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2009.10.29
叫ぶ英会話!音読が想像以上に凄い6つの理由 Read Aloud!!
人間の脳は、ぶっちゃけていえば、アウトプットしたものだけが人の頭に残ります。
アウトプットした情報は、「アウトプットに足る利用度の高い情報」として優先順位が上があがるように脳ができているからです。
しかし英語を音読できない、発音できないままだと、英語のアウトプットには書くしかありません。これは音読に比べて非常に時間がかかります(効果はありますが)。特に英語に不慣れで、英語を扱うチャンク(情報処理の単位)が小さいままだと、ものすごく時間がかかります。
ある英文を訳せても、音読できない人は、驚くほど多いです。
逆に初見の英文をすらすら音読できることは、英語学習の効率から言って、大きなアドバンテージです。それには発音の基礎工事がしっかりとできている必要があります。
発音については、以前のエントリーにも書いた
が、アメリカ英語の発音を独学するなら最終兵器です。あと、次のサイトで口の形や動きを確認しておきましょう。
(無料ウェブサイト)
Phonetics: The Sounds of English and Spanish - The University of Iowa
「American English」をクリックすると、発音記号を選べば、その発音をする人を正面から見た口の形と動かし方がわかる動画と、口の中の動きがわかるアニメーション(気をつける箇所ごとに止めてみることもできる)を見ることができる。必見。
さて、英語学習についての音読の効果は、次の通りです。
ア 発音を鍛えると音読の自信がつく。音読の自信がつくと、読むスピードとともに、発音の質が上がる。
イ 音読のスピードが上がると、訳しながら読む癖がとれ、英語を語順通りに理解する基盤が固められる。語順通りに理解できると、読む速度が上がる。
ウ 音読は英語の発音を鍛えるだけでなく、英語処理のチャンク(情報処理の単位)を広げて、ワーキング・メモリを有効に利用できるようになる。これにより、より多くの量の英語を短い時間で処理できるようになる。相手の話す英語、ニュースの英語が「速くて着いて行けない」という症状が緩和され、そのうち克服される。
エ 英語のチャンクが広がると、時間あたりの英語の処理能力が上がる。同じ時間英語を学んでも、英文を読む量、問題を解く量などが増えるので、学習速度自体が増す。
オ 音読された英語は定着しやすく、たくさんの英文を音読する事で、利用可能な英語のリソースが増える。文章の中で英単語や熟語、成句表現を覚える近年の教材(『速読英単語』『速読速聴・英単語』等)も、一通り覚えたと思った後、音読でダメ押しすると、効果と練度が1ランク上がります。
カ 自由に引き出せない会話集よりも、繰り返し音読した中学英語リーダーレベルの単語・表現の方が、日常会話や実用英語に役に立つ。
音読は、つまるところ「筋トレ」「素振り」なので(はじめたばかりの時は、同じ英文を10回ほど読むとあごがだるく感じます)、実際に筋肉痛とともに成果がやってきます。
シュリーマンはこの方法で、古代ギリシア語を含む9カ国語だったかをマスターしました。あまりに強く音読するので、何度も下宿を追い出されたそうです(『古代への情熱』)。
音読の素材としては、やさしいもの、自分が理解できている英文なら、なんでもかまいません。
目標は「音読素材」一冊を、とにかく暗唱できるようにすることです。
1冊を1章ずつ10回音読します。これを1セットとします。
これを1冊につき3セット(つまり3周)繰り返せば、大抵の場合、テキスト全体を暗唱できるようになります。
さらに2セット(2周)繰り返せば、中の英語表現を自由に引き出せるようになるでしょう。
テキスト反復の回数は目安ですから無論、個人差はありますが、ただこれだけのことで英語の基礎的な力、英語の吸収力、処理能力、発信力は格段に高まります。
音読の素材として、やさしいもの、自分が理解できている英文として第一候補は、
* 中学英語の教科書
が多くの人にとって、無理がないところだと思います。元ネタを中学英語教科書から得ている『英会話・ぜったい・音読シリーズ』などもCD付属していて、割安かもしれません(本当の教科書は音声教材が別売りで割高なことが多い)。
目安は、最初から最後まで通して読んで(音読して)、今の自分の実力で30~60分ぐらいで終わるものが良いでしょう。
そして毎回かかった時間を計っておきます。慣れると随分スムーズに読めるものです。
そして30分切ったら、もう少し手強い文章に移っていくとよいでしょう。
* Penguin Readers
は、多読用として、よくもてはやされているものです。
レベルが細かく分かれていて、やさしい奴はとことんやさしいし、おまけにとことん短い。これなら誰でも読めるだろう、というレベルから用意されている。バリエーションも豊富。
しかし、大きな問題があります。
はっきり言って、とても値段が高い。Easystartsのペラペラのだって一人前の料金をとる(それを言うなら英会話学校はもっと高いが)。
こんなので、誰かさんがいう100万語読もうと思ったら何百冊で何十万円になります(まあ語学学校だってそれくらいするのだが)。こんなのだったら、その名も
* Read Aloud (←イチオシ:タイトル・ロール!!)
という言葉がタイトルに入ったシリーズがいろいろあります。
親が子供に読み聞かせるために、いろんな古典やら名作やらから抜いてきた短い話が1冊にいっぱい入ってます。たとえば、
Classics to Read Aloud to Your Children: Selections from Shakespeare, Twain, Dickens, O.Henry, London, Longfellow, Irving Aesop, Homer, Cervantes, Hawthorne, and More
だとか
Classic Myths to Read Aloud: The Great Stories of Greek and Roman Mythology, Specially Arranged for Children Five and Up by an Educational Expert
だとか
101 Read-Aloud Classics
だとか
Children's Classics to Read Aloud
だとか
Read All About It!: Great Read-Aloud Stories, Poems, and Newspaper Pieces for Preteens and Teens
だとか
だとかね。
このあたりだと、さすがに60分で1冊というのは無理なので(最後にあげたほんは「10分間で読める(はず)」のお話がたくさん入ってます)、適当な分量(ひとつかふたつの話、から始めるとよいでしょう)を決めて毎日繰り返しましょう。
もともと音読用というか、朗読用にできているので、読みやすいだけでなく、読んで気持ちがいい英文がてんこもりです。
(関連記事)
読書猿Classic: between / beyond readers 発音センシティブな英語弱者のための数冊の浮き輪

読書猿Classic 中学0年生からやり直す英語読み

アウトプットした情報は、「アウトプットに足る利用度の高い情報」として優先順位が上があがるように脳ができているからです。
しかし英語を音読できない、発音できないままだと、英語のアウトプットには書くしかありません。これは音読に比べて非常に時間がかかります(効果はありますが)。特に英語に不慣れで、英語を扱うチャンク(情報処理の単位)が小さいままだと、ものすごく時間がかかります。
ある英文を訳せても、音読できない人は、驚くほど多いです。
逆に初見の英文をすらすら音読できることは、英語学習の効率から言って、大きなアドバンテージです。それには発音の基礎工事がしっかりとできている必要があります。
発音については、以前のエントリーにも書いた
![]() | American Accent Training (2000/09) Ann Cook 商品詳細を見る |
が、アメリカ英語の発音を独学するなら最終兵器です。あと、次のサイトで口の形や動きを確認しておきましょう。
(無料ウェブサイト)
Phonetics: The Sounds of English and Spanish - The University of Iowa
「American English」をクリックすると、発音記号を選べば、その発音をする人を正面から見た口の形と動かし方がわかる動画と、口の中の動きがわかるアニメーション(気をつける箇所ごとに止めてみることもできる)を見ることができる。必見。
さて、英語学習についての音読の効果は、次の通りです。
ア 発音を鍛えると音読の自信がつく。音読の自信がつくと、読むスピードとともに、発音の質が上がる。
イ 音読のスピードが上がると、訳しながら読む癖がとれ、英語を語順通りに理解する基盤が固められる。語順通りに理解できると、読む速度が上がる。
ウ 音読は英語の発音を鍛えるだけでなく、英語処理のチャンク(情報処理の単位)を広げて、ワーキング・メモリを有効に利用できるようになる。これにより、より多くの量の英語を短い時間で処理できるようになる。相手の話す英語、ニュースの英語が「速くて着いて行けない」という症状が緩和され、そのうち克服される。
エ 英語のチャンクが広がると、時間あたりの英語の処理能力が上がる。同じ時間英語を学んでも、英文を読む量、問題を解く量などが増えるので、学習速度自体が増す。
オ 音読された英語は定着しやすく、たくさんの英文を音読する事で、利用可能な英語のリソースが増える。文章の中で英単語や熟語、成句表現を覚える近年の教材(『速読英単語』『速読速聴・英単語』等)も、一通り覚えたと思った後、音読でダメ押しすると、効果と練度が1ランク上がります。
カ 自由に引き出せない会話集よりも、繰り返し音読した中学英語リーダーレベルの単語・表現の方が、日常会話や実用英語に役に立つ。
音読は、つまるところ「筋トレ」「素振り」なので(はじめたばかりの時は、同じ英文を10回ほど読むとあごがだるく感じます)、実際に筋肉痛とともに成果がやってきます。
シュリーマンはこの方法で、古代ギリシア語を含む9カ国語だったかをマスターしました。あまりに強く音読するので、何度も下宿を追い出されたそうです(『古代への情熱』)。
![]() | 古代への情熱 (地球人ライブラリー) (1995/10) H. シュリーマン 商品詳細を見る |
音読の素材としては、やさしいもの、自分が理解できている英文なら、なんでもかまいません。
目標は「音読素材」一冊を、とにかく暗唱できるようにすることです。
1冊を1章ずつ10回音読します。これを1セットとします。
これを1冊につき3セット(つまり3周)繰り返せば、大抵の場合、テキスト全体を暗唱できるようになります。
さらに2セット(2周)繰り返せば、中の英語表現を自由に引き出せるようになるでしょう。
テキスト反復の回数は目安ですから無論、個人差はありますが、ただこれだけのことで英語の基礎的な力、英語の吸収力、処理能力、発信力は格段に高まります。
音読の素材として、やさしいもの、自分が理解できている英文として第一候補は、
* 中学英語の教科書
が多くの人にとって、無理がないところだと思います。元ネタを中学英語教科書から得ている『英会話・ぜったい・音読シリーズ』などもCD付属していて、割安かもしれません(本当の教科書は音声教材が別売りで割高なことが多い)。
目安は、最初から最後まで通して読んで(音読して)、今の自分の実力で30~60分ぐらいで終わるものが良いでしょう。
そして毎回かかった時間を計っておきます。慣れると随分スムーズに読めるものです。
そして30分切ったら、もう少し手強い文章に移っていくとよいでしょう。
* Penguin Readers
は、多読用として、よくもてはやされているものです。
レベルが細かく分かれていて、やさしい奴はとことんやさしいし、おまけにとことん短い。これなら誰でも読めるだろう、というレベルから用意されている。バリエーションも豊富。
しかし、大きな問題があります。
はっきり言って、とても値段が高い。Easystartsのペラペラのだって一人前の料金をとる(それを言うなら英会話学校はもっと高いが)。
こんなので、誰かさんがいう100万語読もうと思ったら何百冊で何十万円になります(まあ語学学校だってそれくらいするのだが)。こんなのだったら、その名も
* Read Aloud (←イチオシ:タイトル・ロール!!)
という言葉がタイトルに入ったシリーズがいろいろあります。
親が子供に読み聞かせるために、いろんな古典やら名作やらから抜いてきた短い話が1冊にいっぱい入ってます。たとえば、
Classics to Read Aloud to Your Children: Selections from Shakespeare, Twain, Dickens, O.Henry, London, Longfellow, Irving Aesop, Homer, Cervantes, Hawthorne, and More
だとか
Classic Myths to Read Aloud: The Great Stories of Greek and Roman Mythology, Specially Arranged for Children Five and Up by an Educational Expert
だとか
101 Read-Aloud Classics
だとか
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だとか
Read All About It!: Great Read-Aloud Stories, Poems, and Newspaper Pieces for Preteens and Teens
だとか
![]() | An Illustrated Treasury of Read-Aloud Classics for Young People: Ten-Minute Selections from the World's Best-Loved Books for Parent and Child to Share (2003/06/06) Becky Koh 商品詳細を見る |
だとかね。
このあたりだと、さすがに60分で1冊というのは無理なので(最後にあげたほんは「10分間で読める(はず)」のお話がたくさん入ってます)、適当な分量(ひとつかふたつの話、から始めるとよいでしょう)を決めて毎日繰り返しましょう。
もともと音読用というか、朗読用にできているので、読みやすいだけでなく、読んで気持ちがいい英文がてんこもりです。
(関連記事)
読書猿Classic: between / beyond readers 発音センシティブな英語弱者のための数冊の浮き輪

読書猿Classic 中学0年生からやり直す英語読み

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このあたりだと、さすがに60分で1冊というのは無理なので(最後にあげたほんは「10分間で読める(はず)」のお話がたくさん入ってます)、適当な分量(ひとつかふたつの話、から始めるとよいでしょう)を決めて毎日繰り返しましょう。
http://www.ukghdhair.com/
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