしまいました

    リアル店舗と違い、複数のアカウントから同時に注文できる仕組み上、在庫数を上回る注文が殺到した結果、そうした事態になったようです。
    前述のとおり、増刷(第二刷、第三刷)が書店にとどくことで、在庫状況も次第に改善されていくと思います。もうしばらくお待ちいただければと思います。


    4. アマゾンで定価以上で売ってます。定価表示の店も、そのかわり送料がものすごいです。

    Amazonマーケットプレイスのことだと思います。
    Amazonであっても、新品書籍の出品については再販制度が適応され、Amazonも新品書籍の定価以外での販売を禁止し、新定価以外で販売ができないようシステム的に対応してあるとのことですが、定価以上の値段をつけている出品者は「中古」として出品しているようです。
    こうした事態を招いた責は、新刊書なのに品切れの状態を招いた供給側にありますが、定価で手に入るものを、わざわざ転売屋から購入することはありません。Amazonで定価購入するための操作を以下の画像にまとめました。

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    (クリックで拡大)




    B.怖気づきました
    5 .800 頁もある本を読めそうにありません

    この本は事典です。必要な時に必要な部分を開いて役立たせるのが本来の使い方です。全部を読む必要はないです。
    そのために、この本でも必要な部分を探しやすいように、いろんな工夫や仕掛けを用意しています。
    辞典や事典を買うのに「私には読破できそうもない」とあきらめる人はいません。いたとしても、それは辞典の使い方を知らない人だと思います。


    力足らざる者は、中道にして廢す。今女(なんじ)は畫(かぎ)れり
    (力が足りないものは途中でやめてしまうものだ。今おまえは最初から諦めている)

    『論語』雍也第六



    もっとも、「好きなところから読み始めてみると、あっという間に全部読んでしまった」という方が続出しているように、文章的にもブックデザイン的にもとても読みやすく作ってあります。「事典を読破」したい人にも最適だと思います。

    あと細かいことですが、788ページで800ページはありません。34ページは索引なので、本体は750ページくらいです。


    6. こんな厚い本を読破できる人は、はなっから独学できる(こんな本は不要)なのではないですか?

    「『独学大全』みたいな厚い本を読める人なら最初から(読まずとも)独学できるはずだ」という人は、独学を舐めすぎだと思います。
    また「『独学大全』なんて本を必要とする者(独学初心者)が、こんな厚い本など読めるものか」という人は独学者を舐めすぎだと思います。

    いずれにしても誤りは、一冊の本との付き合い方を、「最初から最後まで通読する」ことしか知らない(想定できない)、偏狭な読書観から来ています。
    実を言えば、通読以外にも様々な読み方があることを知り実践することを通じて、そうしたクソのような読書観を改訂し、もっと楽で楽しく読めるようになることも、『独学大全』の目指すところの一つです。



    7.調べ方とか自分には必要がない項目が多いです。もっと即戦力になる本が欲しかった

    繰り返しますが、この本は事典です。辞典や事典には、自分が当面必要としない項目や、知ろうとも思わない項目がたくさんあるものです(でなければ、その辞書は役に立たないでしょう)。

    「即戦力」ということで言うなら、この本を手にした人たちは既にいろんなことを学び始めている(Twitter等の報告がたくさん上がっています(まとめリンク)ので、この本には即効性があったのだと思っています。

    加えて言えば、この本は独学者のための本です。
    誰かに強いられたわけでもないのに自ら学ぼうとする人たちのために書かれています。いやいや勉強している人たちや、学ぶことが嫌なので時間をかけずに足早に通り過ぎようという人達には、向かないかもしれません。


    C.その他
    8.電子書籍で欲しい

    紙の本と同時刊行するはずでしたが、諸般の事情により、もう少し詳しく言うと「ページ数が788と膨大であること、また紙の本の校了までのスケジュールがタイトだったこと」などにより、まとめると紙の本としていろいろやりすぎてしまったせいで、電子書籍の配信が当初予定より遅れてしまいました。申し訳ありません。

    来る2020年10月21日に電子書籍の配信を開始します。
    次の各リンクから(予約)注文できます。

    Amazon Kindle
    紀伊國屋書店 Kinoppy
    iBooks Store
    BOOK☆WALKER



    9.オーディオブックが欲しい

    媒体/時期ともに詳細未定ですが、オーディオブック化のお話をいただいております。分かり次第、告知いたします。


    10.なぜやたらと独学大全関連のツイートをやたらとリツイートするのですか?

    目的は2つあります。1つ目は言うまでもなく販促です。私は『独学大全』をこの世に生み出した著者として、一人でも多くの人に、この書物のことを知ってもらい、手にとってもらい、読み使ってもらうよう、働きかける義務を負っています。

    もう一つは、『独学大全』の中にも「独学は孤学でない」と書きましたが、私のアカウントを見ている方に「ああ、自分以外にもこんなにも沢山の独学者がいるんだ」と思ってもらうためです。
    『独学大全』を見つけられた書店を教えていただき、それをリツイートしているのも同じ理由です(品薄/品切れ状態でお困りなのを少しでもなんとかしたいというのもありますが)。身バレのリスクがあるので、独学者の皆さんに所在を尋ねることは難しいですが、書店を挙げていただいて「ああ、あの本屋は知ってる/行ったことがある/いつも行ってる」と思えば、独学者の実在をより感じることができるかもしれません。


    11.結局、どういう本なのですか?

    『独学大全』の狙いや概要については、前回書いたブログ記事が参考になるかもしれません。

    2020.09.26 読書猿 著『独学大全』ダイヤモンド社より9/29刊行します

    また出版社の公式サイトから目次の他に一部「たちよみ」することができます。
    独学大全|ダイヤモンド社 https://www.diamond.co.jp/book/9784478108536.html

    みなさんの感想ツイートは、つぎのところにまとめてあります。 https://min.togetter.com/7F80Zop


    12.このボリューム(ページ数)でこの価格、安すぎませんか?(刷るたびに赤字になったりしませんか?)

    ちゃんと原価計算していただいているので、大丈夫です。


    13.猿のくせに本を書くなんて生意気だ

    「人間よ、もっとしっかりしろ」とお返しいたします。