| Home |
2012.12.07
何を読もうか迷った時のために→Googleが選ぶ世界の名著120冊(2012年版)
これまで何度かやった、Google Scholarの被引用数表示機能を使って、書籍について被引用数の多い順に並べたものの最新版である。
Google Scholarの被引用数表示機能を使うので、昔の文献ほど不利な扱いになる。非ヨーロッパ語の文献についても同様である。
また《名著》ということと、邦訳が手に入りやすいという理由から書籍に限ったので、被引用数が多くても論文は拾っていない。
これは学術コミュニケーションが論文を中心に行われるハード・サイエンスの諸分野がごっそり落ちてしまって、人文書中心のリストになってしまう以外にも、いろいろ問題がある。
たとえばロナルド・コースのEconomicaに掲載された論文The Nature of the Firm"(1937年)と、Journal of Law and Economicsに掲載された"The Problem of Social Cost"(1960年)は、ともに被引用数で2万を越えるけれど、両論文に加えて描きおろし論文を含む著作The Firm, the Market and the Law, (University of Chicago Press, 1990).(邦訳『企業・市場・法』東洋経済新報社、1992年)の被引用数はとても少なくて、今回の方式だとリストにあがってこない。
あと、いかに偉大でも、文学作品は被引用関係を明確にする習慣がないので、自然と西洋世界の思想書の名著リストのようなものになった。
それでも、いつか/これから何を読もうか迷った時のために、何かの役に立つかもしれない。
Google Scholarの被引用数表示機能を使うので、昔の文献ほど不利な扱いになる。非ヨーロッパ語の文献についても同様である。
また《名著》ということと、邦訳が手に入りやすいという理由から書籍に限ったので、被引用数が多くても論文は拾っていない。
これは学術コミュニケーションが論文を中心に行われるハード・サイエンスの諸分野がごっそり落ちてしまって、人文書中心のリストになってしまう以外にも、いろいろ問題がある。
たとえばロナルド・コースのEconomicaに掲載された論文The Nature of the Firm"(1937年)と、Journal of Law and Economicsに掲載された"The Problem of Social Cost"(1960年)は、ともに被引用数で2万を越えるけれど、両論文に加えて描きおろし論文を含む著作The Firm, the Market and the Law, (University of Chicago Press, 1990).(邦訳『企業・市場・法』東洋経済新報社、1992年)の被引用数はとても少なくて、今回の方式だとリストにあがってこない。
あと、いかに偉大でも、文学作品は被引用関係を明確にする習慣がないので、自然と西洋世界の思想書の名著リストのようなものになった。
それでも、いつか/これから何を読もうか迷った時のために、何かの役に立つかもしれない。
順位 | 訳書名(邦訳が無い場合は英語書名) | 著 者 | 被引用数 |
1 | 科学革命の構造 | トーマス・クーン | 58230 |
2 | 想像の共同体 | ベネディクト・アンダーソン | 42107 |
3 | 正義論 | ジョン・ロールズ | 41670 |
4 | 行為と演技 | アーヴィング・ゴッフマン | 34914 |
5 | Social foundations of thought and action | アルバート・バンデューラ | 34171 |
6 | 監獄の誕生 | ミシェル・フーコー | 32146 |
7 | 現実の社会的構成 | ピーター・バーガー、トーマス・ルックマン | 27096 |
8 | Mind in Society | エリ・エス・ヴィゴツキー | 26570 |
9 | 国富論 | アダム・スミス | 25519 |
10 | 制度・制度変化・経済成果 | ダグラス・C.ノース | 25406 |
11 | 人間性の心理学 | アブラハム・H.マズロー | 24742 |
12 | ディスタンクシオン | ピエール・ブルデュー | 24680 |
13 | Judgement under Uncertainty | ダニエル・カーネマン | 24405 |
14 | 幼児期と社会 | エリック・H.エリクソン | 24203 |
15 | 集合行為論 | マンサー・オルソン | 24141 |
16 | レトリックと人生 | ジョージ・レイコフ、マーク・ジョンソン | 23824 |
17 | The Constitution of Society | アンソニー・ギデンズ | 23790 |
18 | 哲学する民主主義 | ロバート・D.パトナム | 23462 |
19 | 分離不安 | ジョン・ボウルビィ | 23338 |
20 | 孤独なボウリング | ロバート・D.パトナム | 23008 |
21 | 付きあい方の科学 | ロバート・アクセルロッド | 22286 |
22 | 資本論 | カール・マルクス | 21946 |
23 | 資本主義・社会主義・民主主義 | ヨーゼフ・A.シュンペーター | 21865 |
24 | ジェンダー・トラブル | ジュディス・バトラー | 21615 |
25 | 種の起源 | チャールズ・ダーウィン | 20927 |
26 | 言語と行為 | ジョン・L.オースティン | 20913 |
27 | Outline of a Theory of Practice | ピエール・ブルデュー | 20769 |
28 | 思考と言語 | エリ・エス・ヴィゴツキー | 20527 |
29 | 精神・自我・社会 | ジョージ.H.ミード | 20102 |
30 | 論理と会話 | ポール・グライス | 19393 |
31 | 哲学探究 | ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン | 19349 |
32 | 文法理論の諸相 | ノーム・チョムスキー | 19349 |
33 | 危険社会 | ウルリッヒ・ベック | 19069 |
34 | モダニティと自己アイデンティティ | アンソニー・ギデンズ | 19031 |
35 | 民主主義の経済理論 | アンソニー・ダウンズ | 18539 |
36 | 社会理論と社会構造 | ロバート・K.マートン | 18231 |
37 | 社会理論の基礎 | ジェームズ・コールマン | 18211 |
38 | 人的資本 | ゲーリー・S.ベッカー | 18162 |
39 | ゲームの理論と経済行動 | フォン・ノイマン、オスカー・モルゲンシュテルン | 18147 |
40 | 雇用・利子及び貨幣の一般理論 | ジョン・M.ケインズ | 17780 |
41 | 性の歴史 | ミシェル・フーコー | 17153 |
42 | The Rise of the Network Society | マニュエル・カステル | 16495 |
43 | 知覚の現象学 | M.メルロ=ポンティ | 16475 |
44 | Society and the Adolescent Self-Image | モリス・ローゼンバーグ | 16362 |
45 | 行動の機構 | ドナルド・O.ヘッブ | 16181 |
46 | オーガニゼーションズ | ハーバート・サイモン、ジェームズ・マーチ | 15899 |
47 | ポストモダニティの条件 | デヴィッド・ハーヴェイ | 15870 |
48 | 経営行動 | ハーバート・サイモン | 15587 |
49 | プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 | マックス・ウェーバー | 15578 |
50 | 言語行為 | ジョン・R.サール | 15256 |
51 | ポストモダンの条件 | ジャン・F.リオタール | 15204 |
52 | コミュニケイション的行為の理論 | ユルゲン・ハーバーマス | 14877 |
53 | 暗黙知の次元 | マイケル・ポランニー | 14847 |
54 | グラムシ獄中ノート | アントニオ・グラムシ | 14845 |
55 | 自由と経済開発 | アマルティア・セン | 14759 |
56 | スティグマの社会学 | アーヴィング・ゴッフマン | 14726 |
57 | 科学的発見の論理 | カール・ポパー | 14680 |
58 | 知の考古学 | ミシェル・フーコー | 14517 |
59 | 社会体系論 | タルコット・パーソンズ | 14168 |
60 | 大転換 | カール・ポランニー | 13902 |
61 | 認知意味論 | ジョージ・レイコフ | 13736 |
62 | 対人関係の心理学 | フリッツ・ハイダー | 13721 |
63 | システムの科学 | ハーバート・サイモン | 13694 |
64 | 統率・束縛理論 | ノーム・チョムスキー | 13507 |
65 | 生態学的視覚論 | ジェームズ・J.ギブソン | 13213 |
66 | さまよえる近代 | アルジュン・アパデュライ | 13200 |
67 | 経済と社会 | マックス・ウェーバー | 13125 |
68 | 個人的知識 | マイケル・ポランニー | 13031 |
69 | 文法の構造 | ノーム・チョムスキー | 12999 |
70 | 精神の生態学 | グレゴリー・ベイトソン | 12692 |
71 | 経験と教育 | ジョン・デューイ | 12574 |
72 | Bodies that Matter | ジュディス・バトラー | 12328 |
73 | ミニマリスト・プログラム | ノーム・チョムスキー | 12256 |
74 | Human Problem Solving | ハーバート・サイモン | 12017 |
75 | 社会的選択と個人的評価 | ケネス・アロー | 11943 |
76 | 言葉と物 | ミシェル・フーコー | 11530 |
77 | 脱工業社会の到来 | ダニエル・ベル | 11398 |
78 | A Treatise on the Family | ゲーリー・S.ベッカー | 11323 |
79 | 美徳なき時代 | アラスデア・マッキンタイア | 11217 |
80 | 「信」無くば立たず | フランシス・フクヤマ | 11056 |
81 | アナーキー・国家・ユートピア | ロバート・ノージック | 10968 |
82 | トーテムとタブー | ジグムンド・フロイト | 10884 |
83 | 千のプラトー | ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ | 10853 |
84 | 宗教生活の原初形態 | エミール・デュルケム | 10711 |
85 | 社会分業論 | エミール・デュルケム | 10449 |
86 | 存在と時間 | マルティン・ハイデガー | 10371 |
87 | Political Liberalism | ジョン・ロールズ | 10334 |
88 | グラマトロジーについて | ジャック・デリダ | 10331 |
89 | 権威主義的パーソナリティ | テオドール・アドルノ | 10192 |
90 | 真理と方法 | ハンス・G.ガダマー | 10157 |
91 | 心の概念 | ギルバート・ライル | 10118 |
92 | 危険・不確実性および利潤 | フランク・H.ナイト | 9958 |
93 | 資本主義と自由 | ミルトン・フリードマン | 9859 |
94 | 公共性の構造転換 | ユルゲン・ハーバーマス | 9859 |
95 | 意味の復権 | ジェローム・S.ブルーナー | 9766 |
96 | 文明の衝突 | サミュエル・P.ハンチントン | 9616 |
97 | 可能世界の心理 | ジェローム・S.ブルーナー | 9415 |
98 | 人間悟性論 | ジョン・ロック | 9364 |
99 | 地に呪われたる者 | フランツ・ファノン | 9250 |
100 | 法の概念 | ハーバート・ハート | 9202 |
101 | 民主主義と教育 | ジョン・デューイ | 9138 |
102 | 科学と人間行動 | バラス・F・スキナー | 9124 |
103 | The Architecture of Cognition | ジョン・R・アンダーソン | 9032 |
104 | 哲学と自然の鏡 | リチャード・ローティ | 8863 |
105 | 一般言語学講義 | フェルディナン・ド・ソシュール | 8812 |
106 | 有閑階級の理論 | ソースティン・ヴェブレン | 8786 |
107 | リヴァイアサン | トマス・ホッブズ | 8499 |
108 | 精神のモジュール形式 | ジェリー・フォーダー | 8470 |
109 | 人間知性研究 | デイヴィッド・ヒューム | 8326 |
110 | 純粋理性批判 | イマヌエル・カント | 8298 |
111 | 認識と関心 | ユルゲン・ハバーマス | 7852 |
112 | 社会行動 | ジョージ・ホマンズ | 7797 |
113 | 名指しと必然性 | ソール・A.クリプキ | 7541 |
114 | 福利経済学 | アーサー・C.ピグー | 7503 |
115 | 神話作用 | ロラン・バルト | 7424 |
116 | 言語を生みだす本能 | スティーブン・ピンカー | 7214 |
117 | 解明される意識 | ダニエル・デネット | 7170 |
118 | エクリ | ジャック・ラカン | 7127 |
119 | ことばと対象 | ウィラード・クワイン | 6842 |
120 | The behavior of organisms | バラス・F・スキナー | 6785 |
121 | 自己の分析 | ハインツ・コフート | 6777 |
122 | 経済分析の基礎 | ポール・サミュエルソン | 5836 |
123 | 構造人類学 | クロード・レヴィ=ストロース | 5638 |
124 | 新しい産業国家 | ジョン・K・ガルブレイス | 5627 |
125 | 自己の修復 | ハインツ・コフート | 5620 |
126 | The Power of Identity | マニュエル・カステル | 4558 |
127 | 空間の詩学 | ガストン・バシュラール | 4025 |
- 関連記事
-
- 2012年下半期読書猿ブログ内ベストセラーと記事についての回顧
- インパクトファクターをつくったあの男が選ぶ世界の名著ベスト50
- 何を読もうか迷った時のために→Googleが選ぶ世界の名著120冊(2012年版)
- 2012年上半期ブログ内ベストセラー20
- この自伝がすごい/よく生きるためのリベラルアーツ書10冊
TrackBackURL
→https://readingmonkey.blog.fc2.com/tb.php/638-fee30d19
→https://readingmonkey.blog.fc2.com/tb.php/638-fee30d19
| Home |