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2013.01.20
アイデアが降りてこないあなたを神様に助けさせる7つの道具
アイデアは何もないところからは生まれない。
殺風景な会議室、変わり映えしない窓の外の風景、無機質な壁紙、顔を突き合わせ飽きたいつもメンバー、どちらを向いても見るべきものは何もない。そんなところで行われるブレインストーミングから、ろくなアイデアが生まれるはずがない。
インプットのないまま「創造的」なことを考えようと努力すればするほど、脳は決まりきった処理をただ繰り返すだけとなる。
本当の暴風雨(ストーム)が降るには、雨滴(レインドロップ)の核になるものが必要なように、知恵の粒(ブレインドロップ)ができるのにも何か(塵や埃みたいなのでよい)が要る。
エピクロスは、デモクリトスの完璧な原子論に、ほんの少しの《ずらし》、クリナメン=偏奇する運動変化を付け加え、過去から未来永劫にいたるまでドミノ倒しのような必然性に閉じ込められていた宇宙から、自由を救い出した。

ゼロではダメだ。プラス1が望めないなら、マイナス1でもいい。
素材が見つけられないなら、せめて制約を増やそう。片目をつぶれ。利き手をしばれ。
思考の袋小路を抜けるのも必要なのは、ほんの少しの(意味のないノイズで足りることすらある)インプットである。
ずらし=ノイズは、たとえば、コイン・トスでもサイコロを振ることでも手に入る。
辞書のページをランダムに開いたり、ウィキペディアの項目をランダムに表示する〈おまかせ表示〉なんてものもある。
しかし、間をおかずそのまま思考や連想に入るには、我々が待ち望むアイデアにもう少しだけ近い形でインプットが得られたほうがいい。
以下に紹介するのはノイズ発生器より、ほんの少しだけ、ましなツールたちである。
Oblique Strategies

今述べたような目的のためにつくられた〈創造性デッキ〉の中では最も有名なもの。
1975年、音楽家ブライアン・イーノと画家ペーター・シュミットが考案した113枚のカードからなるデッキで、その後改訂が繰り返されている。
カードの1枚1枚には、たとえば次のようなフレーズが書かれている。
・Honor thy error as a hidden intention
(汝の過ちを、隠れた意図として尊重せよ)
・A very small object. Its center
(とても小さなもの、その真ん中)
・Reverse
(裏返せ)
・Only a part, not the whole
(単なる一部だ、全体じゃない)
副題(?)には、Over one hundred worthwhile dilemmas(100を超える価値あるジレンマ)とあり、ある人はクリエーターのための(禅でいうところの)公案、あるいは創造性と問題解決のための易(あるいは、おみくじ?)と呼んでいる。
ネットで試せるところだけでも相当な数があるが、以下のサイトがシンプルでオススメ。
http://oblicard.com/
iPhoneで試せるアプリにも、無料のものがある。
Oblique Strategies Cards 
カテゴリ: 仕事効率化
価格: 無料

Androidアプリはこちら。
Creative Whack Pack
"A Whack on the Side of the Head"(邦訳:『頭にガツンと一撃』 (新潮文庫))のロジャー・フォン・イークが、開発した64枚のカードからなる創造性デッキ。
各カードは下のように、"A whack:on the side of the head"から採られた、フレーズとイラストと解説からできている。

もっと深く掘れ
エミール・シャルティエ("アラン"というペンネームで知られる哲学者)曰く、「 アイディアがたった一つしかない時ほど危険なことはない」。最初に見つけた正解で足を止めるな。もっと深く掘れ、別のものを探せ。 魚が臭わないようにするにはどうする?できるだけ速やかに料理しろ。猫をそばにおけ。香を焚け。鼻を切り落とせ。 次のことを心に留めること:良いアイデアを得る最もよい方法は、たくさんのアイデアを得ることだ。表面をめくれば、その下にどんなよいアイデアがあるか? 第二の正解は何か?
よくわかる丁寧な説明だ(Oblique Strategiesだったら“Is it finished?”(それでおしまい)とだけ言って済ましているところだ)。
Oblique Strategiesと比べると、含蓄深さとかっこ良さの点で負けるが、分かりやすさと日常的実用性では優っている。Oblique Strategiesが、アーティストの創造性/問題解決のツールならば、Creative Whack Packの方はビジネス向けだと言えるかもしれない。
iPhoneアプリもある。
Creative Whack Pack 
カテゴリ: ビジネス
価格: ¥170

Method Cards(IDEO)
(本家サイト)http://www.ideo.com/work/method-cards/
アメリカのデザイン会社IDEO(アイディオ)では、デザインの発想とコミュニケーションを支援するために「メソッド・カード」という51枚組のカードを開発した。
カードは「Learn学ぶ」「Look観察する」「Ask尋ねる」「Tryやってみる」という4つのカテゴリーに分類されている。それぞれのカードには、デザインを生み出すための発想手法や行動指針が配され、IDEOが経験してきたデザイン・プロセスの一場面を切り取った写真が使われている。

チームやクライエントのコミュニケーションには、プロセスの各段階をビジュアルで伝えたり、並べ替えてプロセスの検討するのに用いる。
かように本来的にはコミュニケーション・ツールだが、個人の発想の際にも(自分相手のコミュニケーションと見なすこどできる)、ランダムにカードを引いたり、また複数のカードを並べ替えたりして用いる事ができる。
これまたiPhoneアプリがある。
IDEO Method Cards 
カテゴリ: 教育
価格: 無料

同種のものは多いが、ここではSocial Inovation for Kentが開発したThe SILK method deckを紹介しておこう。

http://socialinnovation.typepad.com/silk/silk-method-deck.html
The Observation Deck
Observation Deckは、筆が進まなくなった物書きのためのカード・デッキである。
Literary escort (取材旅行中の作家やジャーナリストに同行する)の仕事をしていたNaomi Epel が、その経験から開発したもので、3×5インチ大の50枚のカードと付属本1冊から構成されている。
原稿を書いていて行き詰まったら、5カードを1枚を引き、付属本の該当ページを読んで、その指示に従う。
カードに書かれている言葉は、他のカードデッキと同様、シンプルなものだ。
・Zoom In and Out
(ズームインとズームアウト)
・Visit Dictionary
(辞書を訪ねよ)
・Make a List
(リストをつくれ)
・Feed Your Senses
(感覚にエサをやれ)
該当ページには、それぞれのカードに書かれたアプローチで、有名作家がどんな風に切り抜けたかといった逸話も紹介されている。例えば、
Consult the News
(ニュースに聞け)
というカードの解説には、ご想像の通り、トルーマン・カポーティの『冷血』の逸話が登場する。
易 経

需、有孚。光亨。貞吉。利渉大川。
需はまことあり。おおいに亨(とお)る。貞にして吉。大川を渡るに利あり。
Hsu intimates that, with the sincerity which is declared in it, there will be brilliant sucess.
With firmness there will be good fortune; and it will be advantageous to cross the great stream.
Oblique Strategiesがクリエイターのための易経なら、本家の易経Yì Jīng、I Chingは、共同体の存亡に関わる課題を扱う、帝王の問題解決ツールである。
まず八卦を伏羲がつくり、それを組み合わせ六十四卦としたのが神農、六十四卦の全体的な意味について記述する卦辞は周の文王、卦を構成している6本の爻位(こうい)の意味を説明する爻辞は周公、注釈である十翼(易伝)は孔子による、とされる。豪華さではイーノ&シュミットにも負けてない。っていうか余裕で勝ってる。
大きな話をしたが、易経自体にサイズ指定はない。(牛刀をもって鶏を割く感は否めないが)大事から小事まで取り扱えるし、問い掛け(Query)自体はコイントスで足りる。有名かつ歴史があるのにシンプルなので、ネット上でもいくらでもサイトがある。これらを使えばクリックひとつで済む。
適当に象徴的かつ抽象的で、途方に暮れそうなほどに、意味をどうとでもとれるところも、見ようによっては長所である。
原文は理解し難い、占い的に噛み砕かれたものは下世話すぎる、というなら欧米語版もある。平易な単語で深いことを言おうとする翻訳が、却って妄想のタネとなる。たとえば次のサイト
http://www.ichingonline.net/index.php
iPhoneアプリは売るほどある。たとえば
I Ching 2 
カテゴリ: ライフスタイル
価格: ¥170

Androidも。
アイデアトランプ
舶来品ばかりが並んだ。
ランダムネスをつかった発想法、創造性支援は、原理はシンプルだし、いくらでもバリエーションが作れそうなのに、KJ法やMN法を生んだ日本にしては、寡聞にしてこの方面での貢献をあまり知らない。
アイデアプラント代表の石井力重氏が、ビジネスマン向きの「SCAMPER」と技術者向けの「TRIZ」を元に開発した「アイデアトランプ」がある。
発想法かるた
カードにはなっていないのだが、純和製で、創造性デッキに近いものに、板倉聖宣が作った『発想法かるた』がある。科学史家、仮説実験授業の提唱者である板倉の思考のエッセンスで滋味深いが、惜しむらくは名より実をとる板倉らしく、フレーズの語呂はよくない。だが、他にないものがある。
・理想なければ妥協なし
・真理は十年にして勝つ
・吹聴してわかるたのしい知識
・まねの限界が独自性
・アンプをいじれるのはただ一人(先駆者効果)
他のセットを、クリエイター向き、ビジネス向き……との紹介してきたが、これは思索者や研究者のための創造性ツールかもしれない。
(関連記事)
・物書きが悪魔と契約する前に試すべき7つの魔道具 読書猿Classic: between / beyond readers

殺風景な会議室、変わり映えしない窓の外の風景、無機質な壁紙、顔を突き合わせ飽きたいつもメンバー、どちらを向いても見るべきものは何もない。そんなところで行われるブレインストーミングから、ろくなアイデアが生まれるはずがない。
インプットのないまま「創造的」なことを考えようと努力すればするほど、脳は決まりきった処理をただ繰り返すだけとなる。
本当の暴風雨(ストーム)が降るには、雨滴(レインドロップ)の核になるものが必要なように、知恵の粒(ブレインドロップ)ができるのにも何か(塵や埃みたいなのでよい)が要る。
エピクロスは、デモクリトスの完璧な原子論に、ほんの少しの《ずらし》、クリナメン=偏奇する運動変化を付け加え、過去から未来永劫にいたるまでドミノ倒しのような必然性に閉じ込められていた宇宙から、自由を救い出した。

ゼロではダメだ。プラス1が望めないなら、マイナス1でもいい。
素材が見つけられないなら、せめて制約を増やそう。片目をつぶれ。利き手をしばれ。
思考の袋小路を抜けるのも必要なのは、ほんの少しの(意味のないノイズで足りることすらある)インプットである。
ずらし=ノイズは、たとえば、コイン・トスでもサイコロを振ることでも手に入る。
辞書のページをランダムに開いたり、ウィキペディアの項目をランダムに表示する〈おまかせ表示〉なんてものもある。
しかし、間をおかずそのまま思考や連想に入るには、我々が待ち望むアイデアにもう少しだけ近い形でインプットが得られたほうがいい。
以下に紹介するのはノイズ発生器より、ほんの少しだけ、ましなツールたちである。
Oblique Strategies

今述べたような目的のためにつくられた〈創造性デッキ〉の中では最も有名なもの。
1975年、音楽家ブライアン・イーノと画家ペーター・シュミットが考案した113枚のカードからなるデッキで、その後改訂が繰り返されている。
カードの1枚1枚には、たとえば次のようなフレーズが書かれている。
・Honor thy error as a hidden intention
(汝の過ちを、隠れた意図として尊重せよ)
・A very small object. Its center
(とても小さなもの、その真ん中)
・Reverse
(裏返せ)
・Only a part, not the whole
(単なる一部だ、全体じゃない)
副題(?)には、Over one hundred worthwhile dilemmas(100を超える価値あるジレンマ)とあり、ある人はクリエーターのための(禅でいうところの)公案、あるいは創造性と問題解決のための易(あるいは、おみくじ?)と呼んでいる。
ネットで試せるところだけでも相当な数があるが、以下のサイトがシンプルでオススメ。
http://oblicard.com/
iPhoneで試せるアプリにも、無料のものがある。


カテゴリ: 仕事効率化
価格: 無料
Androidアプリはこちら。
Creative Whack Pack
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"A Whack on the Side of the Head"(邦訳:『頭にガツンと一撃』 (新潮文庫))のロジャー・フォン・イークが、開発した64枚のカードからなる創造性デッキ。
各カードは下のように、"A whack:on the side of the head"から採られた、フレーズとイラストと解説からできている。

もっと深く掘れ
エミール・シャルティエ("アラン"というペンネームで知られる哲学者)曰く、「 アイディアがたった一つしかない時ほど危険なことはない」。最初に見つけた正解で足を止めるな。もっと深く掘れ、別のものを探せ。 魚が臭わないようにするにはどうする?できるだけ速やかに料理しろ。猫をそばにおけ。香を焚け。鼻を切り落とせ。 次のことを心に留めること:良いアイデアを得る最もよい方法は、たくさんのアイデアを得ることだ。表面をめくれば、その下にどんなよいアイデアがあるか? 第二の正解は何か?
よくわかる丁寧な説明だ(Oblique Strategiesだったら“Is it finished?”(それでおしまい)とだけ言って済ましているところだ)。
Oblique Strategiesと比べると、含蓄深さとかっこ良さの点で負けるが、分かりやすさと日常的実用性では優っている。Oblique Strategiesが、アーティストの創造性/問題解決のツールならば、Creative Whack Packの方はビジネス向けだと言えるかもしれない。
iPhoneアプリもある。


カテゴリ: ビジネス
価格: ¥170
Method Cards(IDEO)
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(本家サイト)http://www.ideo.com/work/method-cards/
アメリカのデザイン会社IDEO(アイディオ)では、デザインの発想とコミュニケーションを支援するために「メソッド・カード」という51枚組のカードを開発した。
カードは「Learn学ぶ」「Look観察する」「Ask尋ねる」「Tryやってみる」という4つのカテゴリーに分類されている。それぞれのカードには、デザインを生み出すための発想手法や行動指針が配され、IDEOが経験してきたデザイン・プロセスの一場面を切り取った写真が使われている。

チームやクライエントのコミュニケーションには、プロセスの各段階をビジュアルで伝えたり、並べ替えてプロセスの検討するのに用いる。
かように本来的にはコミュニケーション・ツールだが、個人の発想の際にも(自分相手のコミュニケーションと見なすこどできる)、ランダムにカードを引いたり、また複数のカードを並べ替えたりして用いる事ができる。
これまたiPhoneアプリがある。


カテゴリ: 教育
価格: 無料
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http://socialinnovation.typepad.com/silk/silk-method-deck.html
The Observation Deck
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Observation Deckは、筆が進まなくなった物書きのためのカード・デッキである。
Literary escort (取材旅行中の作家やジャーナリストに同行する)の仕事をしていたNaomi Epel が、その経験から開発したもので、3×5インチ大の50枚のカードと付属本1冊から構成されている。
原稿を書いていて行き詰まったら、5カードを1枚を引き、付属本の該当ページを読んで、その指示に従う。
カードに書かれている言葉は、他のカードデッキと同様、シンプルなものだ。
・Zoom In and Out
(ズームインとズームアウト)
・Visit Dictionary
(辞書を訪ねよ)
・Make a List
(リストをつくれ)
・Feed Your Senses
(感覚にエサをやれ)
該当ページには、それぞれのカードに書かれたアプローチで、有名作家がどんな風に切り抜けたかといった逸話も紹介されている。例えば、
Consult the News
(ニュースに聞け)
というカードの解説には、ご想像の通り、トルーマン・カポーティの『冷血』の逸話が登場する。
易 経

需、有孚。光亨。貞吉。利渉大川。
需はまことあり。おおいに亨(とお)る。貞にして吉。大川を渡るに利あり。
Hsu intimates that, with the sincerity which is declared in it, there will be brilliant sucess.
With firmness there will be good fortune; and it will be advantageous to cross the great stream.
Oblique Strategiesがクリエイターのための易経なら、本家の易経Yì Jīng、I Chingは、共同体の存亡に関わる課題を扱う、帝王の問題解決ツールである。
まず八卦を伏羲がつくり、それを組み合わせ六十四卦としたのが神農、六十四卦の全体的な意味について記述する卦辞は周の文王、卦を構成している6本の爻位(こうい)の意味を説明する爻辞は周公、注釈である十翼(易伝)は孔子による、とされる。豪華さではイーノ&シュミットにも負けてない。っていうか余裕で勝ってる。
大きな話をしたが、易経自体にサイズ指定はない。(牛刀をもって鶏を割く感は否めないが)大事から小事まで取り扱えるし、問い掛け(Query)自体はコイントスで足りる。有名かつ歴史があるのにシンプルなので、ネット上でもいくらでもサイトがある。これらを使えばクリックひとつで済む。
適当に象徴的かつ抽象的で、途方に暮れそうなほどに、意味をどうとでもとれるところも、見ようによっては長所である。
原文は理解し難い、占い的に噛み砕かれたものは下世話すぎる、というなら欧米語版もある。平易な単語で深いことを言おうとする翻訳が、却って妄想のタネとなる。たとえば次のサイト
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カテゴリ: ライフスタイル
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舶来品ばかりが並んだ。
ランダムネスをつかった発想法、創造性支援は、原理はシンプルだし、いくらでもバリエーションが作れそうなのに、KJ法やMN法を生んだ日本にしては、寡聞にしてこの方面での貢献をあまり知らない。
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発想法かるた
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カードにはなっていないのだが、純和製で、創造性デッキに近いものに、板倉聖宣が作った『発想法かるた』がある。科学史家、仮説実験授業の提唱者である板倉の思考のエッセンスで滋味深いが、惜しむらくは名より実をとる板倉らしく、フレーズの語呂はよくない。だが、他にないものがある。
・理想なければ妥協なし
・真理は十年にして勝つ
・吹聴してわかるたのしい知識
・まねの限界が独自性
・アンプをいじれるのはただ一人(先駆者効果)
他のセットを、クリエイター向き、ビジネス向き……との紹介してきたが、これは思索者や研究者のための創造性ツールかもしれない。
(関連記事)
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